
【ニュース深読み】「自殺者2万人割る」を理解する3動画
2020年1月、2019年の自殺者が速報値で2万人を割り込んだことが厚生労働省より公表されました。
当noteでは、このニュースに関してより理解の深まる動画3本を紹介します。
動画で使用したデータはすべて厚生労働省「人口動態調査」を参照しています。また2019年の速報値は用いず、2018年までの推移を可視化している点にご注意ください。
性別・年齢階級別の自殺による死亡数の推移
男女の性別、および年齢階級(5歳ごと)に分別し、それぞれの自殺者数の推移を追ったものがこちら。なお1995年のデータまで「90-94」は「90歳以上」を示しています。
自殺者には男性が多いという際立った特徴があります。年齢に注目してみれば、何か傾向や特徴が見つかるでしょうか?
性別・年齢階級別の自殺による死亡率の推移
こんどは人口10万人対の数字で表した死亡「率」の推移です。上記と同様、1995年のデータまで「90-94」は「90歳以上」を示しています。
死亡数の場合とはグラフの形が大きく異なります。自殺による死亡率は高齢の男性で高くなることが特徴的。
女性と比較して男性は平均寿命が短いことが知られていますが、平均を超えて長寿な男性でも自殺率が高いという事実は気になりますね。
都道府県別の自殺による死亡率
最後に、都道府県別にみた自殺による死亡率の推移を確認してみましょう。
毎年、比較的高い自殺率を示す県があるものの、直近では全体として下落傾向にあります。
自殺死亡率の高い傾向にある秋田県では「自殺予防対策推進会議」が開催されたと報じられました。
県の担当部は19年の自殺者217人のうち65歳以上の高齢者が112人で、前年より19人増えたと説明。自殺者全体の5割を超える高齢者への対策が課題だとした。
「自殺者増、一喜一憂せず対策進める 県庁で予防会議」秋田魁新報(2020/01/20)
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単年のニュースだけでなく、経年変化を追ってみればニュースの理解が深まる。そんな記事や動画を、これからも。