それは、果てしなく広い暗黒
エリカ は小さな一粒の物体
永遠につづく
途切れのない空間
体の芯はまだ暖かった
でも エリカは皮膚から冷たさを伝わるのを感じた
心地よい
心と体
脳と筋肉
光に触れられた瞬間
何ものにも言い換えようがない何かに満たされた
すべてが 無 と 万物 とをあわせ持った感覚
エリカ は目を開けるが何も見えない
いや、見えている
暗黒
果てしなくつづく暗黒のなかをなあされていた
動きが感じることはなかった
ただ、流れている感触だけが 脳 に伝わってくる
目を閉じて
目を開けて
どちらも同じ
ダークサイドかのごとく
エリカ はとてつもなく
儚い
愛おしい
圧倒的な
何かに包まれている感覚を覚えた
――――続く