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世界遺産サンタ・マリア&ビガン旅行- フィリピン留学12日目

こんにちは。p_culturephiliaです。今気になっている世界はARやVRが作り出す平行世界です。フィリピンデザイン留学の日記を書いています。

学校が土曜日曜月曜と三連休になっているため、ルソン島の北部に一人旅に来ています。今日の出発地はバギオ、目的地はサンタ・マリアとビガン。

昨日は昼過ぎに起きて、バギオに着いたのが夜19時。観光もあまり出来ませんでした。
ということで日曜日、今朝は6時台に起床。えらい。

部屋が6階にあったので、前日は気づかなかったものの朝カーテンを開けてみると結構眺めがいい。山に霧に密集した家々、まさしく高原都市っていう感じの朝ですね。

バギオで泊まったホテル。傾斜地にあるというのもあるが、デカすぎてどの一辺たりとも写真に収められなかった。ちなみに昨日よくわかっていなかった飲料水ですが、廊下に普通にウォーターサーバーがありました。まぬけ。

ホテルの朝ごはんは食べず、7時ごろチェックアウト。昨日と同じルートを逆に通りながらバスのりばに歩いて向かいます。雨が止んでいて嬉しい。

公園の道で朝からハイテンポな音楽に合わせて踊るみなさん。この光景めちゃくちゃ海外っぽい。

バーナムパークの中心にある謎にジブリっぽいタワー。

バーナムパークの池。そろそろ吉祥寺に見えてきた。

目抜き通り、セッションロードを抜けていきます。フィリピンの朝は早いな…。

妙に人が多いなと思ったらフルーツフェスティバル的なをやっているとの幟が出ていた。トラックの荷台いっぱいのドリアン…!

そしてセッションロードから少し外れた丘の上にあるのがバギオ大聖堂です。かわいい!バギオ最大の見所らしい。観光客もいっぱい。
カトリック国のフィリピン、どんな街にも教会がありますが、割とのっぺりしたファサードのものが多い気がします。
日曜の朝ということで中ではミサを行っています。850人入るらしいですが、ほぼ埋まっていました。

聖母の和解(Our lady of the attonement)を主題(?)とした教会らしいです。
しかしキリスト教には縁のない人生で教会もミサも数えるほどしか行ったことがないですが、やはりいざ行ってみるとその大きさというか、教会の雄大さの裏に控えるイエスという存在のさらなる大きさ、優しさみたいなものを感じますね。日本で寺や神社に行くことも大好きですが、やはり一神教の施設と多神教の施設じゃ雰囲気が違うわね。

朝ごはんはフィリピン最大のハンバーガーチェーンJolibee でホットドッグ。ポテトが細いけど味がちゃんとついてる感じ(わかる方いるかわからないけどヨーカドーに入ってるポッポのポテトの味)でかなり好き。飲み物はsarsiという謎の飲み物を頼みました。なるほどコーラに近いけど、ちょっとドクペみもある。ペプシゼロを薄めて甘味料と薬品を足した感じ。調べてみたら「世界最まずコーラ!フィリピンのサルシを飲んでみた」みたいな記事が一番にヒット。そう言われるとまずく感じてくる。そこまでではないと思う。あと多分ここに傘を忘れた。

5時間くらい乗ります。296ペソ。

そして8時過ぎ、バスに乗り込みます。バギオにはバスターミナルがあり、ターミナルでは普段のように車掌からきっぷをもらい車内で払うのではなくカウンターで支払いをするみたい。席も指定されます。

ダウンロードしておいた万引き家族を観ていると、若い日本人がどやどやたくさん乗ってきます。驚きました。話しかけてみると彼らもビガンに向かうらしい。私はビガンの手前で一旦降りる予定だったので同じルートではないと安心したのは内緒。

フィリピンのバスには一応時刻表もありますが、基本的にはあまり従わない(はず)。席が一杯になったら発車する、それだけです。
なのでたまたまなのか時間通りなのかはわからないけど、9時ちょうどにバギオのターミナルを出発。

右の方に棚田が見え…る…?

