渋谷の中心で愛を叫ぶケダマ -フィロソフィーのダンスGreatest 5 Partyツアーを終えて
全国ツアーについて回る、いわゆる追っかけをしたのは初めてだった。北は札幌、南は長崎までの全国13都市を回るフィロソフィーのダンスGreatest 5 Party。うち、8か所に参加した備忘録を残しておきたい。
2023年9月末~12月初め、本当に楽しくて良い思い出になりました。フィロのスちゃん、スタッフさん、そしてオタクの皆さんのおかげです。
本当にありがとうございました!
①恵比寿リキッドルーム
ツアー初日は東京恵比寿で行われた。整理番号順の入場で、1桁を引いていた私は最前ほぼセンターという最高の位置からステージを観ることが出来た。
いつもの楽し気な雰囲気とは少し違う、緊張感を帯びたピリっとした空気感の中ライブは始まった。
この日印象に残ったのは、ライブの幕開けを『ライブ・ライフ』で飾ったこと。新体制になってから、ライブはこの曲と共に終わることが多かった。前回の東名阪ツアーBrand New Danceでもライブ本編のラストはこの曲。
奇しくも前回のツアーファイナルも東京恵比寿(ガーデンホール)の地で開催された。そこに意味を感じずにはいられない。さぁ、ここからが本番だよ!この曲から始めて私たちはずっと先に進むよ!という宣言に他ならない。
そしてライブ中盤には、ギリシャ悲劇のコロスか、シェイクスピア劇の道化か、はたまた狂言回しのような奥津マリリさんのMCパートが入る。パンティパンティと連呼していて、これ全国でやるの…?と多少心配になる演出だった。
パンティはともあれ、MC奥津さんの紹介と繋ぎで披露されたユニットパートが素晴らしかった。
特に『好感度あげたい!』のディスコミックスなアレンジと力強いダンスに圧倒された。ステージの奥行きを存分に活かした迫力と、コミカルな演出が楽しかった!
そういえば以前ハルちゃんが「フィロソフィーのダンスはダンス面でまだまだやれる事がたくさんあると思ってる」と言っていた。それが今回のこの曲で花開いたように思えて、感無量だった!
そしてアンコールは、メジャーデビュー曲である『ドント・ストップ・ザ・ダンス』、新体制1曲目である『Gimme Five!』の2曲。アンコール曲には意味を込めていることが多い、と奥津さんがどこかで言っていた。
これは泣かせにきてますか!!
あと、奥津さんがステージ上でブーツのチャックを上げていたので、チャック閉め忘れたのかな?と気になった。これはツアー前半ほぼ毎回見られた光景で、結局閉め忘れなのか、チャックが下がっちゃうのか?尋ねようと思っていたのに、訊くことを忘れてしまっていた。
②金沢エイトホール&新潟LOTS
近いようで割と遠い2都市に遠征。初日から4日と、かなり近い日程だったせいか、東京からのアクセスが便利で近いにもかかわらずライブハウスが満員とはいかなかった。
少し寂しいな、と思いつつもコレは特典会チャンス!ツアー中に一度はメンバー全員それぞれにお話に行きたい願望を叶えられた。
それに、小さめな会場なのでステージが近い!遠征の楽しみは、こういうところなのかもしれない。
セットリストも少し違う。曲や順番が少し変わり、MCパートは一つとして同じことはない。ライブは生ものなのだ!
クイズを当てた方が歌を歌う、というコーナーもあった。日向ハルさんが歌う回、香山ななこさんが歌う回、二人とも正解だったときは二人で歌っていた。この他のパターンも他の会場で見られるわけだけど、それはまた後程。
新潟では特典会終わりに残っていたオタク皆で奥津さんに声援を送った楽しい思い出。「セクデンさん、頑張れー」と言うと、奥津さんが「もっと!もっと応援して!!」とリクエストしてきたので、皆で「頑張れー!!」と応援の声をあげた。奥津さんはニコニコ笑顔で私達に手を振りながら捌けていった。
セクシーデンジャラス奥津先生のパンティMCを無事に13公演やり切れるのだろうか…と、この時の私は不安を抱えていたのだった。
③札幌cube garden
ツアーの合間にイナズマロックフェスやグレートハンティング25th(通称加茂フェス)にも参加し、満を持しての北の大地!
札幌……遥か昔に出張で訪れたことはあるけれど、当時は仕事以外何もできなかった哀しい思い出。
オタク仲間の計らいでジンギスカンや蟹を食べられて、札幌を堪能できた楽しい旅だった。何といっても新千歳空港に到着して外に出た瞬間の、空気の冷たさ!死ぬ。本当に寒かった!
札幌のステージでは、クイズコーナーの答えを佐藤まりあさんが舞台袖から叫ぶというイレギュラーな展開に。会場が笑いに包まれ、まさに神回だった。
札幌の佐藤まりあさんといえば、MCコーナーで頭に布を被せられ、「さあ!何パンティなの?」とセクシーデンジャラス奥津先生に無茶ぶりされて「白い恋人パンティ」という可愛い発言が飛び出たのも良かった。総じて、あんぬちゃん回でした。
ライブ開始直前にコインロッカーに上着や荷物を預けたのだが、うっかりスマホも入れてしまう痛恨のミス。でも優しいオタク仲間の助けがあったお陰で隅々まで楽しめた。
札幌の会場だったけれど、北海道の隅々からオタクが集まってきていたようで、聞いただけでも函館、十勝、オホーツクから車を3~4時間運転して来たオタク達がいた。(そしてライブ&特典会終了後にそのまま運転して帰るのだった)
北海道、熱いな!!また来たい!!
