季節性ドネート返信におけるヤマヒロ=サンの自我の危機をめぐる天狗度評価と分析
1. はじめに
ニンジャスレイヤー公式には、季節性ドネート返信というイベントがある。
これは現在2か月おきに開催されており、期間中にnoteのサポート機能で500円以上のサポート(これをニンジャスレイヤー界ではドネートと呼ぶ)をすると、指定のキャラクターが登場する季節のテーマに沿ったショートストーリーめいたメッセージ返信がメールでもらえるというものだ。
詳しくは公式の季節性ドネート案内記事を参照されたい。
さて、私が過去にヤマヒロ=サンに贈ったドネートにきた返信のひとつを見てほしい。
🎁ヤマヒロ🎁 が
バレンタインドネート で しょうかんされた
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ー ー _ #
######## _ Y _ #
# @💝 _ #
# d #
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「ヤマヒロ・・・? ちがう オレは・・・
わたしは・・・ かみがみの・・・
ウウッ……!」
テングめんの おとこは こんらん
しながらも チョコを うけとり、
おえつしながら たべた!
バレンタインに推しにドネートで論理的にチョコレートを贈る。そんなハッピーな趣きのイベント行為で、推しの自我がダメ。
自分が誰だかわからなくなって泣いちゃった。
ナンデ!?!???
いや、ヤマヒロ=サンというキャラクターの作中での重要な要素として、ヤクザ天狗=サンと関わったことに由来する狂気への接触と自我の不安と混乱がある。それは確かなことで、故に彼を描く上では天狗性自我危機は欠かせない。これは彼という存在を味わう上で欠かせないものなのだ。実際、こうした「ナンデ!?!???」なドネート返信を受け取るのも大変にたのしみでありよろこびである。
しかしながら、新たな彼のなんかを受け取ったよろこびと同時に、これ以降の私は季節性ドネートを送るたびに(今回はヤマヒロ=サンの自我はだいじょうぶだろうか……)という不安を抱えることになった。
そこで、ドネート返信においてヤマヒロ=サンの自我が脅かされる傾向を分析することで、今後の私の心が受身を取るための備えとしたい。それがこの記事の目的である。
2. 各ドネート返信の天狗度評価
これまでに私が受け取ったヤマヒロ=サンの季節性ドネート返信それぞれについて、「ヤクザ天狗=サンに関わる諸要素によってヤマヒロ=サンの自我が脅かされている度」を天狗度として評価していきたいと思う。
天狗度の評価は、ヤマヒロ=サンの不安・混乱・自己理解の不安定度と、周囲のヤクザ天狗=サン関連要素の存在をもとに、私のソンケイに問う形で判断したものになる。
冒頭で紹介した事例とあわせて、ドネート返信の文面は黒背景白文字(ダークモードの場合は反転)で示されている。これはダイハードテイルズ=サンの著作物であり、私は引用・紹介しているだけになる。
なお、季節性ドネート返信は2020年2月から始まったものだが、そのうち2020年8月・10月分は、私が参加していなかったため欠落している。
また、以下の各ドネート返信のイベント開催年月に加えて書かれた「バレンタイン」「ふゆのホリデーシーズン」らの見出しは、ドネート返信の文面末尾の 「※ こんげつは バレンタインドネートかい です」等の記述から抜粋している。そのため漢字は不使用の表記となっている。
ケース1. 2020年2月 バレンタイン
ヤマヒロ が 🎁で しょうかんされた
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######## _ Y _ #
# @ 🎁_🎁 #
# d #
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「ついに チョコの
げんえいまで みえはじめちまった。
あんた だれだか しらねえが かんしゃするぜ。」
天狗度:👺👺👺
この時点で、ニンジャスレイヤーの公式エピソード群の中のヤマヒロ=サンの登場シーンは、19年11月に【ザ・リデンプション】のラストでヤマヒロ=サンがピンクの光と共に消え去った描写が最後であった。そのため、一体彼はどうなっているのか気をもみつつドネートしたものになる。
ここでのヤマヒロ=サンは自分が誰だかわかってはいるようだし、好意的な贈り物への感謝を示せる程度の精神状態ではあるようだ。しかし、なんらかの幻影に脅かされていることが伺え、幻影だと思いながら感謝するというのもなんか不安。やや危険な状態である。 天狗度は3とする。
ケース2. 2020年12月 ふゆのホリデーシーズン
🎄ヤマヒロ🎄 が
ドネートで あらわれた
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######## _ Y _ #
# @$ 🎄 _ 🎄 #
# d #
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「おう いいところにきたな、
クリスマスの じゅんびで いそがしかったんだ。
いいか この ながぐつが いっぱいになるくらいの
まんさつを そのへんの ヨタモノ しめあげて
かきあつめてこい・・・ さもなきゃ・・・
いや、 おまえは しらねえほうが いいだろう」
天狗度:👺👺
クリスマスである。ヤマヒロ=サンはグレーターヤクザとしてクランの下のものであろう「おまえ」にシノギの指示を出しておりその点で自我はおおむね安定はしている。しかし「さもなきゃ・・・」に何らかの不安に襲われていることが伺える。これはヤクザ天狗=サンへの不安なのか、ソウカイヤのニンジャに対する不安なのかは不明であるが、ニンジャへの畏れもヤクザ天狗案件に繋がるものであることから、天狗度は2としたい。
ケース3. 2021年2月 バレンタイン
🎁ヤマヒロ🎁 が
バレンタインドネート で しょうかんされた
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######## _ Y _ #
# @💝 _ #
# d #
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「ヤマヒロ・・・? ちがう オレは・・・
わたしは・・・ かみがみの・・・
ウウッ……!」
テングめんの おとこは こんらん
しながらも チョコを うけとり、
おえつしながら たべた!
