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生地色と印刷色の話

このblogではこれまでも『印刷に使う色についての基本』で印刷色について、『不織布バッグやポリ袋などの生地色について』では不織布製品紙袋ポリ袋などの生地色について書かせて頂きましたが、今回はその続き。不織布生地やポリ生地に印刷する際に考える必要があるいくつかの注意点についてです。

不織布バッグやポリ袋

不織布バッグ類やポリ袋類に印刷を行う際は、会社や店などのロゴを1〜2、3色で『くっきりと』印刷することが基本で、それを希望されるお客様も多いかと思います。
これはそもそも不織布バッグに使われることが多いシルクスクリーン印刷ではフルカラー(色の掛け合わせ)やグラデーションなどの濃淡の表現ができません(フルカラー印刷を行う場合は熱転写印刷や不織布の表面にPPフィルムを貼ることで対応します。詳しくはこちらをどうぞ)し、ポリ袋で行われるグラビア印刷ではただでさえ高額になる初回版代がますます高くなる事が大きな(ポリ袋への印刷についてはこちらもどうぞ)要因になります。
この点においては、色の掛け合わせやグラデーションなど、印刷の自由度が高い紙製品が優れていると言えます(紙袋への印刷についてはこちらもどうぞ)。

話を戻すと、ある生地色の不織布バッグポリ袋に印刷する色を決める際、もしくは決まった色のロゴを印刷する際に選ぶ生地色については、どのようなイメージを見る人に与えたいかによって考慮すべき点があるということ。
例えば生地色に黄色を選んだとして、印刷色がどんな色かによって印象はかなり変わってきます。

黄色い地への各色での印刷

同じ印刷色でも生地色が青に変わったり、

青い地への同色での印刷

茶色に変わったりすると、

茶色い地へのロゴ印刷

印刷色の印象がそれぞれ変わってきますよね。
お店や企業のロゴなど印刷色が決まっている場合には、見る人にどのような印象を与えたいかによって、生地色を選ぶ必要がある事が良くわかるかと思います。
・しっかりと落ち着いたイメージを与えたい
・若々しくスポーティな感じが良い
・ダイナミックな強さを表現したい
・カジュアルでキュートな雰囲気

などなど、それぞれのお客様で求めるものは違うと思いますし、色の組み合わせもお客様の感性によっても微妙に変わるであろうものですが、一般的な印象なら『fukuroyasan.jp』尾崎紙工所でもお役に立てると思いますので、ぜひお気軽にご相談ください。

もう一点、こちらはデザインではなく技術的なお話。不織布でもポリでも、色のついた生地に印刷する場合には、必ず印刷色は地の色の影響を受けます。明るい生地の上に暗い色を印刷する場合には問題ないのですが、逆に暗い生地に明るい色を印刷する場合には、どうしても印刷色は生地色に引っ張られてしまって暗くなってしまいます(これは紙に印刷する際でも同じで、これまでにも黒い紙に白印刷の場合や、未晒の茶色の紙に白印刷した場合などを紹介させて頂いています)。紙の場合は記事の中にもあるように『箔押し』する事でくっきりとした白を表現できるのですが、ポリや不織布ではこの手は使えません。

中国工場の黒生地への白印刷

このように提携中国工場での不織布バッグ類への白印刷はほぼ問題ありませんし、国内製作のポリ袋で白以外の印刷の場合は(金額は上がりますが)一旦白で印刷した上に印刷をかぶせる事で、ある程度は影響を抑えられます。ただ国内印刷の不織布や、ポリ袋でも白印刷だけの場合にはどうしようもありませんので、そこはご了承下さい。

国内での黒生地への白印刷

という事で、不織布やポリの生地色と印刷の関連についてのTipsでしたがいかがだったでしょうか。『fukuroyasan.jp』尾崎紙工所では色々と苦い経験も積んだ社員が揃っていますので、お問い合わせやお見積もりのご依頼はお気軽によろしくお願い致します。

おまけ
色繋がりのおまけはゴールデンウィークに行った博物館にて。DICの大漁旗!

DICの大漁旗!

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