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まだ続く地獄

前回の続きです。


【勇気を出して】

危うく電車に飛び込んで死にそうになった
衝撃の出来事の翌日。

わたしは店長に「お話があります…」と伝えた。

しかし店長からは
「忙しいから、手が空いたら声かける」
と言われ、その時は一旦流れた。

数時間後、
店長何やってるかな…とバックヤードを覗くと、
店長はリクライニングソファで昼寝をしていた。

起こすのは申し訳ないな…怒られるかな…と
思いつつ、自分の身の危険を感じていた私は

トントン
「店長…すみません…今お時間よろしいですか…」
と再度聞いた。

しかしもちろん
「は!?忙しいんだけど!?」
とキレられた。

起こした私も悪いが、
明らかに忙しそうではなかった。

ここから、私と店長と長い戦いが始まる。


【攻防戦】

話がある…と神妙な面持ちで話しかけても
無視されるくらいだ。
とことん行こう、と私は決めた。


「おはようございます!店長今日はお時間いかがですか!!」
「今日無理」


「お疲れ様です!今よろしいですか!」
「無理」


「お疲れ様でした!明日はお時間ください!」
「考えとく」


とこんな感じで、ウザいくらい話しかけた。

もうどうせ辞めるし、どう思われたっていいや
と全てを投げ捨てていたので、
そんな私は強かった。

しかし、さすがにこんなやりとりが1ヶ月も
続いたので、私は疲れきっていた。

しかも、この時点でまだ話の内容は伝えていない。
が、察していたのだと思う。


そんなある日の夜、私はついに強行手段に出る。


【メンタルブレイク】

いつも通り、営業を終えて私は帰りの電車に乗った。

その電車の中で、
「LINEで申し訳ございません。退職させていただきたく、相談のお時間をください」
と店長にLINEを送った。

LINEで送るなんて無礼だ、
と思い、ずっと避けていた方法だったが、
埒があかないと感じた私はついに
LINEでメッセージを送ることで用件を伝えた。

もちろん返事は
「これで了承したと思わないで。
直接話すまでは聞いたことにしないから」
だった。

そんな返事によって、
もっと私のメンタルは追い込まれていった。

更に、当時同居していた元彼に話すと、
「流石に早くない?考え直したら。」
と言われた。

助けて欲しくて話したのに、
救いの言葉ひとつもくれない彼に
かなり絶望して冷めた。


色々な考えはあると思うが、
目の前で悩んで泣きかけている人に
かける言葉ではない。

彼のその言葉によって、
更に私のメンタルは壊れた。


【前日】

店長との、辞める・辞めさせない攻防は
もうすぐ3ヶ月を迎えようとしていた。

わたしは毎日死んだ顔をしながら勤務していた。

辞めると決めたのに3ヶ月も続けてるのは
今思うとすごいことだと思うが、
あの時は洗脳されかけていたので
思考が停止していた。

どうやって辞めようか…
とも考えなくなりはじめていた。

そんなある日の夜、
退勤しようとした私を店長が呼び止めた。

おっ!?ついに聞いてもらえるか!?
と一瞬喜んだが、違う話だった。

「明日の朝イチで、俺の代わりに内見に行ってもらえない?俺朝から本社に行かなくちゃいけなくてさ…」

と言われた。

しかし私も朝から内見の予定があり、
ごめんなさいと断った。

【先を越される】

翌日
出勤すると店長は不在だった。
あっ、本社行くって言ってたな…。
今日は話聞いてもらえなそうだ…。

と思いながら朝の作業を始める。


しかし主任2人がバタバタしている。
やけに騒がしい。

店を出ては誰かと電話をして
焦りながら帰ってくる。

何かトラブルかな…と思いながらも
特に気にせずにいた。


その後内見に向かい、
用事があったので本社に立ち寄った。
私の苦手な専務がいる場所だ。

しかしその日は専務が不在だったので、
怖い思いをせずに済んだ。

そういえば店長も本社いるって言ってたな。
まぁどうせ話してもらえないしいいか。
と思い、店舗に戻った。

店舗に戻ってすぐに主任から
「店長と本社で会った?」
と聞かれ、会ってないことを伝えた。

すると主任から「集合」と号令がかかった。

社員数人が半円になって集まる。

すると主任が

「店長が飛びました」

と皆に伝えた。


え?え?え?え?
店長が飛んだ???

理解が追いつかなかった。


また続きを書きます。


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