天狗度:👺👺👺👺👺
冒頭でも取り上げた、ヤマヒロ=サンの自我がもう滅茶苦茶な状態のドネート返信である。一応ヤマヒロ名義で呼び出されているものの、自分がヤマヒロかどうかもわからず、地の文でも「テングめんの おとこ」と呼ばれ名前がない。またアスキーアート部で彼のシンボルが「Y」で示されているが、これは「ヤマヒロ」なのかあるいはもしかして「ヤクザ天狗」であるのか、なんとイニシヤルからは判別できない。泣いている彼もわけがわからないだろうが、読んでいる私もわけがわからなくてどんどんこわくなってくる。なんということだ。アイエエエ……
天狗度は5とする。
なおこのドネート返信を受け取った直後の2月下旬に、次のスレイトがきた。
このスレイトの状況がドネート返信にも影響したものと推測される。
また、このスレイトに私がセルフ香典としてのドネートをしたところ、バレンタインドネート期間中であったため、バレンタインドネートとAIに判定され、またキャラクター名を指定していなかったことからスレイト内容から登場キャラクターもAI判定され、結果としてヤクザ天狗=サンのドネートが帰ってきたことを付記する。
このヤクザ天狗=サンは、そのう、いつものヤクザ天狗=サンなので…? もしやスレイトの中でヤクザ天狗=サンになってしまった……いやそもそもヤクザ天狗=サンとは……?
🎁ヤクザてんぐ🎁 が
バレンタインドネート で しょうかんされた
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# @💝 _ #
# d #
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「チョコのはこに まんさつを いれるとは
おまえは ヤクザとして みどころがある。
このカネは ドネートとして ちょうだいする」
ヤクザてんぐは ドアをあけ とびさった。
ケース4. 2021年4月 おはなみ
🌸ヤマヒロ🌸 が
おはなみドネート で しょうかんされた
🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
ー ー 🌸 🌸
🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸 🌸 Y 🌸 🌸
🌸 @🍶 🌸 🌸
🌸 d 🌸
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「いいな おまえら、 きょうの シノギは
ハナミ かいじょうの カラアゲ やたいだ。
おれは あそこで いっぱい やってくるぜ」
ヤマヒロは ビールをもって
さくらの きのしたに むかった。
天狗度:なし
前回のドネートの影響でたいへんにおびえながら出したドネートは、平和であった。桜の季節、お花見会場でのシノギの指示を出しつつ、自らは余裕をもって花見を楽しむ様子であり、危機も不安も感じられない。今こう打ちながら「桜はピンク色なのでは…? ピンク色といえば👺…」などの不安もよぎってしまったのだが、これは私の中に醸造された不安でありドネート文中のヤマヒロ=サンには不安はなさそうなので、天狗度0とする。
ケース5. 2021年6月 いせかいダンジョン
🔮ヤマヒロ🔮 が
いせかいドネート で しょうかんされた
🌋🐉🌋🗻🗻⛰🌳🏰🌳⛰🗻🗻🌋🐙🌋
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######## _ Y _ #
# @💰 _ #
# d #
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「おれが・・・ せいきしに・・・?
ウッ・・・ あたまが・・・」
ぎんいろの フルプレートアーマーに
みをつつんだ せいきし ヤマヒロは
まほうじんで しょうかんされ とまどっている!
