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パリオリンピック選手が犠牲

パリオリンピックとパラリンピックが閉幕しました。世界中に感動と興奮と奇跡をまき起こして、余韻がまだ残っています。

興奮冷めやらぬ中、一つの悲報が目にとまりました。9月4日、パリオリンピックに女子マラソンのウガンダ代表で出場したレベッカ・チェプテゲイ選手が死亡したニュースです。

チェブテゲイ選手は4日前にトレーニング先の隣国ケニアで、交際相手の男と口論になり、男からガソリンをかけられた上で、火をつけられました。

体の７５％に重度のやけどを負い、懸命な治療のかいもなく、死亡しました。

女子スポーツ選手の悲劇

ケニアでは2021年以降、有力な女子スポーツ選手が殺害されるのは３人目だと記事に書かれていました。

2021年10月に世界記録保持者の陸上選手、アグネス・ティロップ選手が刺殺され、2022年にはダマリス・ムトゥア選手が絞殺されました。いずれも選手のパートナーが主な容疑者と報道されています。ケニアでは女性に対する暴力が社会問題になっており、女子のトップ選手が被害にあう事例もあとを絶たないそうです。

「世界では平均して11分ごとに1人の女性や少女がパートナーや家族によって殺されている」とする、国連機関の調査結果も発表されています。

華やかなオリンピックの世界で活躍した選手が1か月もたたずに、悲劇に見舞われる現実に何とも言えない哀しさがただよい、人間の愚かさを感じます。

男子マラソン選手はオリンピック直前に

オリンピックの半年前の2024年2月には、男子マラソンの世界記録保持者で、金メダル最有力候補だったケニアのケルヴィン・キプタム選手が交通事故で亡くなりました。2023年10月のシカゴマラソンで、従来の世界記録を34秒更新する、2時間0分35秒の2時間切り間近の世界新記録で優勝する栄誉を担っていましたが、4か月後には命をなくすという、衝撃的な結末に驚きました。

円谷選手の悲劇

マラソン選手の悲劇といえば、1964年の東京オリンピック銅メダリスト、円谷幸吉選手の自死が思い出されます。次回のメキシコオリンピックに向けて、期待の重圧に押しつぶされての結果でした。

マラソン男子金メダリストの悲劇