指定された席が通路側であまり写真が撮れなかったのが悔しいですが、バギオは山上にある都市、ということでひたすら下っていきます。この地方にはコルディエーラの棚田群という世界遺産があり、行く予定はありませんでしたが、ちょっとばかし棚田っぽいものも見えました。

それにしても山の上にも原色でカラフルな建物が斜面にひっついている姿など、なんだかフィリピンではなく南米の国に来たようでした(行ったことはない)。

昨日のような渋滞はなく、順調に進んで、13時過ぎにサンタ・マリアに到着。あ、あつい。日差しが照りつけていて、気温は30度くらい。ずっとフィリピンで涼しい日々を過ごしてきたので、久々に暑さを感じた。

この街はビガンから南に40kmくらいにある小さな町です。昨日調べていると、この街にも世界遺産の教会があるというので途中下車をして観てみることに。いつものアレでいうとバギオが仙台、ビガンが盛岡、サンタ・マリアは平泉。

全然観光地らしくないので、街の人々に何だこいつという目で見られながら歩くこと15分程度、到着しました。ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・アスンシオン教会、通称サンタ・マリア教会です。1765年に出来たらしい。世界遺産「フィリピンのバロック様式教会群」4つのうちの1つに指定されています。うちもう1つがパオアイの行こうと考えているところ。
でかすぎて写真がうまく撮れていませんが、レンガ造りの重厚な建物、丘の上に聳え立つという表現がぴったり来ます。ひたすらにかっこいい。圧巻です。観光客はちらほらという感じ。人の少ない観光地がラブなのでとても嬉しい。紹介している日本語のサイトもビガンやパオアイはたくさんありますが、サンタ・マリアはあまりありません。

同じく素敵なベルタワー。格好良すぎる。ちなみに横の青い農作業車?は日本のものだった。

サンタ・マリアの素朴な町並み。赤いトタン屋根が可愛らしいですね。ちなみにこの教会も屋根はトタン屋根(世界遺産なのにまじかよ)。

内部。バロック様式ということでただの矩形で簡素な作りですが、祭壇は豪奢にピカピカ光り輝いています。外に比べるととても涼しく落ち着けるということもあり、荘厳な気持ちになります。

街から反対側に出てみると、なんとも曰く有りげな道の登場。奥には廃墟が見えます。これが噂の廃墟か、ということで進んでみます。

か、、、、かっこよすぎる、、、。もはやこうなってくると観光地でもなんでもないので案内板もなにもないですが、一体いつ頃のものなのでしょうか。「santa maria church ilocos ruin (ilocosはこの地方の地名)」とかで調べても「こんなとこ行ってきたゼ!めっちゃ廃墟だゼ!」みたいなサイトしか見つかりません。

ただ日本人がここに行ったレポートを見てみるともっとこの廃墟は草木に覆われていたようです。私が行ったときは草木こそなかったですが、2枚めの写真でわかるようになぜか土がめちゃくちゃ耕されてて、ところによってはぬかるんでて足が取られるところもありました。靴がどちゃくそ汚くなってしまった。動物のフンではないと良いのだけど…(幸い臭くないので多分違う)。

素晴らしい観光地に来ることが出来た、とホクホクな気持ちでバス通りに戻ります。心も熱いが気温も暑い。セブンイレブンでアイスと飲み物を買いました。砂漠のオアシスだ…。

マンゴーアイスうまい。

なんかわからないけどうまい。スプライト的な。

フィリピンのバスはどこでも手さえ上げれば停まってくれるのですが、たまたま私がいたのは小学校の前でした。すると陽気な音楽が聞こえてくる。暑い中お疲れさまです!

結構田舎に来ているのでバスがしばらく来ないのではないかと不安でしたが、15分も待つとやってきました。しばらく暑かったのでエアコンに期待…!

