あゝガルクラ、ガルクラ、ガルクラ。ガールズバンドクライがおもしれーんだよ!!!
2024春アニメ、ガールズバンドクライ。通称ガルクラ。川崎を舞台とした中指マシマシのバンドアニメ。あまりに不器用でクレイジーでも真っ直ぐな主人公が暴れて喚いて世界に指を立てていくあまりにテンポの良いストーリー、トムとジェリーみたいに泣いて笑ってガコガコ動く激ヤバ3DCG、とどめに圧巻のバチバチライブシーン。おもしれえおもしれえおもしれえ!!
[11話までのネタバレあり]
推しの死
あなたは見たことがあるだろうか、推しの死を。俺はある。残念な売り方をされたシンガーソングライター、尖りを失った漫画家、声調されて没個性になったあの人。そして、メジャーデビューしてカスみたいな売り方されたバンド。俺は仁菜の気持ちが分かる。もう本当に、痛いほど分かる。好きだったバンドがアイドル路線になってしまうのはまだいい。ファンがブレード振るようになったら本当におしまいだと思う。この世の終わりだ。ダサすぎ。あーあ、死んだわ。
だからガルクラは、死んだ推しを起こしに行く話だと思っている。仁菜が「あんなの、ダイヤモンドダストじゃない!」って、桃香さんをぶっ叩きに行く。居酒屋の喧嘩も、桃香さんに緑茶ハイをぶっかけさせた仁菜の勝ちだ。桃香さんだって、心の底では誰かに起こしてもらいたがっている。
中指立ててけ
しかもチャラチャラしたバンドアイドルに指を立てているのは仁菜だけではない。作品自体、いや制作陣が、声優にバンドをやらせるチャラチャラしたメディアミックスに(こっそり)指を立てているように思える。しっかりバンドできるメンバー見つけて本気でバンドメディアミックスやってんだよ、こっちは!という気概を感じる。
とはいえ、所詮アニメであり、2.5次元と言えばそうなので、このアニメも若干矛盾した存在ではある。この辺は、ライブハウスで言われた「俺、ガールズバンドのノリ嫌いなんだよね」に対して虚勢を張る仁菜に通じるものがある。
なので、トゲトゲのリアルライブに行ってファンがオタク感あったら嫌だよな…(もちろん俺も他ではブレードを振るオタクだが…)
顔で語る
まああと、当然、映像がいい。ギャグ寄りのムニムニ動くCGもいいし、ライブシーンの演奏のモーションも本当にいい。もうこれについては語る必要はない。でも、それと同じくらいCGでやるキャラクターの心理描写もすごいと思う。このアニメ、結構表情に語らせる(セリフで言わない)というのをやっていて、例えばトゲトゲエフェクトなんて一番わかりやすいと思う。
邦画を見ていると、やっぱり我々は日本人なので日本人の顔や風景が一番何考えているか分かっていて、そういう絶妙な心理描写をやれるのって、実写の日本作品の強みだよなーと思うことがある。このアニメはそれに近いものをやっている。
いや、このCG本当にすごいな。これ相当お金かかってるんじゃないだろうか。かなりの本気を感じる。
おわりに
そういえば、1話で演奏シーンをやるためにモブに演奏させる発明とか、メンバー5人のうち掘り下げをほぼ3人分しかやらない潔さとか、他のメディアミックスの微妙なとこを回避してるのもいいなー。そういうの他だと自由にやらせてもらえないのかなーとか考えちゃう。
なんだかんだ書いたけど、ダイダスの商業主義をちゃんと肯定したり、お父さんとも和解したり、後半の話は意外とバランス取ってるんだよなー。どうやって着地するんだろうか。いやー残り2話、楽しみだ。