いまさら龍が如く7外伝の感想諸々
先日積んでいた龍が如く7外伝をクリアした。
8がだいぶ前にリリースされて8外伝がこれからという時に今更感想書いても・・・という気もするけど、後で見返す備忘録的なものということで。
盛大にネタバレします。
ストーリー、登場人物
全体
脚本、演出は結構よかったように思う。
シリーズ最高かと言われるとそこまでではないけど、5、6、7は越えたと感じた。
5、6の残念度合いは今さら説明することもないと思うが、個人的に7は脚本はまだしも演出が好きではなかった。
というのも、いくら真剣な内容のムービーが流れてもその後の戦闘でギャグチックな技で戦うのがどうしても馴染めなかったのだ。
シリアスな雰囲気の中、宇宙の人工衛星からのビームで攻撃ってちょっとなぁ・・・という思いがどうしても抜けなかった。
(そこを意識してなのか、7外伝のヒートアクションはあまりふざけた感じのがなかったような気がした)
7外伝は製作期間が短かったので章も短めだったが、ストーリー的にはちょうどいい長さになったんじゃないだろうか。というよりそうなるよう脚本をうまいこと調整したのか。
ダラダラ間延びせずプレイヤーが物語に集中できる長さだったと思う。
細かい突っ込みどころは相変わらずだけど全体的な破綻もなく、最後の桐生ちゃんのボロボロ男泣きももらい泣きしそうになった。
褒めたので以降はツッコミ。
桐生ちゃん
初っ端からだが、何で大道寺一派は桐生ちゃんにエージェントの仕事をさせてたんだろうか。
「タダ飯食い」とか「飯の分働け」みたいなことを(主に花輪が)言ってくるけど、桐生一馬が生きていることを世間に知られるリスクを冒す必要があるほど桐生ちゃん養うのにコストかかってるんか?だって寺で座禅組んでるだけだぜ?
まぁ寺の桐生ちゃんの監視とあさがお(孤児院)の監視のお金はかかってるだろうけど、大道寺一派からしたらはした金だろうに。
「堂島の龍を何もさせずに飼殺すには惜しい」的な考えなのかもしれないが、大道寺一派自身も「桐生が周りに与える影響は危険」的なこと言ってるし、だいたいはた目から見たら、何も分かってないけど筋力ですべてを解決する学名ナニ・ドウイウコトダ・ゴリラだよあいつは。
しかしやらせる仕事はSPとか・・・
でもエージェントになっても「なに?」「どういうことだ?」を連発し、相変わらず何にも分かってねぇんだなと思うと逆に安心した。
最後にハワイの教会に由美の形見の指輪を持って行くほど由美のことを思っているのに、カラオケで「ばかみたい」を歌う時に思い出すのはポケサーファイターなのはイカレてんなと思った。
獅子堂
若いヤクザが極道の頂点を目指す、という意味で5のラスボス(相澤)と比べてくれと言わんばかりのキャラクター。
これは単純に5のリベンジをしたかったのだろう。
5の相澤が出自、背景等が分からな過ぎてプレイヤーを置いてけぼりにしていたのと比べ、獅子堂はその辺りしっかり描写されていたのでラスボスとしてふさわしい風格があった。
後半の豪遊イベントや西谷襲撃で仲良くなった感じがあったので最後の裏切りに悲しみを覚えなくもないが、よくよく思い出すと伏線はしっかり張られていた。
■ やたらと桐生ちゃんに極道復帰を促していた
キャッスルで会った時やその後もやたらと「堂島の龍がくすぶっててもったいない」「もう一度極道に戻ろう」というような趣旨の発言を繰り返していた。
しかし獅子堂が(表向きは)鶴野と近江連合解散に向けて動いていたことを考えるとこの発言は矛盾している。
これから近江連合が解散するのに桐生ちゃんが極道に戻ろうが戻るまいがどうだっていいはずだ。だって極道そのものがなくなるんだから。
にも関わらず桐生ちゃんを再び極道に戻るよう促しているということは、獅子堂はそもそも近江連合解散=極道消滅をするつもりがなかったということだ。
■ 西谷への止めの刺し方
これは敢えて分かりやすくしていたような気もするが。
ゴリゴリの武闘派で過去に西谷に虐げられて恨みMAXの獅子堂が、西谷との戦いをあっさり桐生に譲り、しかも止めを刺す時(実際は演技だった訳だが)「よし、これでOK!さぁ帰ろ!」みたいなあっさりな終わり方する訳がない。
性格的に「俺にやらせろ」って言うし、止めを刺す時も叫んだり感情出すだろうに。
そう考えると大根演技だったが、火も回ってて桐生ちゃんも焦ってたからしょうがないね。
しかし最後は大道寺一派に連れていかれるというのは予想外だった。
というか吉村(大道寺一派のエージェント)が「大道寺をペテンにかけるとは」みたいなこと言われてたけど、獅子堂って何かしたっけ?
「有能だからエージェントにする」とか言ってたけど、桐生ちゃんといい脳筋ばっかりスカウトしてどうすんだ?
