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#06 praying hands

暑い夏だ。

実家に帰り、弟に読誦した。
終わったあとの両親の沈黙が、脳裏に焼き付いている。

祖母の家に行き、祖父に読誦した。
終わったあとの雰囲気は、こっちの方が穏やかだった気がする。

百日紅の花が咲いていた。
百合の花は匂いで葬儀の日を思い出すから嫌いになった。

まだ、弟の件を受け入れられていない。

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