5.19 OPEN前日
小屋明け近くにもなると、
小屋への電話問い合わせの量が凄まじく増える。
中でも、
①週末のお天気どうですか?
②ミズバショウの咲き具合どうですか?
③○○の小屋、施設の営業はいつからですか?
④どんな服装が良いですか?
などの電話がほとんどだ。
心の中ではどれも答えにくい質問で困るなぁと思いながら対応するのだ。
天気予報は、我々も登山者も見ている情報はほとんど一緒で、お花の咲き具合も毎日観察に行っているわけではない。他の施設の営業状況などは該当施設に直接問い合わせて欲しいし、服装はある程度下調べしてください、、、、
なんて、小さな邪念が生まれてしまうくらい、小屋明け準備と電話対応の両立は本当に大変なのだ。
とはいえ、お客様には誠意を持って電話応対し、
SNSなどを通し情報発信をしている責任がある以上、
誠実な対応は心がけております。。
さて、いよいよ小屋明け前日になったわけだが、
昨晩は尾瀬小屋の先代(2代目)と東電グルーブの元山小屋支配人と日付が変わるまで飲んでいた。
終盤2時間のテーマは尾瀬の歩荷について。
話せば長くなるので完結に言うと、今の歩荷システム(ルール?)(しきたり?)(風習?)を見直すべきだという話であった。もっと完結に言うと、もっと尾瀬の歩荷さんの収入が増えるシステムに変えるべきだ。
という話を永遠としたわけです。
私自身、この話はそもそも大賛成であり、そうなれば良いと願って活動をしていた立場でしたので、賛同者がいてくれるというのは有難いうえに心強い。
様々な歴史のうえに今の歩荷さん文化が成り立っているので、簡単に変える事は難しく、内容については割愛しますが、是非とも前述した未来を実現すべく、これからも出来る限り尽力したいと決心したのであった。成せばなるだ。
恐らく今シーズン、我々の小屋だけでも歩荷さんが背中で担いで来て下さる総重量は5tにも及ぶ。
冷静に考えても、片道10kmの道のりを僅か5ヶ月の間で人力で運搬って本当に本当に凄いことである。
昨日のnoteで触れた『山小屋グルメ』なる挑戦も、
彼らなくしては絶対に成し得なかったわけですし、だからこそ我々が誰よりも歩荷さんの未来に寄り添って考えなければいけない立場にあると思っています。
改めて2023年も宜しくお願いいたしますと頭を下げるばかりだ。
今年は本当に雪が少ない。
肉眼でも斜面に雪がないのがハッキリ分かる。
山頂、鞍部もこの時期に雪がないのだから驚きだ。
滑落や雪崩事故などのリスクが減る事は安心材料の一つでもある。今シーズンお客様も大きな事故や怪我がないよう心から願い、明日のオープンに向け床についた。
尾瀬小屋
工藤友弘
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