…していたのですが、いつもは寒いくらいのエアコンがあんまり効いてない。というかきっぷもなかったし、映画も流れてなかったし、今まで乗ってきたような長距離バスとは違うタイプの地方のバスなんだろう。
そして疲れからか私は寝てしまう。
そしてビガンにつく。爆睡。車掌さんに起こされてしまいました。ビガンが終点で良かった。14時すぎ。

まずは荷物を置きにホテルへ向かいます。今回泊まるのはHotel Veneto De Vigan。ビガンでは評価の高いホテルです。フロントがこんな感じ、部屋の中も含めて全部白い壁と濃い色の木で統一されていてとてもかわいい!テンション上がりますね。

部屋も写真はないですが普通に広くて昨日よりも色々置いてあって(水とかコーヒーとか金庫とか)いい感じ。

それでは観光に向かいましょう。

まずはCrisologo Museum(クリソロゴ博物館)。この地域の有力者だったクリソロゴさんの邸宅を改装した博物館で、彼が身につけていたものや家にあったもの、車、そして昔の農民が使っていた道具などが展示されています。入場料無料。

結構雑多に色々置かれています。有力者の暮らしが垣間見えますね。しかしさすがのクリソロゴさんでもエアコンは持っていない模様。暑くてわりとそそくさと見学&退散。

ちなみにビガンの街はあまり大きくないので、郊外の観光地に行かなければ徒歩で回れます。私は徒歩でずっと歩き回っていました。

続いてSyquia Mansion Museum(シキア邸宅博物館)。
ビガン出身の第6代大統領、エルピディオ・キリノさんの奥さんであるドーナ・アリシア・シキア・キリノさんの邸宅を改装した博物館です。イメージはクリソロゴ博物館と似ているけど、こっちのほうが色々ある。あと絵が多い。入場料100ペソ。ここもエアコンはない。

この中庭みたいなところとても好き。ここもトタン屋根。

フアン・ルナというフィリピン人画家の作品が多く展示されていました。

クリソロゴ博物館でもそうでしたが、いつでもギャラリーツアーというか、作品解説をしている。言語が英語のような英語じゃないようなわからない感じだったしそもそもスタッフによる解説というもの自体があまり好きではないので私は単独行動。皆さん暑いのによく熱心に聞くわね。

本当は他にも何個か博物館があるのですが、まあ2つ行ければいいかな。
しかし絵を見るということでいうとシキア邸宅博物館になるわけですが、絵の解説は特にないし、ライティングももちろんないので、いわゆる私が普段行っているような美術館というもののありがたさを改めて知ることが出来ましたね。

そしてこの街の一番の見所、クリソロゴ通り

この光景が見たかったんだ〜〜〜〜!!!!!
スペイン統治時の町並みが残るビガンは、このクリソロゴ通りを中心に「ビガン歴史都市」として世界遺産に登録されています。カレッサと呼ばれる馬車が石畳の上をパカパカ歩いています。普通の車やトライシクル(バイクタクシー)は通ることが出来ません。
面している建物はスペインと中国とフィリピンの様式が混ざったバハイ・ナ・バト(石の家)と呼ばれています。高温多湿なフィリピンの気候を考えて1階部分を石やレンガ造りの厩や車庫にして、2階部分を木造で作ったフィリピン式高床住居とのこと。ルソン島の北部という場所柄中国人も多く、様々な文化が混じり合っているのがおもしろい。

ちなみに本当かはわかりませんが、太平洋戦争中に日本人の将校がこの街を砲撃しようとするアメリカ軍に「この街だけは守ってください」と投降したことで街並みが守られたらしい。本当か?まあ本当にしろ嘘にしろ美しい街並みが残っていることには感謝と感動しかありません。

ただあれですね、三連休の日曜日ということもありとても人が多い。ヨーロッパ気分なのにいるのは基本みんなフィリピン人(たまに中、韓、日)だしなんか不思議な感じでした。

クリソロゴ通りを北に進むと、大きな教会と広場に突き当たります。街の中心部ですね。

セント・ポール大聖堂。アイボリーがかわいい。

噴水のあるサルシド広場越しの大聖堂。壮観。

南イロコス州庁舎。なんでもない建物もかわいい。

ここからはもうひたすらビガンの街をぐるぐるします。

暑かったのでケンタッキーでブラウンシュガーサンデー。頼んだ後にわかったけどブラウンシュガーって黒糖か。クリームあんみつ食べてる気分だった。

洗脳教育をしてそうな学校にかなりシュールな絵。戦時中日本の顔でしょこれ。

ちょっと外れた通りもかわいい。

一つ重要な観光地に行き忘れていたことに気づいたので、北に向かって歩きます。

いい川。誰がなんと言おうといい川である。

10分くらい歩く。地図では近いと思ってたけど実際案外距離があったので本当はカレッサ(馬車)かトライシクル(バイクタクシー)に乗ったほうが良かったかもしれない。あと目的地が見えてからが道が複雑でちょっと迷った。