天狗度:👺👺👺
前回のノー天狗ドネート返信に安心したと思ったら、明らかに何らかの自我の危機に襲われている…! 聖騎士というキーワードも天狗の不安を喚起しおそろしい。天狗度は3とする。
ケース6. 2021年8月 リゾート
🏝ヤマヒロ🏝 が
リゾートドネート で しょうかんされた
🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊
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ー ー 🏨 #
######## 🏨 Y 🏨 #
# @💰 🏨 #
# d #
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「おう、アンタ、てんいんさん かい?
どの サングラスが にあってるか
みつくろっちゃ くれねえか。
いげんのあるやつを たのむぜ」
アロハシャツに しろのバミューダパンツ、
きんいろのネックレスをつけた ヤマヒロが
ホテルの めんぜいてんで かいものしている!
天狗度:なし
夏のビーチリゾートを楽しく満喫している! 金色のネックレスでヤクザ性を示しつつもアロハに白のバミューダパンツというTPOに合わせたリゾートスタイルも奥ゆかしく、一般の店員さんには気さくな態度だ。グレーターヤクザのたのしいなつやすみ、そういったよさがある。 天狗度はなし。
ケース7. 2021年10月 がくえん
🏫ヤマヒロ🏫 が
がくえんドネート で しょうかんされた
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######## _ Y _ #
# @$ _ #
# d #
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「げえっ あれは
ヤクザてんぐ せんせい じゃねえか・・・!」
たいいくかんうらで なかまと
タバコをすっていた ガクランすがたの
3ねん ふりょう ヤマヒロは、
あわてて タバコをもみけし
しょうこいんめつを はかる!
天狗度:👺👺
学パロ空間! はっきりとヤクザ天狗=サン存在が登場しており、ヤマヒロ=サンにも彼への恐れがうかがえるのだが、「厳しい先生と不良学生」という文脈に納められているためか、さしあたりここでの深刻な自我への危険は見られない。天狗度は2とする。
なお、このドネートでは本編でヤマヒロ=サンの育てていた若ェのであるテツ・ニシモにもドネートをしたのだが、テツにはヤクザ天狗=サンへの接近の気配が感じられた。これは本編アトロシティでニンジャの横暴を語るヤマヒロ=サンに「相談できそうな人が……」と語ったこと、すなわちヤクザ天狗=サンと接触ないし情報入手していたことの反映であろう。
🏫テツ🏫 が
がくえんドネート で しょうかんされた
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######## _ T _ #
# @$ _ #
# d #
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「なあ ニシモ、 おまえ
ヤクザてんぐ せんせいのこと どうおもう・・・?
なんかさ、 アウトロー って かんじで
いいよな。 じゅぎょうちゅうに さけ のむし・・・」
1ねん テツは ひらべったい カバンを かついで
ニシモと げこうしている。
🏫ニシモ🏫 が
がくえんドネート で しょうかんされた
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ー ー _ #
######## _ N _ #
# @$ _ #
# d #
##########
「あッ、 ヤマヒロせんぱい チャッス!
おしえてもらった ふくやで、 うらじに ゾウの
ししゅう いれて もらいましたんで! サッス!」
かいぞう ガクランをきた
1ねん ニシモは、 こうもんまえで ヤマヒロせんぱいに
アイサツしている!
ケース8. 2021年12月 クリスマス
🎄ヤマヒロ🎄 が
クリスマスドネート で しょうかんされた
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ー ー 🎄 #
######## 🎄 Y 🎄 #
# @🎁 🎄 #
# d #
##########
きょうは スガモけいむしょの
しゅうじん クリスマス パーティー!
きょうあくな はんざいしゃたちが
ぼうどうを おこさないように
うれのこり ケーキを たべたり、
サンタの ほうもんが ある!
ヤマヒロも タロや そのほかの
わかいしゅうと いっしょに
サンタぼうを かぶり ケーキをたべた!
「クリスマスって いったら
オレの わかいころを おもいだすぜ。
オレが まだ かけだしのヤクザ
やってたころは、 クリスマスの
よるも シノギでな・・・。 これが
いがいと たのしくてよォ・・・」
ヤマヒロは わかいしゅうに かこまれ
たのしそうだ!
