『私をくいとめて』のバリアフリー音声ガイドを制作しました!🌊
4月14日より販売のDVD『私をくいとめて』のバリアフリー音声ガイドの原稿・音声編集・ミックスを担当致しました。
制作の御縁を頂けたのは、大九監督の前作『勝手にふるえてろ』をバリアフリー制作した明治大学バリアフリー映画祭実行委員会 しろくまプロジェクトがきっかけでした。
(学生だけでバリアフリー音声ガイドを制作し、上映し、監督とトークをするというとんでもない企画でした笑)
学生達の栄光でこんな素敵な作品に携わらせてもらえた事、感謝でいっぱいです。本当ありがとう。
話を頂いた時に「この作品は男性である自分では向かないのではないか?」と不安になり、すぐに原作を買いに書店まで行きました。読後に僕は思い知らされる。全ての創作物はジェンダーに囚われずにただあるがままの人間模様を映せる鏡であることに。
僕は敏感過ぎて人付き合いに向かないと思う事が多い。自分の口から零れた言葉がフワフワと浮遊し続ける。そこに線を足して星座だよって誤魔化す。穴があったらいつだって入っていたい。ひとりで勝手に内省しては、正解はなんだったのか、いつまでも自問自答を繰り返してしまう。でも暗がりに映るスクリーンの人々とはすんなり仲良くなり、ダンスをするように、手を繋ぐように、ありのままの虚像として愛することが出来る。つまるところ僕は人を求めているのだと思うとあまりに頼りない星の光のようだ。
主人公・のんさん演じるみつ子は、とっても不器用な31歳。奇遇にも同い年の主人公を同い年の人間が描く事となったのは、なんだか偶然だとは思えなかった。31歳、おじさん・おばさんに片足突っ込んだけど世間から見ればまだ若僧という中途半端な年齢。だからこその葛藤や悩みもある。人との距離感がわからないみつ子にただただ共鳴するように筆を走らせました。
大九監督も凄く丁寧に音声ガイド原稿を見てくださいました。「こんな表現はどうかな?」と有難い提案をいっぱいしてもらいました。尊敬してるが故、毎回メッセージを送る度に指が震えていた。でも好きな気持ちを隠しきれなかった。毎回ラブレターのようになってしまった事、お許しください。
今までは、過去の痛みに、震える自分を肯定するために言葉を紡いでいた。だけどその傷は知らず知らずのうちに癒えていた。今はこの映画を必要とするワームホールに向けて紙ヒコーキを飛ばせるようになった。火星に住む地底人にまで届いているといいのだけれども。
僕のように、みつ子のように、不器用な貴方に、そっとそっと、いつまでも消えないキャンドルが灯る。だから映画が好き。もっと映画について書こうとしたんだけど止まらなかった。まさに私をくいとめて・・・。5月1日~はシネマ・チュプキ・タバタでも上映が決定!どんな環境で観てくれてもうれしい、話がしたいよ。でも出来れば映画館がオススメです。というか映画館で観て欲しい!宜しくお願い致します!ざっぱーん!!🌊
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?