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「OzaShinのイメージ通りに作曲できる!コード進行100」への想い

ナツメ社様より、私の新刊 「OzaShinのイメージ通りに作曲できる!コード進行100」 が発売されます!
書店には 1月17日頃 から並ぶ予定で、Amazonでは 1月20日 から購入可能です。

この本は、私のYouTubeチャンネルで以前公開していた「1日1コード進行」のアイデアを発展させ、より実用性を追求して書籍化したものです(紹介しているコード進行の多くは新たに選定しました)。
YouTubeの該当シリーズはこちらです:
「1日1コード進行」再生リスト

今回は、この本に込めた想いや制作の背景についてお話ししたいと思います。できれば、本を手に取っていただく全ての方に読んでいただけたら嬉しいです。


「コード進行集を作りたい」と思ったきっかけ

前作 「OzaShinの誰でもわかる音楽理論入門」 は、多くの皆さまにご好評をいただき、たくさんのご意見や感想をいただきました。その中でも特に多かったのが、「コード進行集がほしい」 という声でした。

実は私自身、いくつかコード進行集を所有しているのですが、どれも「完璧」と思えるものに出会えていませんでした。
例えば、以下のような不満がありました:

  • CDや試聴音源が付いていない

  • 参考曲が古い

  • 検索性が低く、目的の進行を探しにくい

  • 内容がマニアックすぎて実用性に欠ける

そこで、「自分が満足できるコード進行集を作ろう」と考え、どうすれば理想的な本になるのかを徹底的に検討しました。


理想のコード進行集に向けた4つの目標

① 初心者から上級者まで満足できる内容にする
② 実用性の高いコード進行を100個分かりやすく紹介する
③ 参考曲を掲載し、試聴音源を充実させる
④ コード進行のアレンジや発展に必要な知識を解説する

これらをすべて実現するために編集担当の方と何度も議論を重ね、構成を練り上げました。以下に、それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。


① 初心者から上級者まで満足できる内容に

初心者にも分かりやすくするために、「明るさ」や「派手さ」などのパラメータでコード進行を視覚的に分類しました。
さらに、Ⅰ・Ⅳ・Ⅴのような記号だけではイメージしづらいので、進行に「明るく素直な…」「ダークで妖しい…」「ロック風の…」といった言葉によるタイトルを付けています。このネーミングは意外に苦労しましたが、読者が直感的に進行を選べる工夫として取り入れました。

また、各進行には解説テキストを添え、「繰り返しやすい」「Aメロ向き」といった具体的な使いどころや、「定番だと言われているが、実は最近あまり使われなくなりつつある」といった、作曲家目線でのトレンド感にも触れています。

上級者に向けた内容としては、少しマニアックな進行(しかし全く世の中にないわけではないもの)、分数aug、平行移動進行などのテクニックに触れています。おそらく、「全く役に立たなかった」と言われることはないと思います。


② 実用性の高いコード進行を100個紹介

先に言っておくと、この本では「誰も聴いたことのない進行」は掲載していません。
代わりに、「何が使われやすくて何が使われにくいのか、何がありきたりで何が斬新なのか」という、何年かかけて音楽を積極的に分析し続けないと嗅ぎ分けることができない感覚を身につけるような内容にしました。

掲載された進行を覚えることで、普段聴いている音楽の80~90%はカバーできるはずです。


③ 参考曲と充実の試聴音源

「どの曲に使われている進行か」を知ることは、コード進行を覚える上で重要です。例えば、私は松任谷由実さんの「春よ、来い」で初めてⅣ・Ⅴ/Ⅳ……という進行を認識しましたし、「丸の内進行」を椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」で覚えました。
この本に掲載した参考曲が、読者の皆さんにとっての「出会いの曲」になれば幸いです。

さらに、試聴音源として 100曲分のオリジナル音源 を作成しました。実際の楽曲でどのように響くかを確認できます。また、アレンジやメロディのイメージを入れたくないという方は、ピアノのみのシンプルな音源やMIDIデータも収録しているので、ぜひ活用してください。


④ コード進行の発展に必要な知識を解説

第2章では、頻出するコード単体の性格や使い方を解説しています。このセクションは、初心者が陥りやすい「進行の続きをどうするか」という悩みを解決するために設けました。
最終的には、掲載された進行をアレンジしたり、新しい進行を作り出せる力を養えることを目指しています。


最後に

この本が、皆さんの作曲に役立つ「一生モノのコード進行集」になることを願っています!ぜひ書店やオンラインでチェックしてみてください。

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