普通二輪・大型二輪免許のトレンドが変化中/運転免許統計2021
二輪免許保有者
フルフェイスヘルメットの着用者も多いバイク運転手。ツーリング中の姿をはたから見るだけでは、どんな年齢層の人が運転しているかはよくわかりません。
バイクの運転に必要なのは普通二輪や大型二輪免許。その性・年齢別分布を知っていれば、ドライバーがどんな人かを予想するのに役立つでしょう。
普通二輪免許保有者の大半は男性で、なかでも50代男性が最も多くなっています。
全体の中で割合は少ないものの、女性も50代が一番多いようす。
もちろん突然こうした状況が生じたわけではなく、長年の積み重ねによって形成された保有者人口ピラミッドになっているはず。
保有者の推移 2001-2021
さかのぼること20年。2001年の保有者人口ピラミッドは下図のとおりでした。
保有者は30代の男性が多く、50代以上は多くありません。
これにはちょっとした統計のマジックがあり、かつて大型二輪には排気量に関する限定免許があったため、現在だと普通二輪の範囲になる免許が大型二輪免許として計上されていると推測されます。
実際、大型二輪の保有者人口ピラミッドは以下のように、50代以上の人が圧倒的に多いです。総数でみても普通二輪が720万人、大型二輪が1330万人で圧倒的に大型二輪免許保有者が多いという倒錯(?)現象が起きています。
2021年になると、それぞれ以下のようになりました。
普通二輪免許の総数は増えたものの、若年層での取得は伸びていないように見えます。
また大型二輪免許も先細り感が目立つ感じになっています。ただ、これは70代男性が多いなど、いびつな形状のおかげで先細り感が強調されすぎているような気もします。
こうした状況をよりくわしくみるため、毎年の交付件数の統計も見てみましょう。
二輪免許交付件数
交付件数の統計では新規交付と併記交付があり、下図では淡色が新規、濃色が併記を表します。また図中の線グラフ(右下)は男女別にみた交付件数の年次推移です。
普通二輪
2001年、普通二輪免許取得者の中心は10代から20代の男性でした。2021年もその名残がありますが、10代から20代男性の数は減り、30代以上の男女が増えているようです。
大型二輪
大型二輪でも年齢層に違いがあるものの、普通二輪と似たような状況の変化があります。若年中心型から全世代型へ。
かつてツーリングを楽しんだバイクドライバーが時間と経済的な余裕を背景に活動を再開する「出戻りライダー」がトレンドになったりしていますが、新たに免許取得する中年層の存在もバイク市場の隆盛に関与しているのではないでしょうか。
ヘルメットを取ると意外と…となる可能性も、こうした統計を知っていればなくなるかもしれません。
動画でみる推移
普通二輪
大型二輪
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