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空間の演出家という仕事に触れて

みなさん、こんばんは🌝
TOUCA1期生の ゆおです!

いよいよやってきました、3施設目。

ついこの間始まったと思っていた柳川生活も、あっという間に1週間が経ってしまいました。


さて今回は、3地域・3施設を旅する中で見えてきた「気づき」「学び」をシェアしていきたいと思います。

夜の柳川、とても良き。

9月まで活動拠点としていたEntôで、朝食のシフトを担当していた時、食器洗いはただの作業でした。

いかに早く終わらせるか、ただそれだけを考え、ひたすら手を動かし...(お茶碗と汁物のお椀も、他の食器と同じ数だけ使うのに、食洗機にかけられないことにストレスを感じていたほどでした。すんません。)

でも、御花に来てからというものの、その考え方は大きく変わったのです。

3ヶ所とも全然違うのよ、まじで。

御花は、現場研修のスケジュールがしっかりと組まれており、スプレッドシートには3ヶ月分の予定が書かれています。(ここ数ヶ月は、「明日何やるかも決めてない〜」みたいな生活をしていたのもあって、それがちょっと窮屈に感じる時もまだある。笑)

それを見ていると、見慣れない単語がたくさん書かれていて、その中でも「???」となったのが、【10/16 スチュワード研修】の一行。

(スチュワード??って何だ?スチュワーデス??え、飛行機???)

さすがにこれではいかん、と思いすぐに調べました。笑

「スチュワード」とは、れっきとしたホテルの料飲部門の仕事で、食器類を洗い、きれいに磨き上げるのが役目。

陶器、磁器、ガラス器は、壊れやすいものが多い。だから、保管まで含めた慎重な扱いが必要。繊細な模様の描かれた薄手の陶器や、傷つきやすい漆器、サビが出やすい銀器などは特に。

そうしたことに留意しながら、捨てるべきものは処分し、代わりに同じものを補充して、一定数をいつも揃えておく。

そして宴会のときなどに、人数や料理内容に合わせて必要な数の食器類を用意する。

というのが、スチュワードの業務範囲に入る。さらに、ここ「御花」のスチュワードとなると、これらの業務の他に、客室清掃までもが含まれるというから驚きました。

Seamlessに働く

客室清掃は前にも少しだけやっていましたが、御花では朝から晩までガッツリ体験させてもらいました。

その時、浮かんだのは、小川洋子さんの「約束された移動」という本のあるシーンでした。

余分を排除し、不足を満たし、前に泊まった人のことなど微塵も意識させず、まっさらな部屋が自分だけのために用意されたのだとお客さんに思わせるのが、私の仕事だった。
「約束された移動」より
ベットメイキングをしている時、窓ガラスを拭いている時、大理石に曇りがないか目を凝らしている時、そこにある美を間近で受け取っているのは、ベッドで眠りバスタブに身を沈める選ばれた誰かではなく、客室係の自分なのだ、と感じることができる。磨き上げられた窓の向こうに広がる世界は、自分の両手の中にあるのだ、と。
「約束された移動」より

御花で使う食器類を丁寧に管理し、客室という舞台を整えるスチュワードは、あまり表立って紹介されない仕事。でも、彼らこそが「御花という舞台の演出家」であり、なくてはならない大切な仕事なのだと気づきました。

と、ここまで語って来たけれど、「半年間も宿泊施設で働いていて今更?」と思われるかもしれません。(私もちょっと勉強が足りなかったかな、とは思う。)

ホテルで働くことを夢見る人からすれば、大学や専門学校で知識として学び、それらをしっかりと身につけた上で、現場に入り実践する、というのが一般的だと思います。

でも、私が参加しているTOUCAプログラムは、ホテル業や観光業に特段興味があって参加してます!みたいな人たちの集まりではなく...。むしろ、現場で働いていう中で、そういった学びを増やしていってる気がします。

だから、「常識」とか「当たり前」なんてことはほとんどなくて、気づきが多いし、それを自分の中で終わらせるのではなく、積極的に発信していこうとする。

そういったことの積み重ねが、他の誰かにとっても「気づき」や「学び」となる。もしかしたら、ルーティンワークになりがちな業務さえも、クリエイティブに変えられるのかもしれない。

と、いうお話でした。

なんか、すごいことが起きてるよね。そして、これからもっとすごいことが起きる気がする。

さて、頑張りますよ。

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