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【パーマカルチャーデザイナー vol.21】 Pat Takagi
これはパーマカルチャーデザインコース(以下、PDC)を修了したパーマカルチャーデザイナーたちのリレーコラムです。
※パーマカルチャーとは
"Permaculture is a dance with nature, in which nature leads."
パーマカルチャーとは自然に導かれる自然とのダンスのようなもの。
Bill Mollison
ビル・モリソン
#21 Pat Takagi
#20 本倉理恵 からのバトンは #21 Pat Takagi へ。
研ぎ澄ませた言葉で紡いだポエトリーリーディングや優しさに溢れる絵や人形など彼女の美しい感性を表現した作品の数々にいつも心を奪われます。
みんなをつつみこむお日さまみたいな人。
Q1.あなたについておしえてください
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東京生まれ。
田舎を捨てて(←母がいつも言う)大学進学のため上京した青森県出身の愛妻家の父と福島県出身の勝気な母。
4歳離れた兄は天使のような人。
聴覚障害者である彼は言語訓練やさまざま習い事があり、私の幼少期は彼中心の生活。
その中でわりとリベラルに臨機応変な環境で育つ。
聞こえない世界が私のこの世界の始まりであったことに私はすごく感謝している。物心つく前から言葉では表現のできないさまざまな感覚を観察することが日常であったことが大きく、今の暮らしの中の根っこになっている。
10代20代をイギリスとフランスで過ごし、現在は10歳の鉄道好きの息子と田舎を捨てて(←都会のひとは太陽も月も星も知らない…あと、海も…と言いながら)都会の中学生となった娘のお母さん。
建築家のパートナーと千葉県館山市1100坪の山の中腹に住む。
Q2.パーマカルチャー デザインコースを通して
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もともと建築家のパートナーや、すでにパーマカルチャーを実践している友人たちの影響でパーマカルチャーについては理解していました(と思っていた)。
でも、なんとなくパーマカルチャーは the ボーイズクラブ・男の子たちがガンガンと力でやり進めるみたいなマッチョな感じがあってそこにあまり魅力を感じでいませんでした。
そんな中、子育ての一番大変なときにアリス・ウォーターズの『The ART OF SIMPLE FOOD』に出会いました。
表紙に赤い字で、
Notes, lesson, and recipes from a Delicious Revolution
(美味しい革命からのノート、レッスンとレシピ)
Delicious Revolution???
美味しい革命??
なんだか初めて聞く素敵そうな革命です。
そのとき私は小さな子供を持つ新米ママで、たくさんの不安を抱えていて、安全な食や良い教育…溢れる情報に知識だけ増えて実践に乏しかった。
食べることを大切にすることは大きな目で見るとすべての豊かさと繋がっていて、この地球上で人間として生き生活する基盤になり、しかもそれは自分でクリエイトできる。
それを知ったとき、あらゆる子育ての不安が無くなりました。
エディブルガーデン、エディブルスクールヤードと意識は広がりました。
とは言っても…
お母さんで、お料理してお洗濯して掃除して、マルチタスクでこの広い敷地と家を切り盛りするのは気の遠くなる作業…生活がいわゆるサバイバル、そんな実践的な田舎暮らしと子育ての中、パーマカルチャーの理念に必要性を感じていました。
コースを通して感じたことは、絶大な肯定感。
この地球に生きるための心地よさを自然の中のエレメントと私が共同作業する。自分のリズムやペースを大切に間違いが起きてもその間違いを学びに置き換えて日々を豊かに食べて、健やかに出す。次の日への活力は人との繋がり。
ガンガンと力でやるのがパーマカルチャーだと思っていた私は完全に肩透かしでした。私ができることをどのようにパフォーマンスするか、私も自然のエレメンツの一つ、自然であって無理はできないのです。
Q3.あなたにとってパーマカルチャー って
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お父さんみたいな存在。
思考の表現方法。
私は長くフラを学んでいたのですが、フラは私にとってお母さん的存在。
心や感情の表現方法。
どちらにも共通するのが
土、水、火、空気(気)の元素、あらゆる気象条件を観察します。
そして、人生とは?命ってなに?人間ってなに?を、理解するための答えを教えてくれているように感じます。
Q4.PDC卒業生の中で次にバトンをつなぎたい人
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Ama Haru Kai Rarie Pat
あまちゃんこと、立山凪さん。
PDC後半のパーマカルチャーと平和道場でコンポストトイレを共に製作した仲間。
2021年はPDCキッチンスタッフのメンバーとして姉妹のように過ごさせてもらい、彼女の感覚の良さとユーモア・包容力、そして観察力にたくさん学ぶことがありました。
若さの中に軸がしっかりと通ったあまちゃんは私のキラキラ星、美しい未来です。
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高木パット
Pat Takagi
去年からハナサシアソビとして草花をつかったオーナメントを製作したりワークショップをしています。
Instagram : pathanasashiasobi
benisashiasobi
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#21 Pat Takagi からのバトンは #22 立山凪
お楽しみに!
2022/1/20 大寒