暑い!
汗だくで目が覚めた。
エリカは、汗でベトベトになったシャツをつまみあげて、汗だくなことを確認する。
夏は、クーラーのない部屋はきつい。。。
夏休みはあと半分。
はやいな~と思いながら、シャワーを浴びるために部屋を出て、下におりる。
すると、オヤジが食卓で、ステテコ姿で朝飯をガツガツ食べているのが目に入る。
す~と、脇を通って、風呂場に行き、シャワーを浴びた。
『冷た、気持ちいいい~』と心で叫ぶ。
着替えて、食卓にいき、朝ごはんをゆっくりと食べる。
新聞を読み終えた、 オヤジ は、仕事にいくと行って、立ち去って行った。
外から、車のエンジン音。。。。
母はいない。
去年の冬に、自殺した。
それからは、オヤジ と 弟 それに 祖父母 の五人生活。
ご飯は、祖母が作ってくれる。
普段はいい人だけど・・・・・・・・・・・
部屋に戻り、夏休みの宿題をする 弟 を見ると、『よくやるな〜』と思う。
「勉強してんねんや・・・」と、弟に声を掛ける。
「おー! もうすぐ宿題終わるで。姉ちゃんは、どこまでやったんや」と返す弟。
「あ〜。まだ時間たっぷりあるから大丈夫や」と返す。
何も言わず、机に向かい、勉強を続ける 弟 は、中学1年。
成績優秀。 学年で10番以内。いつも、祖父母にほめられている。
私は・・・・・・・・・・・というと、劣等生。
40人学級で、いつも、5番以内・・・・もちろん下から。
でも、家族は知らない。
私は、将来、博士になっている。(と思い込んでいる)
飽き性だけど、あることに興味が湧くと、なかなか手放さない。
もちろん、勉強以外。
今は彫刻。
高麗石(コウレイセキ)に彫刻刀で刻む。
だんだん浮きだてくる。
イメージしたものが、見えるようになってくるとワクワクする。
彫っている間、すべてを忘れることができる。
最高の瞬間んだ!
————続く