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立山で想う
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アルペンルートを長野側から入ると、関電バスの後にケーブルカーに乗る。
製造は昭和44年。西暦で言えば1969年。
東京オリンピックの5年後からずーっと、立山の奥深くに貫かれた急勾配のトンネルを登ったり降りたりして多くの人を乗せてきた。
私が大学から登山を始めたキッカケは、祖父だ。
常々「お前さん山でもやればいい」と、言われていたので何も悩まずにワンゲル部の門を叩き、かけがえのない4年間を過ごした。
そんな祖父も一昨年他界。
「おじいちゃんもこれに何度も乗ったんだろうなぁ」と、1人想いを馳せながらケーブルカーに身を委ねた。