(寒いけど。ななこちゃんが「沖縄~!」て言ってて面白かった)
④仙台darwin
杜の都は東京からのアクセスも良く、ツアー初日からひと月が経っていることもあり大盛況。特典券を求める行列が伸びに伸び、早い段階で売り切れていた。
この日、札幌でお会いしたオタクも来ていて曰く「あんなすごいものを見せられたので、来ちゃいました」。すぐにオカワリしたくなる気持ち、わかる!
ただ、特典会でハルちゃん列に並んだ時、すぐ後ろにいた方に「特典券というのは、事前にもらっておくものですか?」と訊かれたのは切なかった。初めての特典会で、勇気を出して列に並んだだろうに……。他の会場だったなら、ライブ後でも特典券があったかもしれないのに。初心者にはわかりにくいのだよねぇ、このシステム。運営さん、もっとアナウンスしっかり詳しくしてもらえると助かります。初見さんサービスとかもあると嬉しいよね…。
さておき。
仙台でのライブはフィロのスちゃんがとてもリラックスして弾けていて、愉快さでは一番の神回!理由はエライ大人が観に来ていないから……というのは秘密。
見どころはクイズコーナー。正解を捻じ曲げてでも二人ともを不正解にして、奥津さんが気持ちよく歌っていたのだ!
髪についた玉の数はいくつだ?ってクイズ。パールの数だけならななこちゃんの正解だったのに、+お団子にした髪の塊も玉だもーん!不正解でーす!まりあがそれで良いって言ったんだもーん!と発言。フィロのスの裏番長があんぬちゃんであることを明かしたのだった。
私としてはマリリ様が歌う回を目撃したかったので最高でした。
仙台遠征は翌日にナガノ展に行ったり美味しいもの食べたり、しっかり観光したけれど。仙台のオタクと遊ぶためにまたゆっくり訪れたいな、と思ったのでした。
⑤大阪GORILLA HALL&名古屋ReNY limited
ツアーも終盤。残り3か所はバンドセット!
フィロソフィーのダンスといえばライブが最高、バンドセットのライブはもっと最高!
音と遊ぶように、楽しそうに歌い踊るフィロのスちゃん達。生き生きと演奏するバンドメンバーの皆さん。名古屋では多少のズレがあったものの、それを含めてライブは生モノだな、と改めて実感したのだった。
バンドセットで特筆すべきは『作り笑いをさせないで』のスケール感!日向ハルさんのソロ歌唱は心に直接語り掛けてくる。そしてそっと背中を押すような奥津マリリさん始めメンバー4人の優しく包み込むような歌声。
歌詞に共感できなくても、歌唱そのもので涙が出るって凄くないか?
大阪では前物販待機列に並んでいるときにチラリと雪が降るほどの寒さ、名古屋では大規模なデモとそれに対する野次のような街頭ライブで、なかなか記憶に残る待ち時間でもありました。
⑥ツアーファイナル渋谷LINE CUBE
楽しかった全国ツアーも、とうとう終わってしまう。寂しさを感じながら、最高が約束された地で最前列に座る。(下手ブロックのセンター寄り側の端で目の前にカメラ機材がある面白い席だった)
ところで、無事に13公演をパンティで乗り切ったセクデン奥津先生ですが、ファイナルでは「皆さんパンティ履いてますよね?」と観客に問いかけていた。そして私と目が合い「あ、履いてます?」と爆レスをくれたのだった。笑いながらブンブン首肯したが、今思えば「Yes, パンティ!」と元気に叫ぶべきだった。
ライブ本編+アンコール3曲で2時間弱のラスト・パーティー。
その模様は翌日から1週間配信されることが発表された。すごい!これから死ぬ気で映像を作るスタッフさん達に思いを馳せる。そして嬉しいお知らせとして、現体制初アルバムのリリースが発表された。その初回限定盤には今日のライブのBDが付属する。
こうしてたくさんの思い出と共にGreatest 5 Partyは幕を閉じた。一抹の寂しさをかき消すように、5人は未来しか見ていない。
『テレフォニズム』で舞台照明が黄色く5人を包んでも、『ドント・ストップ・ザ・ダンス』では5色の哲学に変化していた。
ベストフォー時代を忘れるわけではなく、大事に歴史を積み重ねてその上で今の5人が最高に輝ける場であるように。
現体制としてのこの1年、新メンバーである二人(ののなな)はどんどん進化してくれた。これからも二人は進化を続けて、歌声やパフォーマンス面でオリメン3人に引けをとらないぐらいまで行ってくれると信じられる。
そしてオリメン3人は更にダンスや表現力や音域を拡げていくのだろうな、とこれ以上の可能性すら期待させてくれる。
実質的には、このツアーファイナルが現体制のスタート地点なのでは、と思える素晴らしさだった。
これからも一緒にいたい、もっと大きくなっていく姿を見ていたい。
そんな風に、きっとオタクの皆も思っているんじゃないかな。
私にとって初めての全国ツアー伴走は幸せな終わりを告げた。
また来年ツアーがあるかもしれない、でもその時に自分は果たして伴走できる状況だろうか。
家庭環境、健康状態、金銭的余裕、家族の状態、仕事の状態…いろいろな理由で現場に来れないオタクはたくさんいる。だから、こうして無事に予定していた8か所全部に参加できたことはラッキーだった。
今後、現場に頻繁に行けなくなったとしても、フィロソフィーのダンスを応援する気持ちは変わらないだろう。私にとっては命の恩人であり、日々を前向きに生きさせてくれる存在だから。
もう一度、言わせてね。
本当にありがとう!