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ヘリによる物資輸送日


鳩待峠へと向かうツアー団体

昨日の雨から一夜明け、目の前に現れた至仏山や尾瀬ヶ原に歓声があがった朝だった。雨で何も見えなかった昨日を経験したお客様にとっては待ちに待った晴れ間だったであろう。やはり送り手の我々からしても、にこやかに出発されるお客様の顔を見ている方が気持ちがいいものだ。
しかし、この日はお客様だけでなく、晴れを祈っていたのは私達も一緒だ。それは、ヘリコプターによる物資輸送日だったからである。

ゴミを積み込みヘリポートへ運ぶ

晴天で迎えた朝は我々もホッと安堵する。
悪天だった場合は、天気が好転するまで何日も待たなければならない時もある。そんな時は食材が不足してきたり、提供出来る飲食物がなくなるのではとドキドキしてくる。そんな心配がなくなった訳だからもう安心だ。小屋明けから今日まで出たゴミや生樽、ガスボンベ、シーツなどあらゆるものをヘリコプターで下ろす。この荷物の運搬が相当な重労働なのです。

検品中のチーム

届いた食材などを検品したり、保管場所に移動したり作業開始30分後には口数が減るほどの物量だ。今回は保管スペースが足りない為、新しい冷凍庫も荷揚げした。こうした大きな荷物は歩荷さんでは運べない為、ヘリコプターに頼らざる得ない。私達が今行っているスタイルの山小屋経営は歩荷さんもヘリコプターもどちらかが欠けては存続が出来ない絶対的存在だ。いつもありがとうございますと荷物が届く度に感謝している。

ヘリコプターで空輸された冷凍庫
夕暮れの一時を楽しむお客様

今日も平日にも関わらず、沢山のお客様が見晴に足を運んで下さっている。この光景がいつまでも続くよう、私達には何が出来るかを常に考え、尾瀬の為に出来ること、国立公園に貢献出来る事を模索し続け5ヶ月という短い期間の中でヒントを探していきたい。

尾瀬小屋
工藤友弘

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