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尾瀬のミニ観察~第18回~
前回は、「ミツガシワ」を紹介しましたが、今回は「ノアザミ」についてご紹介します。
(18)「ノアザミ」
(花期 7月~8月)
キク科植物は複数の小さい花を束ね、緑の総苞で取り巻いた花束をつくっていて、それは頭花と呼ばれる。
アザミ類の若い頭花には色の濃い雄しべが何本も立っている。そっと触れると10秒ほどの間に、先端から白い花粉が湧き出てくる。これは、昆虫が触れたときに花粉を出して、運ばせようとする仕組みなのだ。だから、触れる力は昆虫の体重の0.3g以下でないと、雄しべは気絶して動かなくなる。何回か試して、花の状態と力加減を覚えてから、お客さんに見せよう。適期は午前中だ。
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筆者紹介
田中 肇(たなか はじめ)
フラワーエコロジスト
専門は花生態学
著書は「花と昆虫がつくる自然」(保育社 尾瀬の花の生態を多く取上げた)、「花の顔」(山と渓谷社)ほか多数
次回は、「ウラジロヨウラク」についてご紹介します!