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支払手形をやめると資金繰りが楽になります

表題で驚かれる方も多いと思いますが、実際に私の会社でも起きた事ですし、他にも支払い手形をやめて楽になったと言う人を何人も見ました。

支払いを遅くすることは手元の資金を温存する事なのに?と不思議に思われるかもしれません。つまり支払手形の振出は資金繰りを楽にするためと思われているからです。しかしそれは間違っています。

必要な運転資本(資金)の大きさは流動資産と流動負債の差額から決まります。図に書いてみると

となります。
ここからわかるのは、流動資産が大きく変わらないのであれば、必要な運転資本は少なくなるという事がわかります。
しかし、これは手元現金という視点で見ると持っているのに使えないお金を仕入先から借りているという、よくわからない仕組みの上になり立っています。

支払手形ではなく1ヶ月サイトで支払えば、仕入の支払いのための流動負債は1ヶ月分です。しかし3ヶ月の手形支払いにしていると仕入れの3ヶ月分のお金が流動負債になり使えないお金になってしまいます。

支払手形で支払いを先に伸ばして損をしない前提条件は

・流動資産がどんどん増えている。
・多少の流動負債が増えても、自己資本比率が十分に高く維持できる
もしくは
・毎月毎月仕入れが発生せず、数ヶ月に1回の仕入れで良いビジネスモデル

です。とは言え、こういった条件でも得することは何もありません。

支払手形をやめるのは大変です。一時的に資金も必要になります。しかしそれをやって余りあるメリットがあるので、一度にでは無く少しづつでも減らしていくのが良いと思います。仕入先さんにも喜んでもらえますし。

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