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例のヤツ、襲来

前回の続きです。



【恐怖の始まり】

やっと楽しく過ごせるようになった年の1月、
日本中を震撼させたアイツがやってきた。

「コロナウイルス🦠」

こいつに人生を狂わされた人は多いと思うが、
わたしもこのうちの1人となった。

1月といえば、
「やばい菌がクルーズ船で感染拡大してるらしい」
と、皆の恐怖を煽りまくっていた時期。

怖いっちゃ怖いけど、
まだまだ、大丈夫っしょ!とマスクなんて
していなかった時期だ。

私の仕事は接客業にあたるため、
一応、会社からは任意でのマスク着用と、
手洗いうがいの予防対策が推奨されていた。

しかし、状況は良くなるどころか、
どんどん悪化し、ついにそこらへんの
一般人までもが感染するようになった。
そして、有名人も続々と倒れていった。

このあたりから、
私はうっすらと転職を検討し始めていた。


【ヤツの影響】

コロナがやばいと騒がれていた時期でも、
相席屋は感染対策をしながら通常営業していた。

そのため、私も通常出勤をしていた。

そんなある日、またあの掲示板で
お知らせが投稿された。

「明日より全店で無期限営業自粛とします」

はぁ???明日??給料どうなるの???

飲食店勤務だった方はこれを経験された方が
多かったのではないだろうか。

手当として6割ほどは出るが、満額支給はない。

そんな給料では、この東京で生きていけない。

検討程度だった「転職」が、
実行予定に変わった。


【決意からの道のり】

明日から休業になると知った私は、
そのままの流れで人事部宛にメッセージを送り、
退職の意向を伝えた。

有給はある程度残っていたので、
有給消化をしてから辞めたいと伝えた。

こんな状況だから引き止めることも
できなかったのか、「しょうがないよね…」
という感じで了承を得た。

急に退職が決まった私は、
身の回りの整理をしつつ、
その日の営業中はずっと転職先を
エン転職で見続けていた。

幼い頃から好きだった、
「インテリア」や「物件」など、
そのジャンルに興味があったので、
不動産をメインに見ていた。

賃貸不動産なんて常に人手不足なので、
片っ端から応募したらほぼほぼ書類通過した。

その中で、2社の面接を受けることにした。

その1社がのちに私を苦しめることになる。


【面接】

面接はコロナ真っ只中の時期だったので、
店舗に向かうまでの電車はガラガラだった。
ついに私もマスクをし、久しぶりに外に出た。

人前で喋るのはもともと苦手ではないため、
全く対策をしないまま向かった。
軽くホームページを見た程度で。

そんな私でもあっさり内定が出るような会社だった。


初めての転職が思いの外、
簡単にすぐに決まった私は、
「やればできるじゃん!」とか浮かれていた。


内定が出てから入社までは3週間ほどあり、
その間も有休消化期間だったため、
お金をもらいながら3週間休めるという
最高の状態になった。

でもコロナ渦だったのでどこもやっておらず、
家で朝までゲームをして夕方まで寝るという
生活をしていただけだったが。


【入社】

入社日は4月1日。
面接は店長が対応してくれたが、
その時に社員さんは店舗に1人しかおらず、
他はどんな人か知らなかったので、
緊張と少しのワクワクで到着した。

店について自動ドアの前に立ったが開かない。
まだ開いてないのか。
と思い近くの階段で座って待っていると、
ビシッとスーツで決めた若い男性がきた。

社員さんだ!と思い挨拶しようとしたら、
「本日入社の〇〇と申します!!」と挨拶された。

同期がいたのか。知らなかった。
でもちょっと安心した。

私も今日入社だと伝え、
2人でしばらく社員が来るのを待った。


10分くらい経ったあたりで、
少しおとなしそうな男性が現れた。
これは確実に既存社員さんだろと思い、
2人で元気よく挨拶した。

「ッス…」とだけ言われ、
自動ドアの鍵を開けてくれた。


中に入ると、まだ暗い状態。
その人は黙々とオープン作業を進めていたが、
私たちはまず荷物の置き場すら分からなかった。

「すみません…荷物って…」と聞くと、
「あ〜…そこの床に」と床を指定された。

自分たちの席や、筆記用具
荷物置き場すらなく、
受け入れ態勢が恐ろしく整っていなかった。

それどころか、その社員さんは
今日新人が来ることを知らなかったそうだ。


その時点で私と同期は少し違和感を感じていた。


【違和感2】

しばらくすると、
面接をしてくれた店長が出勤してきた。

やっと知ってる人がきた!と思った私と同期は
元気に
「おはようございます!よろしくお願いします!」
と言ったが、
店長も「っしゃーす」
という感じの返事だった。

またまた違和感を覚えた。

ここから衝撃の1日となる。



また続きを書きます。

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