CIAを騙して偽の依頼を出させた上にエージェント(花輪)まで拉致した鶴野だったらまだわかるんだが。
っていうかCIA騙したってよく考えたらすげぇな鶴野。
三代目 西谷 誉
最初「鬼仁会」「西谷」という名前がまったく思い出せず、「なんだよ三代目って」と思っていたが0の真島のストーリーに出てきた西谷か。
しかし襲名制の極道ってあるんだろうか。襲名式はあるけど組の名前を継いでも姓名までは継がんよな。
そう考えると0の西谷を継ぐ者という感はいまいち薄いので、「鬼仁会」はいいとしても無理に「三代目 西谷誉」じゃなくてもよかったんじゃないかという気はする。
もしくは真島にぶつけてボコボコにされてほしかった。
初代西谷は真島の人格形成に大きな影響を与えたし、ドスで斬りあった結果負けて格付けされてほしかった。
というかまたジングォン派か。
ジングォン派ってきくと「またか・・・」と思ってしまう。
壊滅したんだかしてないんだかよく分からない。
西谷も大道寺一派に連れていかれてエージェントにされるそうだ。
どんどん拉致してエージェントにしてるけどMGSのフルトン回収みたいだな。
鶴野
初見は「チンピラっぽい服装だな~」と感じ、やり合う時も焼きごてとか使ってて小物ボスって感じだったので、まさか最後まで一緒に戦うことになるとは思わなかった。
CIAも騙し、500億で大道寺と交渉、一晩で3000万用意する等すごい有能なのでは?(喧嘩の腕ではともかく)
大道寺一派もゴリラたちの調教とかしてないで鶴野を勧誘した方がいいと思う。
近江連合も解散して無職になるし、暴対法で仕事つけないだろうし。
獅子堂も言ってたけど、最大の欠点は部下たちとのコミュニケーション不足でしたね。
だって渡瀬組って近江連合の直系(二次団体)でしょ。
極道に対する締め付けが強くなっていたのもあるだろうけど、まだ「東城会消滅後で近江連合の天下や!」って言ってた頃なのに、下っ端とは言え部下が寿司とか海鮮丼食って「こんなうまいもん初めて喰いました」ってのは結構ヤバいんじゃないか。
もっと日頃からご飯奢ったりしてあげてれば裏切られたりしなかったのかもしれない。
赤目
ファーストサマーウイカさんが演じた赤目は、キャラのインパクトの割に全体を通してみると印象が薄い。
全体の尺が短いのであまり赤目を掘り下げられなかったかな、という印象。
歌手を目指してた、というのもファーストサマーウイカさんが元歌手というところから引っ張ってきてるんだと思うが、如何せん劇中でそういう描写がないのにいきなり「歌手になりたかった」という告白、オーディションを受けに行く(その描写もない)ので取ってつけた感が否めなかった。
歌手を諦めていないと言ってる割にタバコ吸ってたりね・・・
でもファーストサマーウイカさんの演技は悪くなかったと思う。
元アイドルの芸能人だと思ってたけど、劇団もやってたとは知らなかった。
余談だが闘技場受付のサムだかトムだかいうやつの演技が下手過ぎてびっくりした。
声優じゃない芸能人起用してんのかと思ったらクレジットもされていない。
起用間に合わなくて制作スタッフが声あてたんじゃないかと疑うレベル。
最後渡瀬の替えのスーツ持ってきたのは何か笑ってしまった。
花輪
話が進むにつれて桐生ちゃんとともに腐界の住人の餌食になる未来しか見えなかった。
怖いので「桐生×花輪」とか「花輪×桐生」とか検索してない。
でも組織に見捨てられるんだと思っていたところを突入してきたヒゲゴリラに助けられたらキュンってなっちゃうよね、としか思えない後半のデレっぷりだった。何かにつけて「あなたには命を救ってもらったので」連呼だったもんな。
まぁその後、花輪を拉致して拷問(鶴野がやったわけじゃないが)した鶴野を逃がした上に拘束されて「クソ、何をやってるんだ俺は」とつぶやく桐生ちゃんに「ほんとだよ、何やってるんだお前は」と思いました。
ちなみにダーツがクソうまい。3連続ハット決めてくる。
「あなたとは友人ではない」とか言いながらも、呼ぶと来てくれて一緒にダーツをしてくれる。
私はその方面に詳しくないのですが、腐の世界の人はこれだけで飯が喰えるんじゃないでしょうか。
渡瀬 勝
7の解散宣言の裏側で、まさか腹を刺された直後の状態だったとは驚いた。
ただ、あそこで鶴野助けなきゃ任侠じゃないよな、という思いとあそこで死んでたら近江連合解散おじゃんじゃねーの、という思いがせめぎ合っている。
あと私は7以降の渡瀬がハリウッドザコシショウに見える呪いにかかっている。
吉村
この系統の顔は後で死んだりひどい目に遭って二度と出て来ねぇな、と思ったらちゃんと終盤も出てきて獅子堂、西谷鹵獲と存在感を出してきたので驚いた。
というか7外伝で誰も死ななかったな。
