【改造ネタ】ぼくのタイヤ作り(インゴム超大径 その①ホイール加工)
こんにちは、P!MODEL LABOのぽらりんです。
今日はタイヤの作り方についてです。
一応私もタイヤ作り、タイヤの精度に関しては地元では精度良く作れる人として認知されていると自負しております。
【師匠のタイヤ作り】
一応私にも「師匠」と勝手に呼んでいる方がおりまして。国内のチューンフラットにおける、バーニングLCを使用した、俗に言う「フルフラット」シーンにおいて、全国一位のお方、テラさんという方がいます。
低男産業さんのnote「特別編:トップレーサー鼎談①」でも、国内トップクラスの選手がリスペクトするレーサーとしても紹介されています。
マシンの速さはもちろん、各所の精度と加工技術は芸術品の粋です。
そんなテラさんが最近YOUTUBEにて、タイヤの加工動画を撮っておられます。
こちらは35mmのレギュレーション目いっぱいに作る、いわゆる超大径タイヤの作り方ですが、シャフト選別、ホイール選別、フレ取り、真円出し、接地面加工に関してはどのカテゴリのミニ四駆に共通する加工だと思います。
ここまでの精度を出すにはもちろん何度も失敗を繰り返しながら、丁寧に作ることが求められるわけです。
それで今回は、うちの商品を使いつつ(販売促進、実演)、自己流にタイヤを作った様子を書いていきたいと思います。
テラさんの動画では、グレースポンジタイヤを使ったインナースポンジタイヤの作り方でしたが、レストンスポンジタイヤの加工の難しさや入手性の問題などがあるので、通常のゴムタイヤを使う「インナーゴム」の超大径タイヤを作っていこうと思います。
【下穴開け、貫通】
シャフトの選別やホイールの選別が苦手な人、予算の都合でなかなか出来ない方も多くいらっしゃると思います。
以下こちらの商品を使って、穴あけ、貫通を行います。
まず最初にペネトレイター&インサーターをホイールにあてがい、1.7~1.8mmのドリルで手で貫通します。
次に、ホイールシャフトブレード、ブレードアジャスターを使い、ホイールの軸の六角穴に合わせて、打ち込みます。
このとき下にシャフトブレードが貫通するので、ホイール下に貫通後先端の逃げ場ができるような台の上でやるといいです。またブレードアジャスターの根本までシャフトブレードがハマるようにしっかり打ち込みます。この支えをつけることで、ブレード本体の根本のブレも多少カバーできると思います(多分)。
また回転基軸部分からできるだけホイール、シャフト部分は短いほうが遠心力等でのブレが軽減されるので、貫通後、リューターに取り付ける際はチャック部分にしっかりブレードアジャスターの底が当たるようにチャックします。
またリューターに関しては、
を使っています。昔、誰からか一番軸ブレが少ないという話を聞いたのでこれを使っています。(直接問い合わせたとのこと)。
また先端のチャック部分に関しては
ドリルチャックではなく
を使います。ドリルチャックだと保持力と経験的に精度が出にくいと思っています(構造的に)
そして貫通後、回して振れを確認。
シャフトブレードの考え方についてはこちら
下穴を多少ミスってもシャフトブレードである程度の振れは矯正できます。
実際貫通して回転させたホイールはこちら
ほぼブレなく作ることができます!
【ホイール接着面の成形】
テラさんの動画にもあるように、ここからホイールの接地面の細かい振れを取っていきます。動画ではデザインナイフを使用していましたが
私は平刃カッターとアルミのL字アングルを使っています。
アングルに関しては長すぎるとは思いますが、ホームセンターなどでたまたま小さいブロック式のものを見つけたのでそれを使っています。
この元ネタはCourse Out Boyz Magazineの283さんのnote
を昔読んで、なるほどなーと思い使っています。
上記2つの工具を使うことは、削りたい回転面に対し、リューター一本でいかに水平・垂直を出す方法としてお手軽で理にかなっていると思います。
で、2輪その都度サイズを確認しながら作っていきます。シャフトブレード、ブレードアジャスターが2個セットなのは、2個同時に作ることを考えているためにセットにしています。
2個同時に作るメリットとしては
・左右のサイズを現物確認しながら合わせやすい
・ホイール作りから同じ径にすることで、”理論上” は 出来上がったときにほぼ同じ径、重量のタイヤができる
というメリットがあると考えるからです。
もっと言うと、1台作るのに前後左右4輪同時に作るっていうのが理想。フラットレースなんかだと、タイヤを付け替えることが多いので、人によったら、見合った数量を作ることになります(死ぬ)
で外径をあわせてたものがこちら
もともとに振れが少なかったので楽でしたが、販売されているホイールの成形状、どうしても歪んでいたりするものもあります。
上記3つのうちのアイテムを使うことで、少なくとも
・貫通ミスが減る
・多少のブレなら矯正可能
なので、ぜひとも使っていただければと思います。
【アーチ成形】
こちらはテラさんの動画を参考にしてください。
一方でハイスカッターを使ったり、直線成形したい場合などはデザインナイフなどを当ててて面出しをするといいと思います。その他にも超鋼ロータリービット使うというのもあります。
(ビット使う場合は2本リューターがいりますが…)
ある程度アーチ成形できたら、リューターにセットしたまま、回転させながらスポンジヤスリをあてて研磨して表面を整えて行きます。
スポンジヤスリはGodHandさんの神ヤス!がおすすめです。
結構強めに当てても破れないので使いやすいです。
またリューターにも寄りますが、プロクソンのリューターは一方向にしか回転しないので、仕上げの際におすすめなのが
モーターもミニ四駆のモーターで使えますし、電池も単3電池です。
こちらをおすすめする理由としては、電池の向きを逆に入れ替えれば、逆回転できるので、両回転方向で研磨することで仕上がりが一層綺麗になります。(←美意識は大事)
最後にこちらで回転させながらナイロンブラシ等を当てていくと、バリ取りや削りカスのざっくりとした掃除ができます。
出来上がったホイールはこちら
師匠にはまだまだ敵いません。
とりあえずはここまでがホイール成形の手順でした。タイヤ作成用にシャフトの選別をするのも結構大変なんですが、うちの上記3商品を使えば、その手間も省ける上に、精度が比較的高いホイールが作れると思います。貫通をミスるといくら丁寧な作業を行ってもそれなりなタイヤしか出来ないと思うので、その問題をある程度クリアできるだけでも大きいと思います。
それでは次回はゴムタイヤを使ってのインナー層の形成を行っていきたいと思います。
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