未婚人口ピラミッド/配偶関係の統計
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未婚率、とくに「生涯未婚率」という50歳までに婚姻経験のないひとの割合が増え続けますよってニュースを目にする機会はたびたびあって。
それはもちろん「過去最高の」という枕詞がつくからニュースになってんねやろけど、どうもこの先しばらく過去最高は更新され続けそうな気配。
実際どうなんや?というデータに基づく議論というか観察をここでしとこかー。
データ出所
データソースは2020(令和2)年までの国勢調査結果。
国勢調査では15歳以上の人口について配偶関係別に統計をとってて、項目は以下のとおり。
総数
未婚
有配偶
死別
離別
調査日現在でまだ結婚したことがないよって人が「未婚」で、いちどでも結婚してたら「有配偶」か「死別」か「離別」になる分類。
独身・未婚人口ピラミッド
2020年の未婚人口ピラミッドがこちら。
年齢あがるごとに未婚者の数は減るんやなーと。でも40代後半はちょっとほか年代より多いなぁとか。
まぁこんなもんか?よくわからんね、というわけで、総数との重ね合わせ人口ピラミッドがこちら。
40代後半はそもそもの人口が多いらしい。そしてどうも就職氷河期がこのあたりなのか、そうすると割合として正社員の仕事が見つからず、結果的に婚姻率の低い非正規職についてあれやこれや、と雑に分析できるかも。
図中右側は1920年から2020年までの推移で、興味深い。時代を経るごとに30代以上未婚者の存在感が増していく感じ。
未婚率ピラミッド
未婚率は特別に「率」でも図示。
キレイなピラミッド型―――という感想がいいのかどうなのか。
右側の100年推移は未婚率の上昇がおこってて、年齢・性別ごとに立ち上がり時期が違ってるんやけど、どうもこれは階級ごとの連鎖反応な気もする。
30代男性の未婚率が急上昇した20年後、50代男性の未婚率が上昇しだすということは…
有配偶人口ピラミッド
つづいて、有配偶者の人口ピラミッドと総数との重ね合わせ。
男女で数が合致しないのは外国籍の方と婚姻してる場合か?
後で見るとおり、高齢女性は総数が多くて有配偶人口が少ない状況。
死別者人口ピラミッド
死別の場合。
高齢女性に有配偶者が少ないのは配偶者と死別しているからで、推移をみれば一目瞭然に女性だけが増え続けてるわ。
「女性は伴侶を失っても長生きするが、妻を失った男性は早くに死ぬ」という命題が統計的事実なのかただの俗説なのか、どうなんやろ。死別後に再婚してる可能性もあってこの図だけではなんも言えへんかな。
離別者人口ピラミッド
離別の場合。
データソースによれば、昭和15(1940)年は離別も死別とあつかったとのこと。第二次世界大戦・太平洋戦争という特殊な状況が影響してそう。
データ処理の都合上、欠損値ではなく「死別」を「離別」としてあつかったために異常値になってるから、この扱いは妥当じゃないな(次の機会があれば修正します)。
時代を問わず、離別人口は女性が多いねんね。現代は離別後の再婚率に男女差がある「実質的な・事実上の一夫多妻」を表現してるんかもしれん。
未婚人口ではつねに男性が多いのも「一夫多妻」の主張と整合的やし。
おわりに
上記の静止画を動画化したものは下記チャンネルで公開予定。
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