最初に花輪が拉致された時にエージェントが何人か死んだくらいか。
エージェントっていう割にはヤクザと変わりない感じのやつらばっかだったけど・・・
システム
戦闘
6以前のシステムに戻ったわけだが、やっぱり桐生ちゃんはこのスタイルだよなぁ。
モードも2つでちょうどよかった。
3つも4つもあると正直めんどくさい。
いつものゴリラヤクザスタイルの応龍スタイルと、半分ギャグみたいなガジェットを駆使するエージェントスタイルの2つ。
能力強化は赤目ポイントと現金なので、最初は金が足りねぇなぁ・・・と思っていたが闘技場を進めてたら勝手に金が貯まっていた。
闘技場
初めは「仲間のレベル上げめんどくせ~」と思ってたけど、最終的には全試合S取った。
取ったけど何もなくて悲しかった。
能力強化と装備購入は金が必要で、金が一番稼げるのは闘技場、なのでやるしかないのだ。
キムタクが如くが結構好きなので、個人的には海藤さんと東と杉浦が登場したのが結構嬉しかった。
いちいちキャッスルに移動するのは面倒だったけど。
しかし蒼天堀のタクシー、キャッスルに通常料金で行けるの笑ってしまった。
冷静に考えれば「赤目の拠点に戻る → ヘリでキャッスルに行く」が省略されてるだけなんだが、あのタクシーがキャッスルまで運んでくれるように見えて。
赤目ネットワーク
おつかい系の依頼ばっかりだったが、あまりサブストーリーが作れなかったので水増ししたのだろう。
ギャングチーム壊滅はめんどくさかったが、事故物件のやつとか金玉探しは「これこそ龍が如くのサブストーリー」という感じでよかった。
蒼天堀の赤目、神室町の花屋みたいな感じでいつかタッグを組んでみてほしいが、赤目が芸能人モデリングなので別ナンバリングで出演は難しそう。
プレイスポット
目新しいプレイスポットは特になく、全部過去作品で登場したものとほぼ同じ。
キャバクラがモデリングでなく実写なのは、マジで時間なかったんだね・・・なのでアフターで他のプレイスポットで遊べない。
キャッスルのカジノや賭場も、見た目はクソ派手だけど、蒼天堀の雑居ビルでやってることと変わらんしな・・・ルーレットとかスロットとか欲しかった。
総括としては
・相変わらずポケサーにガチな桐生ちゃんが見れてよかったね
・なぜか闘技場ロビーにあるダーツで、一緒にプレイできるユリナの水着がヤバくてお尻が大変なことになっており、ユリナが投げている時盤面全く見ておらずお尻ばかり見ている
・カラオケで合いの手で入ってくる桐生ちゃんのラップが面白すぎてミスるの何とかしてくれ
の3点、以上です。
ファッション
これが地味にダルかった。
何がダルいってキャッスルでしか着替えられないのがダルい。
赤目ネットワークのタスク(街歩き)で指定の服装をしないといけないものがあるのだが、このためにいちいちキャッスルのブティックに行って着替えるのがめんどくさくてしょうがない。
それにこの服装、普通にストーリー中のムービーにも反映されるので、タスクで「変なおじさんの顔、ボディスーツ、はだし」みたいな馬鹿みたいな恰好したら
「このままストーリー進めたらこの格好でシリアスなシーンに突入するのか・・・着替えるか」
とキャッスルに行かなきゃいけない。
せめて赤目のアジトにクローゼットかなんかがあってそこで着替えられればよかったのになぁ。
その他
ミソロギ
変な名前だと思ったけど、「御菩薩木」って本当にある苗字なんだ。
ガジェットの開発者ということで強い装備を売ってくれるのかと思ったらしょぼい装備ばっかりだし品数も少ない。
赤目のアジトに移ったら変わるのかと思ったら何にも変わらなかった。
店にあるサブマシンガンとか刀とか売ってくれよ。
亜門一族
いつもはめんどくさいかったりムズ過ぎて亜門は倒してなかったのですが、「たまには頑張ってみるか」と挑んだらクソ弱かった。
地獄ランブルに出てくるロボ亜門(亜門鉄)はどうでもいいとして、その後の亜門涯も瞬殺だった。
まぁ偉そうに言ってるけど挑む前に「龍が如く7外伝 亜門 攻略」でググったんだが。
https://youtu.be/REEwHBW06q0?t=193
一応攻撃力とヒートゲージは最大まで強化してたけど、アルティメットヒートモード + ヒートアクション x 3で沈んだのは弱すぎなのでは。
ロストジャッジメントの亜門とか発狂して諦めたぞ。
総評
色々文句つけたというかツッコミを入れたけど、全体としてはまとまってるし7と8の間にやるにはちょうどいいボリュームでよかったんじゃないかと思う。
自分の中での龍が如くシリーズランキングとしては結構上位に入った。
トロコンまであと少しなのでちょっと頑張ろうかなと思います。
実写キャバクラがあまりやる気が出ないですが。