迷ってる途中に見えた、向こうの新興住宅地みたいなのは墓地…?日本の墓地よりもカラフルで素敵に見えてしまう。

グルっと回って無事到着、Bantay ChurchとBell Towerです。ベルタワーは1591年に建てられているということで結構昔ですね。400年間以上もビガンとバンタイの街を見守り続けています。

かなり人気で人が結構いる。見た目のせいだと思うけど原爆ドームを想起しました。そういえばバスで見かけた日本人は結局街では見かけることは有りませんでした。

昼も食べずに18時ごろになってしまい、お腹が空いてきたのでビガンの街に戻ってエンパナーダを食べます。

エンパナーダは肉と卵の入った揚餃子みたいなもの。ルソン島北部のソウルフードです。味はあまりないですがあとがけの酸っぱいタレがついてきます。エンパナーダ1つくださいって言ったはずなのになぜか2つ入ってた。ネットに書いてあった値段の倍したから高えなあとは思ってたんだけど。2つのうちに違いも特にないし何だったんだろうか。まあ美味しかったので良かった。あと揚げたてでとにかく熱い。

そろそろ日が沈んできました。エンパナーダ2個食べたけどまだ行けるな、夜ご飯を食べに行きます。

クリソロゴ通りの北にあるCafe Leonaで夜ご飯。野外席で食べます。

石畳の道、馬車の音、ご当地のビール(サンミゲルというかなり飲みやすいビール)、本当にまるでヨーロッパにいるような幸せなひとときです。まあ暗いから馬車はブレるんだけど。

そして頼んだのはフィリピン料理盛り合わせ定食的なやつ。350ペソと高め。暗くて何もわからないと思いますし実際よくわからず食べました。これが思ったより曲者でさっきまでのヨーロッパ気分から急にフィリピンフードファイトタイムに。焼き魚はあまり好きではないしっかりした肉質のものだし、左の野菜はなぜか塩辛みたいな生臭さとえげつないしょっぱさがあるし、豚肉を揚げたもの(見えない)はほとんど骨。ソーセージ(見えない)と右のナス+インゲン+ゴーヤ+オクラ+豚肉の炒めものはまあ食べれる。それにしてもナスとゴーヤとオクラってすごい組み合わせ。

なんとか完食しました。フィリピン料理はもういいや…私はファストフードで生きていく…あでもシシグはいつか食べるぞ…。

夜の写真が下手くそで申し訳ないですが、ライトアップされたクリソロゴ通りもとても素敵。結局馬車には乗らなかった(馬車乗ったら馬車見えないし)けど、馬車のある街という雰囲気は最高ですね。ただ夜で人が多いとなると東南アジア感も出てきて更にカオスと行った感じにも思えた。

しかし7時半から一番人が多いのはサルシド広場の噴水の前です。

というのもライトアップの噴水ショーが行われるため。毎晩やっているらしい。ザ・観光地ですね。フィリピン人がたくさん。みんなスマホ掲げてる。

あとフィリピン料理の口直しのためにまたChowkingのハロハロを食べながら見ていたのですが、Chowkingも爆混みでした。

てんやわんや

ということで、ホテルに戻り、日記を書くはずが仮眠してしまい、今書き終えました、1時半。日本では2時半ですね(読む人いなそう)。22,000歩歩いてました。いやー、本当に楽しかった。教会というもののすごさ、スケール感を知った。
フィリピン来たからと言って別にどうせ海で泳ぎたいわけではないし、マニラは怖いので、これが私の中での一番フィリピンらしい旅行だったと思ってます。ヨーロッパ行きたい欲も増した。明日無事に帰れますように〜。

ということで写真が盛りだくさんでしたが(ホテルのWi-Fiが早くて助かった)、読んでくれた方はありがとうございました。それでは。

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