未婚率の県民性・男女相関編(2020国勢調査)
巷でよくみる未婚人口ピラミッド。
このnoteでは視点を変えて。都道府県別にみた未婚率の、男女の相関をみてみよか。
概観
上のピラミッド図からもわかる通り、未婚率は年齢の影響を強くうけるので年齢別に。
縦軸に女性の未婚率を、横軸に男性の未婚率をプロット。縦横は同一スケール。縦軸・横軸がちがうため、各年齢での単純比較はできないのでご注意を。
20歳
異彩をはなつ沖縄、宮崎。左下にちかいほど男女ともに未婚率が低い、ということは、早婚傾向にあるわけやね。
色が赤いのは単純に九州・沖縄地方のしるしやけど、距離的に近い大分などはほかの都道府県に紛れているので地理的要因だけでは説明がつかなさそうやね。なんとなくの地方によるまとまりは感じるけれども。
あとは東京、北海道、福岡、大阪の都市圏が比較的ひくい未婚率を示してるのは…意外か?
それから各点をほぼ一直線で結べそうなので、具体的な計算はしなくとも男女の相関はありそう。20歳時点では女性が早婚な都道府県ほど男性も早婚という正の相関があるのは妥当やろね。
30歳
20歳のころと比較すればあきらかに地域の特色が薄れてる30歳の男女相関図。どの都道府県も同じような婚姻状況になってるわけやね。
逆にいえば、30歳時の未婚率について特色ある都道府県はないと。
とはいえ、それぞれの位置取りは20歳のころと近い感じがあるので、より詳細に各歳でみると面白いかも?というわけで、この件は別の章にて後述。
男女の未婚率は差が開き、男性が45~60%なのに対し、女性は35~45%。図中の右下に寄っちゃうかたち。
ふりかえってみれば20歳の時点では男女の未婚率が近いから、20代までは同年齢婚が多い…みたいな推測もできそう。
40歳
40歳になるとちょっと特徴的な県があらわれて。特に女性の高い未婚率では高知が目立ってるやん。
女性の低いところでは愛知がいて、これはふりかえってみれば30歳のころにも同じような位置にいてるので少なくとも10年以上は維持された傾向なんやろね。
反対に男性の低い未婚率では宮崎が飛び出していて、どうも婚姻状況について宮崎は特徴的なものがあるらしい。
50歳
50歳の相関図でも目立つ高知。高知では他の都道府県より30代以上の未婚率が高い状況が続いている模様。
低いところでは宮崎が他に埋もれてしまって、かわりに滋賀、福井が飛び出してくるようす。
20代の詳細
各歳ごとに結婚状況が変わっていく20代について、より詳しく見てみよう。
20~25歳
20代前半、結婚して未婚率が下がるレースを引っ張るのは東京、宮崎、沖縄の3都県。
なかでも大卒直後くらいの22~23歳でみせる東京のまくりは結構すごいし、なにより男女の未婚率がほぼ同率なのは東京のみ。ほかは女性の方が未婚率が低いので、グラフ上では右下側による傾向あり。東京の位置取りは異質なんよね。
そして未婚率の高いところでは奈良、富山。富山は他の都道府県についていったけど、奈良は高所に踏みとどまってしんがりの単独行を開始。
26~30歳
20代後半、東京の特徴的な位置取りに近づくのは福岡と大阪の大都市圏。大阪は完全に差し切って、30歳での男性未婚率は最低クラス。
この結果で大阪の男性はより結婚していると見るか、未婚の男性が東京へ移動したとみるか、その他の説明がありうるのか。このデータからは何も言えず。
よくみれば東京が他の道府県側に近づいて回収されていく過程とも見れるか?
女性の未婚率については20代中盤から宮崎と山口が飛び出したものの、30歳で愛知が抜いて未婚率最下位。
一方、20代前半から単独行を開始した奈良。28歳以降に猛烈に追い上げ、30歳時点では女性未婚率最上位の位置を京都に明け渡し。奈良は女性の平均初婚年齢が高いのかも。
おわりに
なにか気づいたことがあればコメントなどで教えてください。
ほかの切り口で示す図はこちらから。
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