都道府県別にみた年収統計2022/性・年齢階級別図解
はじめに
このnoteでは年収を軸に都道府県の現状を見ていくで。データは厚労省「賃金構造基本統計調査」から。
この統計には項目が数々あるんやけど、基本的に今回は下記のもののみ。
年収でみる都道府県のすがた
詳細なデータにふれる前に大まかな状況を確認しとこ。年収は性別によって大きく違うのが現状やから、まずは性別で分けてるで。
性別ごとの人数
横軸に男性人数、縦軸に女性人数。基本的に日本は高齢女性が多い状況にあるんやけど、賃金統計の調査対象になる一般労働者は男性が多いんよね。
で、圧倒的に人数が多いのが東京都。ついで大阪府と愛知県、神奈川県がならび、その他大勢が団子状。
性別ごとの平均年齢
年齢もまた年収に影響を与える要素やから、一般労働者の平均年齢を性別ごとに示したのが上図。
東京都、愛知県は比較的年齢低め。徳島県、北海道は高め。性別ごとの値が相関してそう。
性別ごとの平均年収
さて問題の都道府県別にみた性別ごとの平均年収。東京都がとびぬけて高い。沖縄県や青森県が低い。
男性の平均年収におよそ0.7を掛ければ女性の平均年収になるという性別の相関があって、これは構造として強いものがあるらしい。どの都道府県にいっても保存される構造というのは、日本という国の一端を示してるかもしれん。
あと平均年収に与える影響は平均年齢より労働者数が大きいらしい。図が似ているということは、影響が予想されるわけで。どちらが原因でどちらが結果か、みたいな因果関係は言えへんけども。
年収でみる都道府県の詳細
性・年齢階級別の平均年収を都道府県別に示したのが下図。図中のカラー部分が当該都道府県におけるその区画の平均年収。グレー部分(棒グラフ・線グラフ)は全国平均を示したもの。
要するに、性・年齢・都道府県別の平均年収をそれぞれ全国平均と比較したもの。
上の図で目立つ東京都はどうか、あるいは奈良県の位置取りはなぜそこなのか、山形県や沖縄県はどやろとか、全体像といったりきたり見比べながらみると発見があるかも?
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
関西地方
中国地方
四国地方
九州・沖縄地方
おわりに
都道府県別の平均年収をくらべてみれば、日本の平均年収は、東京都というすごい特別なところに引っ張られているらしい。
愛知県ではカラー部分とグレー部分でほぼ一致して、年収データ上の平均的な県とみなせる…というのがすごいところで。地方から見れば愛知県ほどの工業地帯が平均とかなんなん?みたいな。
これもひとえに東京都の異常性、おそらくは知識集約型産業や本社機能の集積によるものかと。まぁ都道府県別×産業別データは手元にあるので、そのあたりも解析できるっちゃできるなというのを宿題意識として締めておこう。