デス・ゾーン/栗城史多/2023/★★★★☆
エベレスト登頂中に35歳で命を落とした栗城氏とか何だったのか、ジャーナリスト河野氏が描いた作品。彼の書いていることがすべての真実ではないという前提で、一側面を知るという意味で読むと非常に味わい深い作品。
見えないものを見に行こうとすることがリーダーシップだった時に、その旗の掲げ方という意味でもビジネスパーソンにも通ずるものがありましたし、本を読んだ上で本人や周りの方のインタビューを色々見る中で、たくさんのことを考えさせられる作品。
応援の声を出すことが本当にその人にとっての応援なのか?何か一つ捨てる勇気とは?
▼オススメのヒト
・リーダーシップを発揮したい方
・新規事業立案者
▼印象的なコト
・この人を登山家として描いていいのだろうか?
・一対一で山を感じたい、という山への畏敬と、ただ上るだけではつまらない、という山への冒涜
・栗城が一人で死ぬ分にはいいけど、周りを死なせちゃいけない、無謀な冒険の巻き添えにしちゃだめだ。ほかの隊員の命を守ることは栗城にはできない。副隊長である僕の一番重要な仕事だと思っていました。
・墓石にこの文字(夢)を掘った理由を、「ここに来たときは個人を偲ぶだけじゃなくて、命ある限り夢を持って生きよう、と自分を鼓舞したいと思った」と私に語った。