スコットピリグリム・アリスとテレスのまぼろし工場
今月の良かったものを並べるコーナー。
スコット・ピルグリム テイクス・オフ
原作は「スコット・ピルグリム」というカナダのコミック。また、同コミックの実写映画化「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」も本作に大きく影響を与えているらしい。一見カートゥーンなアニメだが、蓋を開けてみれば制作サイエンスSARU、OPはネクライトーキーとしっかり日本の血が入った不思議なアニメ。
まあ〜〜面白かった。音楽、アニメーション、ナンセンス、何もかもが良い。フリクリっぽいなーと思ってググれば、そもそも実写映画を撮るときにフリクリを参考にしたという監督の発言が存在するらしい。なるほど。30分x8本というのも非常に観やすくてよい。というか観やすすぎる。テンポ良すぎて我慢できずに1日で観てしまった。
このシーンが本当に好き。この二人好きだなー。スパーク。
エッジランナーズもそうだけど、海外発のカルチャーを日本のアニメーションで作るのっていいよね。Netflixはもっとこういうのやってほしい。(でも微妙なのもいくつかあったな…w)
そういえばXを見てると、どうも原作を観てから観た方が良かったらしい。アニメは実写映画そのままじゃないらしい。そう言われると、ここで分岐してるんだろうなーというのはいうのは大方予想がつく。はい、あとで観ときます。
ちなみに、カートゥーンアニメは字幕派ですが、今作は吹き替えの方が見やすくて途中で切り替えました。歌とかはちゃんと英語なのでご心配なく。
サントラも…よい。
アリスとテレスのまぼろし工場
タダモノならぬ雰囲気を感じ、久々に劇場でこういうアニメ映画を観た。感覚通り、確かにヤバかった。まず、全編通して空気が重い。変化しない、煙、狭いコミュニティ、未熟な大人たち、世界の何もかもが思春期特有の悶々とした空気になっている。冒頭に中学生男子たちがコタツで勉強しているシーンがあって、中臭そうだなーと思うんだけど、まさにあのコタツこそが閉ざされた街の空気感そのものなんだよなあ。
監督が岡田麿里ということでいつも通りテーマがグロい。お前らそんな生ぬるい萌えアニメ見てんじゃねえ!アニメキャラだって子供産むんだよ!みたいなやつ。そのうえ近親愛までやるんだから…まあ重たい。新海フォロワーアニメ映画ブームの時にこれを作ったら、いいカウンターになったんじゃないでしょうか。打ち上げ花火が成し遂げられなかったカウンターを。
なんかふわっとした感想になってしまった。結構寝かしたんだけど全然咀嚼できなかったんだよな。ごちゃっとしすぎ。配信でもう一回観たいなあ。