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尾瀬のミニ観察~第31回(最終回)~

前回は、「アオヤギソウ」を紹介しましたが、最終回の今回は「ヤマトリカブト」についてご紹介します。

(31)「ヤマトリカブト」

 漢字で書くと「山鳥兜」となり、鳥兜とは舞をするときにかぶる鳳凰の頭部を模したかぶり物だ。
 外から見える5枚の萼片は青紫色で、写真では兜型の萼片を縦に切り、内部を示した。そこにはカタカナのイの字形(ちょっと無理かな)の蜜腺が2つ納まっていた。後ろの紺色の部分に蜜があり、マルハナバチが吸いに来るのだが人には有毒で、試しになめた勇者は1日ほど唇が腫れていたと言っていた。

筆者紹介
田中 肇(たなか はじめ)
フラワーエコロジスト
専門は花生態学
著書は「花と昆虫がつくる自然」(保育社 尾瀬の花の生態を多く取上げた)、「花の顔」(山と渓谷社)ほか多数

(2017年11月発行「はるかな尾瀬」より抜粋)

最終までご覧いただきありがとうございました!