すべては2面性をもつ
以下の議論は、カントでいうところの「物自体」を対象にしており、人間が観測した後の事象についてではない。
マクベス「きれいは汚い、汚いはきれい」というフレーズがある。一見、矛盾するような言葉だが、人の主観によってきれいにみえたり、汚くみえたりするケースがある。
いわずとしれた、色即是空 空即是色。実体があるもの、実体のないもの。唯物論、唯心論、精神、物質。波動関数なんてのもそうなのかも。基本的に虚数を含む複素数からなる関数であって、観測値は絶対値の2乗で与えられる。
光の粒子性、波動性。2重スリットの実験がいい例。ふつうにライトを使ってスリットを通すと干渉縞が生じる。これをどの光子(フォトン)がどこを通ったかを調べる方法で観測すると、つぶつぶの結果が得られ、統計的に処理できるほど繰り返すと先の干渉縞と同じような分布が得られる。
演歌の題名のようだが、終着駅は始発駅もそうだ。環状の線路でなければ、終点の駅で止まった電車は、行き先を逆にして、始発の電車となる。
失敗は成功のもと、なんてのもある。
※参考文献:「般若心経講義」高神覚昇著(青空文庫で読めます)