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両隣になったマドンナが僕を取り合ってます


「おはよー〇〇!!」


今、元気に挨拶をしてくれたのは、同じクラスの遠藤さくらさん


このクラス、いやこの学年の中でマドンナと呼ばれている二人の中の一人だ。


『〇〇おはよっ!』


そしてこちらも、同じクラスの賀喜遥香さん


遠藤さんと並んでマドンナと呼ばれている。


僕は今、このマドンナと呼ばれている二人と席が隣である。


そう。すなわち、二人のマドンナに挟まれているという学校中の男子全員が羨む様なシチュエーションであるはず。なのだが・・・


この二人は僕の事を好きなようで、とにかく距離が近いんです…。

〜1時間目 英語〜


〇〇:(…ヤバい、教科書家に忘れた…)


物音こそ立てないように机の中を漁っているが、教科書が見つからない


〇〇:(もう諦めて、寝るか…。)


さくら:〇〇教科書忘れたの?


〇〇:うん。そうなんだけど、もう寝よっかなって。


さくら:駄目だよ〜授業はちゃんと受けなきゃ。机くっつけるからさくの教科書一緒に使お…!


〇〇:あ、ありがと。


と、ここまではただただ遠藤さんが優しいだけなのだが、問題はここからである。


・ ・ ・


とんでもなくいい匂いが、身体中を包みこんでいる


〇〇:遠藤さん。いくらなんでもちょっと近すぎやしませんか…?


さくら:ん?普通だって普通。


〇〇:いやいや…だってほら、肩とか触れてますs


その瞬間、腕を絡ませてきた。


さくら:問題ないよね…?


〇〇:は、はいぃぃぃ……////


〜2時間目 数学〜


先生:もうすぐこの単元も終わりだから、今日の授業は隣の人と教え合いの時間だ。


クラス中:イェェェーイ!!!


クラス中がはしゃいでいるが、数学の先生はたまに授業をせずに一時間隣の人と分からない所を教え合う日を作ってくれる


まあ少々雑談をしても許されるので、これだけ盛り上がっているわけなのだが


遥香:〇〇よろしくねっ!


ちなみに、僕は賀喜さんと遠藤の二人と隣であるがこうやって隣の人とペアを組むときは、賀喜さんとペアになる席である。


遥香:分からない所とかある?あったら教えるよ!


〇〇:えーっと、この問題とか分からなかったかも…


遥香:オッケーこの問題ね!この問題はね、まず・・・


〜〜〜〜〜〜〜


〇〇:あっ、そういうことか!


賀喜さんの説明は、先生よりも教えるのが上手いんじゃないかと思う位分かりやすかった。


そういえば賀喜さんは常にテストで95点以上取っているという噂を聞いたことがあるが、嘘では無く真実な気がしてきた。


遥香:ふふっ。お役に立てたようで何より。


〇〇:これでテストもバッチリです!ありがとうございました。


遥香:どういたしまして。


遥香:じゃ。これからは雑談Timeだね…?


と言って、椅子を僕の方に持ってきて近寄ってくる


まだ授業が終わるまで20分ある。雑談をするのは普通だろう


しかし、


先ほどの遠藤さんと同じく距離が近いんですぅぅぅ…//


遥香:えへへっ近いね。😊


この太陽みたいに眩しすぎる笑顔。心臓が持つわけがない…//


遥香:私、人肌が最近恋しいんだよね〜。


ギュッ


〇〇:あ…あの賀喜さん。手繋いじゃってます…//


遥香:えへへっ繋いじゃったね。😊


〇〇:………///////


僕は顔をトマトみたいに真っ赤にし、そのまま2時間目の終了を告げるチャイムがなった。


3、4時間目は移動教室のため、二人とは席が隣では無くなるので落ち着いて授業を受けることができた。


〜昼休み〜


「はい!あーん。ど、どうかな…?」


〇〇:うん。美味しいよ!


さくら:良かった〜!


遥香:私のも早く食べてよ〜


〇〇:ちょっと待ってよ、まだ口の中に入ってるから


遥香:はい!あーん。😊


〇〇:美味しい!今まで賀喜さんが作ってくれた中で一番美味しいかも!


遥香:えへへっ本当に?嬉しい!😆


さくら:それで、そろそろ…決めた?


遥香:〇〇に一目惚れしてからアピールしてきたけど、私とさくちゃんどっちを選ぶの…?


・・・


さくら:…絶対、さくだよね?


遥香:…勿論、私だよね?



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