脳をつくる音符の見方
こんにちは。
OZスタジオポピュラーピアノ講師の
小倉裕子です。
こちらでは初心者の方の為に
効率の良い練習法をお伝えしています。
この投稿を動画でご覧いただけます↓↓↓
テキストは動画の下にあります。
前回から始まりました
「音符を見て弾く脳をつくる」シリーズ
大変好評を頂いております。
有難うございます🙇♀️
30年以上ピアノを教えているのですが
生徒さんが音符を見て
すぐに弾けるようになるには
どうしたら良いんだろうと
研究した末に辿り着いた方法なんですね。
なのでもし、参考になることがありましたら
出来る所からで構いませんので
お試しください😊
さて前回のシリーズ第1回目は
「音符を見て弾くまでの3つの行程」
についてお伝えしました。
①音符を見て
②頭の中でしっかりと音符の情報を確信したら
③鍵盤を見ないで弾く
今回は「脳をつくる音符の見方」です。
前回もちらっとお伝えしましたが
2つの音のの高低差である音程での見方を
もっと詳しくお伝えしたいと思っています。
尚、リズムと拍子に関しましては
第5回リズムと拍子の動画をご覧ください。
プログラム1「目印になる音」
前回、
音符は全部覚えなくても良いんですと
お伝えしました。
目印になる音。
これだけは覚えておくと便利
という音があります。
これは、色々な高さの「ド」です。
「ド」は「ド」でも
色々な高さの「ド」がありますので
これだけは覚えておくと便利です。
そしてこちら
ト音記号は
第2線から書き始めます。
ト音記号というのは第2線が
「ト」の音ですよ
という意味なんですね。
「ト」というのは
日本音名ですので
ドレミでいうと「ソ」の音になります。
ヘ音記号を書く時は
第4線から書き始めます。
第4線が「へ」の音
つまり「ファ」の音ですよという意味です。
ということで
「ソ」と「ファ」の音を入れると
このようになります。
「音符と鍵盤の位置」これを
頭の中で一致させておくことが大事です。
よく見ると
真ん中の「ド」を中心として
右と左が対称になっているのがお分かりでしょうか。
このようにして見ても
真ん中のドを中心にして
鏡の様に上下が対象になっている事が分かりますね。
また、両手をかざして
指を5線に見立てる事もできます。
この図でいいますと
左手の2番の指がト音記号の「ソ」。
右手の2番の指が「ファ」。
また、両手の3番と4番の間に「ド」が入っています。
プログラム2「音程の見方」
実際に何の音かを判断するために
ドレミと一つずつ音を数えたり
ドミソシレと一つずつ飛ばしながら
数えるのが一般的だと思います。
今回お伝えする「音程」とは
2つの音の高低差の事で
単位を「度」で表します。
同じ音は1度
隣りの音は2度
1つ飛ばした音は3度
というふうになっていて
8度が1オクターブです。
さあこれを
今度は形で見る様にするわけですが
前回お伝えした2度の形。
これは双葉のような形。
3度は串団子のような形で
5度は真ん中の串団子が
だれかに食べられちゃった形(笑)でしたね。
では、今回はそれに加えて
他の音程も形で覚えたいと思います。
そこで効率よく覚えるために
「奇数音程」と「偶数音程」に
分けてみました。
プログラム3「奇数音程と弾き方」
まずは1度、3度、5度、7度の
奇数音程から見て行きましょう。
この奇数音程の音符を
よく見て頂きたいのですが
1度も3度も5度も7度も全部
線の音から線の音になっている
のがお分かりでしょうか。
実はこれ、間の音も同じなんですね。
1度、3度、5度、7度は
全て間の音から間の音になっています。
線から線~間から間~~~です(笑)
2つの音を見た時に
線から線、または間から間の
音程は全て奇数音程になります。
あとは、どのくらい高低差があるか。
それだけなんです。
では、具体的に3度、5度、7度は
どのくらい離れているのか。
形で見てみましょう。
1度は同じ音ですから
考えなくても分かりますので
3度から見て行きます。
3度は串団子の形です。
線からすぐ次の線。
間からすぐ次の間の音。
これが3度です。
左側は和音の形で
右側が旋律の時の形です。
弾き方ですが
3度は一つ飛ばした音になりますので
指も1つ飛ばして弾くのが基本です。
3度を隣りの指で弾く場合もありますが
基本的には指も一つ飛ばします。
5度は
真ん中の音符を飛ばしているんですね。
線の音符から一つ飛ばした線の音。
間の音符から1つ飛ばした間の音になります。
左側が和音の5度、右側が旋律の5度です。
弾き方は
基本的には1番5番
端々の指を使うのが基本ですが
次に来る音によって
違う指を使う事もありますので
そのような時は
指定された指番号で弾く様にします。
7度音程は
真ん中の串団子が2つ
