プロマネ交代の惨劇と反省
久しぶりのNote投稿である。年末近くなるとあわただしくなる。今年は息子の受験でなお一層心がざわざわする日々を送っている。
そんな中、仕事で嫌なことがあった。
プロジェクトマネージャ(以下PMと記載)は、要するにプロジェクトを仕切る人である。基本的には品質、コスト、納期といった面で課題や進捗を管理していく。管理した結果は適宜、プロジェクトオーナーやステークホルダーに報告や判断を仰ぐのも、仕事である。
Aさんはお花畑から出てきそうな優しそうな人であるが、そんなAさんがあるプロジェクトのPMとなった。つい先日、そのAさんが上司からPM交代を下された現場を見てしまったのである。
同じプロジェクトに参加していたので、きつい。自分が言い渡されたわけではないのだが、私もプロジェクトメンバーだったから、なんかもうちょっとフォローできなかったかなあと悔やんでしまう。
確かにAさんはPMとしての仕事はできていなかった。上司には「ただの事務局みたいな仕事しかできていない」と言われていた。人のふり見て我振り治せではないけれど、自分がPMだったら、違う結果を出せていたのだろうか。振り返りと、こうすべきだったという反省を残しておこうと思う。
1つ目は、役割分担と責任の範囲があいまいだったことである。
まず、体制図を見たときに、AさんがPMとして、どこまでやるつもりなのか(もしくはできそうなのか)、確認をしておけばよかった。今回のプロジェクトはAさんのX会社が契約主で、設計を行うY社、導入を行うZ社の合同で実施する案件である。私の会社はZ社で、設計部分から参加していた。
毎週定例会をするのだが、Aさん司会だと、しどろもどろで進みが悪く、途中からY社やZ社側のPL(プロジェクトリーダー)が司会をしながら、進捗課題管理をするようになった。ただ、各々のPLは自分の範囲には責任を持つが、全体までの責任はないので、そういうスタンスでしか見れていないのが正直なところである。
2つ目は、マイルストーン(レビューポイント等)の設定漏れである。1つ目の役割分担と責任の範囲では、確認をしておけばよかったと書いた。でも実際その人の力量や成長視点で、PMという仕事をとってしまうことまではできないと思う。そうなると大切なのは、やっぱりこれかなと思う。プロジェクトの進捗具合、成果物、コストなどを定期的にチェックするポイントを設けるということである。それがマイルストーンで、よくあるのは設計レビューやPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)というような会議体を設けるやり方である。
Aさんは大日程レベルの計画をもとに、Y社やZ社が詳細計画(WBS)を作成した。Y社やZ社は各々の成果物のレビューポイントは入れていたのだが、全体としてのレビューポイントや、プロジェクトオーナー(上司など)やステークホルダーへのレビューポイントはWBSにはなかった。Y社やZ社からすると、そのマイルストーンはAさんの会社で必要なレビューポイントなので、漏れやすい。Aさんがそれは追加すべきだったと思う。私も気づいてあげられれば良かったと思っているが、今となっては後の祭りである。
最後は、コミュニケーションや情報共有の煩雑さである。
3人集まれば文殊の知恵というのは嘘である。会議などで集まっても、人は自分が正しいと思っていること、共有しやすいことしか、共有しないのである。不穏に感じること、説明が厄介なこと、問題などは、なかなか共有されない。共有されたとしても、時すでに遅しみたいなタイミングになってしまう。
この2、3年はリモートやテレワークでの会議参加、チャットでの情報共有がほとんどとなってきている。情報に疲れてしまう人もいるし、何が重要な情報かが分からなくなっている状態になっている人もいる。
そういう中で大切だなと思うのは、会議設計、一貫した情報共有のルール、環境づくり等、本当に当たり前のことなのである。一つ一つのコミュニケーションを丁寧に、情報共有をしたいなと思えるような環境つくりが大切だなと思うのである。Aさんの場合、会議はぎりぎり参加、前もって議題は連絡しない、チャットしても反応は次の日など、大丈夫かなと思えるようなことが何度もあった。私も気を付けようと思う。
つらつらと書き連ねてしまったが、失敗は失敗。
結果を残せなかったことは悔やまれるけど、やっぱり百戦錬磨の世界であるから、失敗を受け入れて、また次につなげていけばいい。
私もこのプロジェクト自体は最後までお付き合いできるように(もしかしたら、体制全体ひっくるめてリフレッシュされる可能性もあるけど)前を向いていこうと思う。
いじょう!
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