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尾瀬のミニ観察~第27回~
前回は、「ヒツジグサ:性転換する花」を紹介しましたが、今回は「ミズバショウと熊」についてご紹介します。
(27)「ミズバショウと熊」
ミズバショウの実が熟すと、木道の上やそのわきに大きく黒い熊の糞が目立つようになる。
糞の表面をよく見ると、茶色い殻のようなものが多数貼り付いている。これはミズバショウの種子の殻だ。糞を掻き分けると、無傷の種子も出てくる。それをミズゴケの上に撒いておいたら、10個中7個から芽が出て、幼いミズバショウに育った。
ミズバショウの種子は水に浮いて散るが、熊に食われて峠越えもするのだと、この小実験で明らかにできた。
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筆者紹介
田中 肇(たなか はじめ)
フラワーエコロジスト
専門は花生態学
著書は「花と昆虫がつくる自然」(保育社 尾瀬の花の生態を多く取上げた)、「花の顔」(山と渓谷社)ほか多数
次回は、「ミツバチを増やすな」についてご紹介します!