大型2種免許の減少と高齢化/運転免許統計2021
運転が苦手なものからすると感動的でさえある大型バスの華麗な運転テクニック。乗客を安全かつ時刻通りに目的地へ送り届ける技術は並大抵ではありません。
観光地に並ぶ大型バス。集まって何ごとかを話す運転手たち。彼ら彼女らは大型二種免許の保有者です。
人口に占める割合
どれほどの数の人が大型二種免許を保有しているのでしょうか。
上図は15歳以上を対象とした人口ピラミッド上に大型二種免許保有者を重ねたもの。総数およそ82万人。全体から見た割合は0.74%で、精鋭であると言えるでしょうか。
保有者人口ピラミッドの推移 2001-2021
統計が整備された2001年以降、性・年齢階級別の保有者推移をみてみましょう。
2001年に100万人以上をかぞえた大型二種保有者数も、2021年には82万人まで減少しました。
性別に注目してみましょう。女性の総数は倍近くに増えている一方、男性の数が一貫して減少し続けています。もともと女性の数は少なかったので、男性の減少分をまったく補えていません。
年齢構成はどうでしょうか。2001年時点でも高齢層が手厚い印象でしたが、2021年はさらにその傾向が強まっています。あらたに大型二種免許を取得する若年層が減っていることが予想されます。
大型二種免許保有者数の統計には人口ピラミッドの変化以上に大きな変化が生じているようです。
交付件数の推移 2001-2021
交付件数の推移についても、性・年齢階級別にみてみましょう。
交付件数は1万7千件から6千件へ、大幅に減少しています。
男女ともに減少していますが、男性の方が総数も割合も大きく減らして半減以下。
年齢層も30代主体だったのが、50代が中心になり高齢化しています。
観光バスツアーで出会った「ベテランのバス運転手のおっちゃん」にみえたあの方が、実のところ経験は浅かったり…という場合が増えているのかもしれません。
動画でみる推移
上記の推移は動画でより詳しくも見られます。
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