【パーマカルチャーデザイナーvol.67 Shota Isobe】
これはパーマカルチャーデザインコース(以下、PDC)を修了したパーマカルチャーデザイナーたちのリレーコラムです。
※パーマカルチャーとは
"Permaculture is a dance with nature, in which nature leads."
パーマカルチャーとは自然に導かれる自然とのダンスのようなもの。
Bill Mollison
ビル・モリソン
#67 Shota Isobe
一緒に占星術でみてもらったとき旅芸人と称されたように、軽やかにあちらこちらへと動きまわる翔太くん。
人懐っこい気さくな性質を持つ彼とは興味や美味しいものへの関心が近いこともあって気軽にやりとりできる弟分みたいな存在。
時折交わすやり取りからこの一年は大きな変化の時で内なる自然に向き合っていたんだろうなと想像している。
さて次はいつ会えるかな。その時を楽しみにしているよ。
Q1.あなたについておしえてください
ごうしくんご紹介ありがとう。
久しぶりにお会いしたい。
自分でも何というべきか。
違和感にとても敏感らしいことをこの頃、自分で分かるようになってきた。
「自分らしいってなんだろう」
「自分って何だろう」
と右往左往しながら、暮らしに重きを置きたいと今もいつも試行錯誤している。
「ほんとうにそれがしたい?」
「自分にとって心地いいのか?」
「ワクワクしてる?」
「怖いよね?」
と心と頭の中の両方でいつも自問自答が行われている。
昨年、高知から関東に戻ってきた。
友人の期間も含めると10年以上近い存在であったパートナーと別れるという大きな節目となった昨年は、自分にとって誰とも話したくなくなるぐらい重く・暗く・内省をひたすらする時間であった。
また昨年、「シアターワーク」という演劇を用いた芸術療法のワークショップに一年通して参加したことが、自分の魂の底にある何かに近づかざるを得ない機会を否応なく与えられた。
一旦リセットして、ここからがまた新しいはじまりな気がしている。
今これから、創作活動をより多くしていきたいと思っていて、主に陶芸や土をつかったものをつくっていく予定です。
今、二つの原点を思い出す。
生まれてから、高校2年生までずっと自分を押し込めていた。
自分には何もないという気持ちと、病弱で太っていて自信のない誰にも相手にされないような寂しさをいつも持っていて、そんな日々が嫌で何かを変えたかった。
高校2年生から行った姉妹校のあるデンマークの田舎町の人々の暮らしが、今でもぼくにとって一つの希望である。
ぼくが出会った現地の人たちは、自分の手を使ってものをつくっていて、庭を自分で重機を運転してつくったり、ボートのような舟さえもつくってしまったり。
また、大学時代に友人が講演会をたまたま聴いて教えてくれて読んだサティッシュ・クマール氏の書籍「君あり、故に我あり」(講談社学術文庫)を読んだ時、こんな世界を生きたいな思ったこと。
この二つが、ソーヤー海くんとぼくを繋げてくれて
パーマカルチャーという「一は全、全は一。」の共創世界の扉を開けてくれたのだと思う。
Q2.パーマカルチャー デザインコースを通して
PDCを通じて感じたことは、「愉しむ」こと。
数日間何人かと泊まる場所が一緒になったりすることもあり、その瞬間その瞬間を一緒に心地よい範囲で愉しむこと。
コミュニケーションをとることで意外な一面や面白さを感じたり、ここでしか出会えないつながりもたくさん出来たと感じている。
心地よい関係性って大事だなぁと思う指針にもなった気がします。
Q3.あなたにとってパーマカルチャー って
ぼくは田んぼを5年ほど習いつつやっていたせいか、いつも田んぼで考えてしまう。
田んぼで考えると、土があって、水があって、稲があって、フレームのような畦がある。
そこにはザリガニがいたり、ミミズがいたり、オタマジャクシがいたり、どじょうがいたり、目に見えない微生物や菌がいたり、そこの環境が好きな子たちが集まって心地よいものの綱引きをしながら作られていく面もある。
その姿は人の世界と切り離せない。
人という生物と他の生物とのお互いにとって、クリエイティブな関係をつくる、尊重し合うことがぼくにとってのパーマカルチャーです。
Q4.PDCの中で次にバトンをつなぎたい人とその人の印象
さっちゃんですかね。
いつも飄々としていて。
美味しいモモをつくってくれたり、よく喧嘩のファシリテーションをしてくれたなぁ。
不思議であり、いつもどこか冷めつつ、そして温かいさっちゃんにぜひ。
2023/12/22 冬至