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第7回目「パーパス経営ラボ」開催報告レポートです!

 7月21日(金)第7回「パーパス経営ラボ」を開催しました。このラボは、持続可能な社会の創造にむけた完全無料のオープンソースコミュニティで、月1回、奇数月は「インプット(蓄積)」偶数月は「アウトプット(実践)」という順番で開催しています。
 
 前回、第6回ラボでのディスカッションの中で、「組織としてのパーパスを発見するには、まず個人としてのパーパスを探る必要があるのではないか?」という、参加者の方からの提起がありました。そこで、今回は「個人のパーパスを見つけるために自分を振り返るワーク」を、自分史をベースにした企業研修プログラムや個人向け講座を開講している、当ラボ発起人の一人で株式会社Two Doorsの柳澤史樹さんに実施していただきました。
 
 さて、柳澤さんのファシリテーションの下、初めにアイスブレイクも兼ねて簡単な自己紹介を行いました(今回も全国から初参加という方が多数いらっしゃいました。ありがとうございました!)。実は短い時間で簡潔に自己紹介をまとめるというのも、自分を見つめる作業の一つなのかなと感じました。
 
 初参加の皆さんのために、これまで6回のおさらいを軽くした後、いよいよ「個人のパーパスを見つけてみよう」ということで、そのためのフレームワークとなる「自分史」についてお話しいただきました。詳細は一般社団法人自分史活用推進協議会のHPを参考にしていただきたいのですが、簡単に言うと自分の歴史を振り返り「言語化」することで、自分らしく生きるヒントを見出し、これからの人生をより良く生きるために活用していこうというものです。
  
 そのように考えてみますと、自分史構築のプロセスは、個人としての在り方や存在意義、即ちパーパスを構築する作業そのものだと言えます。強いて言えば、パーパスと「ミッション&ビジョン」の違いは、「持続可能な社会への貢献が含まれているか?」でしたから、個人についても何らかの形でそのような要素が含まれているかが条件とはなります。
 
 例えば、自分史において自身を振り返るにあたり守るべき、次の6つの条件があるそうです。
 
1.過去のできごと、 「感情に素直に向き合う」 ことからスタートする
2.「自分史では過去は変えられる」 と捉えること
3.振り返りは 「ポジティブ」 でやること(ハッピーエンドの決め打ち)
4.「点と点をつなげていく」 という発想をもつこと(実は未来志向)
5.「答えは必ず自分がもっている」 と考えること
6.「すべてのことに意味がある」 と考えてみること
 
 パーパスは「社会における存在意義」ですから、掲げる以上は現在を含む未来志向です。また振り返った過去がいかなるものであろうとも、そこから人生を積み重ねてきた自分に必ず何らかの社会的意義があるはずです。つまり、過去の経験の持つ意味を再定義するという意味において、過去は変えられます。また、「意義」とは、行為や表現、物事が行われたり、存在するにふさわしい積極的な価値のことを言うので、ポジティブなものでしかありえません。そして、感情を受け止めること、解釈を再定義すること、ポジティブであること、すべて手伝ってもらうことはできても、究極的には自分でしかできないことです。つまり、上の6条件は、個人のパーパスを定義する際にもそのまま当てはまるのです。
 
 次に、「自分らしさを見つけるための問い」という短いワークを行いました。以下の10の質問の中から好きなものを一つ選び、その質問を選んだ理由、その時の感情や情景、そこから得られた価値観などを自由に書きとめます。
 
・小さい頃よく読んだ本や漫画はなんですか?
・今まで行った場所で思い出深い場所はどこですか?
・大事にしている言葉はなんですか?
・他人に自慢できることは?
・最近ハマっていることは?
・昔に戻れるなら、何歳に戻りたい?
・何でも願いが叶うなら、なにを願いますか?
・歴史上の人物に会えるとしたら、誰に会いたいですか?
・自分が影響を受け、感謝しているのは誰のどんなところ?
・これまで諦めてきたことはなんですか?
 
 因みに私が選んだのは「昔に戻れるなら、何歳に戻りたい?」でした。正直、過去に戻りたいと思ったことはありません。ただ、これまで得てきた知見を持ったまま戻れるのであれば、戻ってもいいかなとは思います。そしておそらく、その戻るとしたら選んだ時点が、私にとって重要な意味を持っているのでしょう。その後、グループアウトセッションに分かれてシェアをしましたが、相手の方が選んだのは「最近ハマっていることは?」でした。今、自分の世界が広がり、非常に充実されている様子が伺えました。
 
 続いてのワークは、35ある様々な価値観を表す単語の中から自分が最も大切にしているものを3つ選び、選んだキーワードを使って、「私は〇〇〇を大事にする人間です」という宣言文を作るというものです。やってみての感想ですが、まず文を作って口に出して見ると、「何か違うな」という違和感が出てきます。そう思って何度も修正を加えたのですが、この「何度も修正する」という作業が自分への気づきを得る上で重要なのではないかなと思いました。場合によっては、選んだキーワードを変えることもあるかもしれません。
 
 これについてはグループアウトセッションではなく、参加者全員で発表しシェアしました。皆さんの宣言文を伺っていて感じたのは、結構根本的なところで共通した価値観を持っているということでした。だからこそ、このラボに参加してくださったのかもしれませんが。ただ、その価値の表現方法は十人十色、「自分らしさ」は全く違うのです。それぞれが価値を異なる形で提供するからこそ、社会は多様化し豊かになるのだと思います。
 
 このワークは、じっくり時間をかけてやると良いでしょう。まるで様々な価値観という薬草を煎じ詰めるように。そうして抽出されたエキスが、あなたのパーパスとなるでしょう。
 


 今回も楽しく学ぶことができました!終了後も多くの方が残り、共有しきれなかった話が尽きませんでした。皆さんの中の熱い想いが共鳴しあい、楽しさが増幅していくのが分かります。
 
資料のダウンロードはこちら!
https://drive.google.com/file/d/1-WPfNCACvPCtfQHlc6TOPEpUkcbPbWw7/view?usp=sharing
 
 第8回パーパス経営ラボは、8月22日(火)の開催です。次回も奮ってのご参加をお待ちしております!
https://note.com/p_pml/n/n8d9e83099f4e
 
(文責:パーパス経営ラボ 窪田恭史)

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