食べられちゃったんですね(笑)
線から線。間から間。
2つの音符を飛ばしている。
これが7度です。
左が和音、右が旋律です。
7度の弾き方は、ほぼ1番と5番ですね。
7度は
1オクターブより鍵盤1つ分狭い感じですね。
7度音程を見て
すぐに手をその幅に
広げられるようにするのがコツですね。
これは、もう何度も弾いて、
その幅を手に覚えさせるしかありません。
慣れてくると条件反射的に連動するようになります。
はい。これは奇数音程の問題になります。
1番から6番まである、この音程は
何度でしょうか。
速く読むためには
形で判断するようにしましょう。
何個飛ばしているかなとか
出来るだけ数えないようにして
これだけ開いてたら7度だとか
5度だとかが分かって来るようになりますよ。
答え
①7度②5度③3度④7度⑤5度⑥3度
こちらは奇数音程の旋律問題になります。
この旋律を右手で弾く場合
何番の指を使うでしょうかという問題です。
指定された所が2か所ありますので
その他の指番号を当ててください。
基本的な指の使い方は
隣りの音の時は隣りの指を使う。
音が飛んでいる時は
指も同じ数だけ飛ばす。
それ以外の時は
書かれた指番号に従って弾きます。
さあ。宜しいでしょうか。
指番号はこのようになります。
右から3番目の音から次の
3度上がった音を弾く時は
1番から5番に
手の幅を寄せる様にして弾きます。
そうすると音が切れずに
なめらかに繋ぐことができます。
では奇数音程のまとめです。
プログラム4「偶数音程」
偶数音程は2度、4度、6度、8度です。
8度は1オクターブですね。
奇数音程は線から線
間から間でしたが
偶数音程は線から間または
間から線になります。
では形で見て行く前に、以前
第9回の「加線の音符」をテーマにした際に、
1オクターブの特長をお伝えしました。
なので
偶数音程は8度音程から
見て行きたいと思います。
1オクターブの特長はこのようになっています。
1)線の音符と間の音符で出来ている。
2)2つの音の内側に線が4本入っている。
線の音符も含めます。
こちらは
線と間の音符になっています。
2つの音符の内側に
線が何本あるでしょうか。
線の音符も含めますので
2つの音の内側には
4本の線が入っていますね。
ですからこれは8度音程
1オクターブとなります。
「2つの音の内側」というのが
ポイントになります。
次は6度音程ですが
6度は
線と間で出来ていて
2つの音の内側に線が3本入っています。
これが6度音程です。
同じように考えると
4度音程も、線と間で出来ていて
2つの音の内側に線が
2本入っています。
最後に2度音程は
線と間で出来ていて
2つの音の間に1本の線があります。
和音の場合
2度音程は必ず双葉のような形に
なっていますので
一番分かり易いと思います。
では偶数音程のまとめです。
ではこちら、
偶数音程の練習問題です。
内側に線が1本2本と数えるよりも
形で判断出来る様になると良いと思います。
絵とか図を見る様な感覚です。
慣れてくると
形だけで手がパッとその幅に
開く様になります。
答え
①6度②4度③8度④2度⑤4度⑥6度
では次に旋律の問題です。
これを左手で弾く場合
指番号は何番を使うでしょうか。
あらかじめ指定している
番号もありますので、
よくご覧になってください。
基本的な指の使い方は
隣りの音は隣りの指を使う。
音が飛んでいる時は
同じ数だけ指も飛ばします。
それ以外の場合は書かれた指番号に従います。
はい。如何でしょうか。
正解はこちらです。
右から4番目から5番目の音の
2度音程の所で、
本来なら隣りの指を使う所ですが
1番から4番を使う所があります。
次の音へ滑らかに進行させたい時には
このように
幅寄せをして弾く場合があります。
さあ。
いかがでしたでしょうか。
ちょっと今
お持ちの楽譜がありましたら中を開いて
音符をご覧になって頂けますか?
何となく
今迄と音符の見え方が違って
見えたりしないでしょうか。
これが「脳を作る音符の見方」なんです。
見た音程を形でとらえ
手の幅と連動させるようにすると
今迄以上に、弾けるようになりますよ。
今回は
音名が分からなくても
弾ける方法をお伝えしましたが
頭の中に鍵盤を置いて
音の名前を瞬時に言えるようにするトレーニング
というのもあります。
ドの5度上はソとか
ミの4度下は?シとか。
音程で音名も分かるようになれば
鬼に金棒でございます(笑)
ということで
次回は「脳を作るシリーズ」の3回目。
「脳を作る練習の仕方」
についてお伝えしたいと思います。
第1回目
そして今回のポイントを
踏まえながら練習する方法を
お伝えします。
最後までお読み頂いて
ありがとうございました!