対面とオンラインの狭間で
理想と現実
2021年春、私は筑波大学に入学した。コロナ禍真っ只中だったその年の大学生活は私の想像していたものとははるかに異なっていた。色んなサークルの新歓に行きまくってただ飯食べまくってやろうとか、いっぱい友達作って遊びまくってやろうとか、彼女つくってバラ色の大学生活送ってやろうとか考えていたわけだが、現実はそう甘くなかった。サークルの新歓は対面でやってるところが少なく、体験に行ってもコロナの影響もあってご飯に行くことはなかった(実際1年生の時に先輩におごってもらったことは一度もない)。対面授業は週に2コマだけで、友達をつくる機会もなかなかなかったし、彼女なんてもってのほかだった(一部の陽キャはそれができてたけど私にそんなコミュ力はなかった)。
ほとんどの授業がオンラインでの実施となっていた。録画された講義動画を見るオンデマンド型とzoomなどを使ってリアルタイムでやり取りする同時双方向型の2種類に大きくわけられる。朝早く起きて大学まで行く必要もないし、オンデマンド動画は倍速で視聴して適当に課題出しておけば単位がもらえるので、今思えばかなり楽だった。先述のように、ほとんど対面授業がないため大学に行く機会もなく、一日中部屋にいるという日もざらにあった。そのため1年生の頃は人と関わる機会が極端に少なかったように思う。同じ学部の同期とすらあまり仲良くなれなかったし、当時は仲の良い友達も片手で数えるほどしかいなかった。
緩和
2022年春、2年生になってからは徐々に対面授業が解禁され、大学へ行って授業を受ける機会が大幅に増えた。前年までは仲良くなかった学部の同期とも仲良くなることができ、友達も増えた。毎日のように1限に対面授業があり、正直オンラインの方がよかったと思ったりもしたが、ようやく大学生らしい生活を送れるようになった。コロナ禍も徐々に収束に向かいつつあり、飲み会に参加したり、友人と旅行に行ったりと2年生の1年間は前年とは比べものにならないほど充実したものであった。しかし、稀に友人がコロナに感染したり、対面とオンラインを併用した授業があったりと、依然としてコロナウイルスは私たちの生活に影響を与えていたように思う。
いま
2023年春、私は今大学3年生である。コロナの規制も弱まり、コロナ禍以前の生活に少しずつ戻りつつある。大学の授業も対面がほとんどとなった。今後は卒業研究や就職活動へ意識を向けていかなければならない。ポストコロナの社会に適応できるように準備を進めながら、残りの大学生活を楽しんでいきたい。
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この文章は、「#いまコロナ禍の大学生は語る」企画に参加しています。
この企画は、2020年4月から2023年3月の間に大学生生活を経験した人びとが、「私にとっての『コロナ時代』と『大学生時代』」というテーマで自由に文章を書くものです。
企画詳細はこちら:#いまコロナ禍の大学生は語る|青木門斗|note
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また、これらの文章をもとにしたオンラインイベントも5月21日(日)に開催予定です。
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