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FXの素朴な疑問:自動売買(EA)ってどうなの?

FXの自動売買(EA:Expert Advisor)は、プログラムされたロジックに基づいて自動的に取引を行うシステムです。ですが、名前の通りにエキスパートにアドバイスするのが目的で

決して初心者が稼働させて自動でお金を生み出すものでは全くありません❗


初心者から上級者まで、多くのトレーダーがその利便性に魅了されていますが、自動売買には欠点や注意点も多く存在します。今回は、初心者にもわかりやすく、欠点と注意点を解説します。

1. IB報酬目当ての悪質な業者

あまず、注意すべきはIB(Introducing Broker)報酬目当ての悪質な業者です。これらの業者は、トレーダーを特定のブローカーに紹介することで得られる報酬を目的としています。彼らは、トレーダーが利益を得るかどうかに関係なく、取引量に応じた報酬を得られるため、利益を誇張したり、リスクを隠したりすることがあります。

具体例: ある業者が「このEAを使えば毎月10%の利益が確実!」と宣伝している場合、注意が必要です。実際には、EAが高頻度で取引を行い、多くの手数料が発生するように設計されていることがあります。具体的にはナンピンやマーチンゲールロジックです。一時的には利益を生みますが、結果として、トレーダーは利益を全て食いつぶされてしまう可能性が高いです。

2. ロジックを提示しない業者

次に、ロジックを提示しない業者にも注意が必要です。自動売買システムのロジックが不明瞭な場合、そのシステムがどのようにして利益を生み出すのか理解できません。これは非常にリスクが高く、不透明な取引を行うことになります。

具体例: 「このEAは秘密のアルゴリズムで高い勝率を誇ります!」という宣伝文句に対して、具体的な取引ロジックやバックテストの結果を提示しない業者は疑わしいです。トレーダーは、どのような市場条件でどのように取引を行うのかを明確に理解した上で使用するべきです。

3. 確実に全損するEAの仕組み

最も危険なのは、確実に全損する可能性のあるEAです。特に、以下のような特徴を持つEAには要注意です。

  • マーチンゲール手法: 損失が発生するたびに取引額を倍増させる手法です。この手法は、一度の大きな損失で口座資金を全て失うリスクがあります。

  • ナンピン手法: 価格が下落するたびに買い増しを行う手法です。価格が回復すれば利益が出ますが、回復しない場合は大きな損失を被る可能性があります。

具体例: あるEAがマーチンゲール手法を用いているとします。例えば、USD/JPYの取引で、最初に1ロットを購入し、価格が下がれば2ロット、さらに下がれば4ロットと倍増させていきます。最終的に価格が回復すれば大きな利益になりますが、価格が回復せずに下落し続けると、口座資金が尽きて全損するリスクが高まります。

4. 市場の変動に対応できないEA

自動売買システムは、過去のデータを基に設計されていますが、市場は常に変動します。過去に有効だったロジックが将来も有効である保証はありません。市場の変動に対応できないEAは、突然の市場変動によって大きな損失を被る可能性があります。

具体例: あるEAが過去数年間のデータに基づいて設計されており、一定の利益を上げていたとします。しかし、経済危機や予期せぬ政治的イベントなどで市場が大きく変動した場合、そのEAは適応できずに大きな損失を出すことがあります。

まとめ

自動売買システムは便利であり、多くのトレーダーにとって魅力的ですが、その欠点やリスクを理解しておくことが重要です。IB報酬目当ての悪質な業者やロジックを提示しない業者、確実に全損する可能性のあるEAに対しては特に注意が必要です。

自動売買システムを選ぶ際には、必ず以下の点を確認しましょう:

  1. 業者の信頼性と評判

  2. 取引ロジックの透明性

  3. バックテスト結果と実際の取引結果の比較

  4. 市場の変動に対する適応能力

これらの点を押さえて、自分のリスク許容度に合った自動売買システムを選ぶことで、安全かつ効果的な取引を実現することができます。自動売買の魅力を享受しながらも、リスク管理を徹底して行い、健全な投資ライフを送りましょう

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