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妖精がいると噂を聞いて図書室に行ったら友達ができました。


「この学校の図書室には妖精がいる」


なんて、ただの噂だと思ってた。


〜〜〜〜〜〜


昼休み


妖精がいるという噂を教室で聞いた。


友達がいないおかげで、友達から聞いたと言えないのが少し寂しい。


まあ、そんなことは置いておいて


本当とは思えないのが正直な感想。


どうやら見つけたと思ってもすぐに姿を消す事から妖精と呼ばれているらしい。


姿を消すって、どちらかというと妖怪とか幽霊の類いじゃ…?


なんて。考えるのは無駄だな。


だって、僕はそもそもこの噂を信じていないんだから。


そう思っているうちに昼休みの終わりを告げるチャイムが学校中に響いた


〜〜〜〜〜〜


起立 気をつけ 礼 ありがとうございました。


今日の授業が終わり、帰宅部の僕はすぐに家に帰る。


いつもならそうしていたけど、今日はいつもとは違う。


信じてない。とは思ってはいたものの興味が無かった訳ではない。


というか、昼休みが終わってからの授業中ずっと気になってた。


ここで止まっていたってしょうがない。


……よし、図書室行ってみるか…!


いつもの放課後と違ってなんだか、いや明らかにワクワクしている。


胸の鼓動と、妖精という未知の生物を見れるかもしれない期待が高まっているのが自分でも分かる。


よしっ図書室着いた。


少し心を落ち着かせてから扉を開けて、いざ図書室へ


あれっ…誰もい…な…い…?


…まあ、いいか。


取り敢えず誰か来るまでは適当に選んだ小説を読んで待つことにした。


流石にこのまま誰も来ないって事は無いだろうし。


しばし時が経ち・・・


…なんとなくで選んだけど、この小説結構面白いかも。


…っていうか、結構読見始めて時間経ってるのに、司書さんとか図書委員の人とか誰も来ないんですけど…!?


〜〜〜〜〜〜


茉里乃:やっと本に、バーコード貼る仕事終わったわ〜。

……


茉里乃:あの本読んでる子、初めて見る子やん。何の本読んどるんやろ?…ちょっと表紙除いてみよ。



茉里乃:あ、私の好きな作家さんの本読んでるやん。…もしかしたら、あの子も好きなんかな?


茉里乃:他に人もおらんし、仲良くなれるかもしれんから、喋りかけてみよ。


茉里乃:読書中悪いんやけどちょっといい?


〇〇:うわっ、びっくりした!


〇〇:…えっと、もしかして図書委員の方ですか?


茉里乃:驚かしてごめんな。私は図書委員の幸阪やで。


…あっ、幸阪さん靴の色が緑だから先輩だ。(この学校は、学年によって靴の色が分かれている)


〇〇:僕は〇〇って言います。先程は幸阪さんに話しかけられただけで、驚いてしまってごめんなさい。


茉里乃:私が裏でずっと作業してたせいで、人誰もおらんかったし驚いて当然やわ、気にしんといて。私が悪いわ、ごめんな。


先輩に謝らさせるのは申し訳ない。話題を変えなければ。


〇〇いえいえ、謝らないでくださいよ。あっ、そういえばどうして幸阪さんは僕に話しかけたんですか?


茉里乃:私が〇〇くんの読んどった本の作家さんが好きで、〇〇くんももしかしたら一緒なんかな?と思ってん。


〇〇:あ〜…たまたま目に入ったので、手に取った感じですね。


茉里乃:そっか〜残念。


〇〇:でも読んでみたら結構面白くてハマっちゃいそうです…!


茉里乃:お〜ほんまに!嬉しいわぁ。


茉里乃:これから友達やな。


〇〇:えっ、友達ですか?


茉里乃:これからも喋りたいし友達でいいやろ?それとも嫌やった?


〇〇:嫌なんかじゃないです…!


〇〇:ただ、友達ができるっていうのが嬉しくて…


〇〇:高校入ってから友達ができなくて、ずっと独りだったので…。


茉里乃:ってことは、私が〇〇くんにとっての記念すべき一人目になるんか。なんか嬉しいわ。


〇〇:嬉しいです…!


こうして図書室に行ったら、高校で一人目の友達ができました。










茉里乃:そうそう良いこと教えといたるわ、多分〇〇くん二人目の友達もすぐできると思うで。


茉里乃:多分そろそろ…


??:茉里乃ちゃんごめ〜〜ん!校庭で虫取りしようとしたら、先生に怒られて遅れてしまいました!!


??:…って、その男の子は誰ですか!?


??:ちょっと、茉里乃ちゃん今すぐ教えてくださいよ!!


ということで、図書室に行ったら二人友達ができました。


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茉里乃:(〇〇くんも妖精の噂聞いて図書室来たんかな〜?)


茉里乃:(まっ、図書室の妖精って言われてるの私なんやけどな。テヘッ(ノ≧ڡ≦)☆)

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