千里の道も一個のスキから
連休中にライブを観てきた。
ライブの当日がバンドのファン第1号の人のお誕生日だったらしい。
その人がいたから自分たちは今も続けているんだという話を聞いて、わたしは自分がnoteを始めたばかりの頃を思い出した。
去年の6月から、noteに記事を投稿している。
最初の記事を公開するのは、すごく緊張した。
やめようかな。どうしようかな。
30分くらい悩んで、えいやの勢いで投稿。
公開してからも、誰も反応してくれなかったらどうしよう、と思うと怖かった。
案の定、翌朝noteのアプリを開いても、なんの反応も無い。やっぱり、下書きに戻そうかな。
お昼休みまで様子をみようかな。
結局、その日の夜になっても、スキは一個もつかなかった。正直、一人か二人くらいは押してくれるんじゃないかな、という気持ちはあった。
「お前の話はつまらないよ」と突きつけられたみたいで、ずーんと落ち込んだ。
わたしは、当時、いしかわゆきさんの本を読んで「1ヶ月書くチャレンジ」に挑戦中だった。
めげそうだったけど、1日でやめるのは、さすがにかっこ悪いよな。3日は頑張ろうかな。
2日目の記事を書いていたら、夫が帰ってきた。
わたしは、「ブログを書いたのに、なんの反応もない!」と夫に泣きついた。
わたしがあまりにもしょげていたからか、夫が初投稿の記事を読んでくれた。
「面白かったよ。俺が読むからまた書きなよ」
そうして、夫がはじめてのスキのボタンを押してくれた。背中を押されたわたしは、2日目も記事を投稿した。
それを読んだ夫が「泣きそうになっちゃった。他の人に紹介してもいい?」と、自分のSNSでわたしのnoteを紹介してくれた。
寝る準備をしていると、夫が「ぽん子ちゃん、俺の先輩がnote読んでくれたって!」と声をかけてきた。夫の大学の先輩だという人は、夫のSNS宛てに、とても丁寧な感想を送ってくれた。
先輩の感想を夫が読み上げるのを聞いて、わたしは涙が出そうだった。忙しいのに、見ず知らずのわたしに感想を伝えてくれたことも、自分の文章が誰かに届いたことも、両方が嬉しかった。
夫の前だから我慢したけど、ひとりだったら絶対泣いた。
3日でやめると思っていたのに、気がついたら一年近く書いている。嬉しいことはたくさんあったけど、もしも夫と、夫の先輩がいなかったら。
わたしは、反応のなさにいじけて、noteをやめていたかもなと思う。
夫も先輩も、もうわたしのnoteを読んでいないかもしれないけど、あのときわたしの背中を押してくれた二人には、今でもめちゃくちゃ感謝している。