白い霧の先に見える
暖かい光
光の波に乗って
声が聞こえてくる
『エリカ なぜこない
ここがあなたの居場所だ
さあ・・・・
きなさい』
光に向かって歩き始める エリカ
『あなたは誰
なぜ、私なの
何んで、私の場所なの
そこに行けば会える?』
といいながたゆっくりと歩き続ける エリカ
暖かい光に近づくにつれて
声は鮮明になった
『エリカ きなさい
あなたに渡すものがある
さ、ここにきなさい』
『わかった』
と心の中で答える エリカ
徐々に光に近づいた
人の輪郭をした暖かい光の塊が見えてきた
以前と同じだった
あの時と
でも、なぜ
なぜ、私なの
1m前まできた エリカ
光は手を伸ばし
エリカのヒタイに手をそっと触れる
少しビクッとした エリカ
での暖かいが、なんだろう
ものすごい勢いで
体の中に流れ込んでくる
『なに、なにするの・・・』
と 問いかける エリカ
『お前に授ける 信じろ』
と言って、徐々に消えていく光
エリカは感じた
全身にみなぎるエネルギー
エリカ の体と頭脳ははちきれんばかりに
ぱんぱんに何かが詰め込まれた感じだった
・
・
ピピピピピピピピ・・・・・・・・
とけたたましい警告音が鳴り響き
看護師が叫んでいる
「先生を呼んで!」
危篤よ
――――続く