~柳川の人に聞く~ 番外編 菅原颯太さん(柳川に3か月滞在した人)
―柳川の好きなところは?
「柳川が好きな人が多いところです!」
そう答えるのは僕、すがわらです。今回はこれまで柳川の皆さんに質問してきたことを、僕自身に問いかけてみました。
以前、地域おこし協力隊の方々が主催してくださった市民交流会に僕も参加してきました。船頭さんをはじめ、アロマのお仕事をされている方や鉄工所でお仕事をされている方などいろんな方が集まりました。
皆さん柳川の話をするときは表情が真剣になるのが印象的。僕が御花に来た時も、社員の方々や町の方々から柳川の魅力を熱く語っていただきました。
それと同時に、皆さんそれぞれが柳川に対する「もっとこうなれば良くなるんじゃないか」という意見も持っていて、そういったところも「柳川愛」に溢れているなと感じるポイントです。
ですが、よく目にしてきたのはお互いがお互いの意見をぶつけて終わってしまうところ。「聞く人」が少ないなと感じました。でも、聞いてばかりでやらなければ前に進まない。
このバランスの問題は柳川に限らず、まちづくりを進めていくうえで重要になることだという気づきを得ました。
―あなたが他の場所に行ったとき、柳川をどう紹介しますか?
「街そのものが“みどころ”で、訪れた際にはぜひ街の人に話しかけてみてほしい!」
街そのものが“みどころ”とはどういうことか。一つはお堀が現存している点、もう一つは現在も古地図で歩ける点、最後は時間帯で見える風景が変わり、どれも美しい点です。ふらっと歩いただけでこんなにも歴史を感じることができる街はなかなかありません。
それと、先ほども話したように柳川は愛のある人が本当に多い。自慢の場所を聞くもよし、思い出話を聞くもよし。僕も3か月間で面白い話をたくさんしていただきました。柳川の人には、ぜひ僕のような“よそもん”をこれからも受け入れていただければと思います。
もちろん、誰彼構わずというわけにはいきません。ですが、柳川を想う人みんなが、手を取り合えるところは手を取り合って、柳川をより良い街にできればこの上なくいいことだなと。ちなみに僕は、今回できたご縁を大事にこれからも関わっていきたいと思います。
やながわ滞在報告会レポ
2022年6月30日御花にて、僕がお世話になった方々をお招きし「やながわ滞在報告会」なるものを開きました。
御花の社員も含め30人ほどの方に集まっていただき、これまでの滞在の中で何を感じ、どう行動に移してきたのかを発表する時間。
その中で僕が特に伝えたかったのは、「柳川全体が一体となって、より住みやすく楽しめる街にしたい!」ということと「僕とおなじような“よそもん”をこれからも受け入れてほしい!」ということ。
3か月間の滞在を通して、柳川は見えない“壁”があるように感じました。例えば、会話の中で「こっちは漁師町、あっちは城下町」というような“よそはよそ、うちはうち”的な発言が。
“よそもん”目線からすれば、「歩いてたった数分のところなのに、なんでこんなにも別にしたがるのだろう」と思うことも多々ありました。そういった歴史や文化をないがしろというわけではないですが、垣根を越えた連携ができればいいなと思います。
ということで、報告会後には懇親会を開催。初めて話すという人も多く不安もありましたが、世代や住むところの垣根を超えた交流ができ、良い時間になったのではないかなと思いました。
編集後記
もともとはと言えば、御花と地域との距離が想像以上に離れているなと感じたことがきっかけで作り始めたこの新聞。
お話を聞くうちに、柳川は御花だけでなくいろんな企業や人々の、努力と想いでできているなと気づかされました。だからこそ、それらが手を取り合えばどこよりも魅力的な場所になるのかなと。
言うだけは簡単なのでなんとでも言えますが、この新聞を通して柳川や御花の人を「知る」ことによって何かのきっかけになればと願っております。
※この記事は2022年6月発行の「すがわらばんも」第2号に加筆修正したものです。