天狗度:なし
スガモ刑務所で若い衆に囲まれたクリスマスパーティ! そもそもスガモ刑務所に入ったいきさつはヤクザ天狗=サン事案であるし、スガモ刑務所在所中の本編エピソードでもヤマヒロ=サンは繰り返しヤクザ天狗=サン絡みの不安に脅かされていたものだ。しかし今この瞬間は、慕われるグレーターヤクザとして穏やかでタノシイなひと時をすごしている。ここの天狗度はなしとしたい。
ケース9. 2022年1月 オショガツ
⛩ヤマヒロ⛩ が
オショガツドネート で しょうかんされた
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ー ー ⛩ #
######## 🎍 Y 🎍 #
# @$ ⛩ #
# d #
##########
「ことしこそ ニンジャとは
えんのない シノギが できますように」
キルエレファントの もんつきハカマをきた
ヤマヒロが おさいせんを いれて
しんねんの いのりを ささげると・・・
オモチと センベイが しゅつげんした!
「フゥーッ これで ニンジャを おいはらえるぜ・・・」
ヤマヒロは あせをぬぐい オモチと センベイを
ふところに しまった!
天狗度:👺👺
ニンジャを避けようとしたらオモチとセンベイが来てしまったヤマヒロ=サン。
そのう、これを見て汗をかきながら「これで ニンジャを おいはらえるぜ・・・」してるヤマヒロ=サンは、どこからかこちらを監視しているかもしれない神々の使者の視線を意識していませんか? 姿は見えないものの濃密なヤクザ天狗=サンの気配、己を見失ってはいないものの緊張感漂うヤマヒロ=サンの佇まい。天狗度は2といったところだろうか。
ケース10. 2022年2月 バレンタイン
🍫ヤマヒロ🍫 が
バレンタインドネート で しょうかんされた
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######## _ Y _ #
# @💝 _ #
# d #
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「バレンタイン・チョコだって?
わかってんのかい アンタ
グレーターヤクザの いきざまに ほれたら
ろくなことに ならねえぜ」
ヤマヒロは きみから ぶっきらぼうに
チョコを うけとって たちさった!
「なんだ オレも まだまだ
すてたもんじゃ ねえな・・・!」
天狗度:なし
チョコレートをわたしたきみにグレーターヤクザらしい態度を見せつつも、こっそりよろこんでいる様、大変にカワイイがある。よかったね……
ここの天狗度はゼロ
ケース11. 2022年4月 いせかいダンジョン
🔮ヤマヒロ🔮 が
いせかいドネート で しょうかんされた
🌋🐉🌋🗻🗻⛰🌳🏰🌳⛰🗻🗻🌋🐙🌋
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######## _ Y _ #
# @💰 _ #
# d #
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「これが・・・ おれのちから・・・?」
フルプレートアーマーをきた
LV2せいきし ヤマヒロは、
パラディンの ひかりのオーラを
やどらせた ツヴァイハンダーで
ボスモンスター グリーンエレファントを たおし、
みずからの ちからに こんわくしている!
天狗度:👺👺👺
前回の異世界ダンジョンドネートから、レベルの上がったヤマヒロ=サン。引き続き聖騎士であることと、その力への困惑、そしてグリーンエレファント=サンを倒すというシチュエーション。若干本人の不安度が低いかとも思ったが、前回を踏まえるとむしろヤクザ天狗性の自我浸食が進んでいることも疑われるため天狗度は引き続き3としたい。
ケース12. 2022年6月 げんだい
💠ヤマヒロ💠 が
げんだいドネート で しょうかんされた
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######## _ Y _ #
# @$ _ #
# d #
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「おう あんたか すまねえな」
ヤマヒロは きみが コンビニから
かってきた スーパードライと
エダマメを たべながら
やきゅうちゅうけいを たのしんでいる。
「こう へいわだと
やきゅうじょうに
いきたく なっちまうぜ・・・」
天狗度:なし
現代社会にはニンジャがおらず、したがってニンジャハンターも存在しない。そうした安心感からか寛いでいるヤマヒロ=サンにこちらも安心する。天狗度はなし。
ケース13. 2022年8月 リゾート
🏝ヤマヒロ🏝 が
リゾートドネート で しょうかんされた
🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊
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ー ー 🏖 #
######## 🏖 Y 🏖 #
# @$ 🏖 #
# d #
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「フウー・・・ いきかえるぜ・・・
なに? かたが こりまくってるって?
このところ ハードな シノギが
つづいてた からな・・・
おう そこだ もっとつよく たのむぜ」
ヤマヒロは ビーチサイドの
ヒーリングコテージで ぬるぬる
オイルマッサージを うけている!
天狗度:なし
リゾートにも天狗の国の気配は届いていないようだ。リラックスしていてなによりだが、ぬるぬるオイルマッサージとはそのう、なにかセンシティブな響きである気もするのだが。ともあれ天狗度は今回もゼロ。
ケース14. 2022年10月 かくとうゲーム
✊ヤマヒロ✊ が
かくゲードネート で しょうかんされた
⬛🟩🟨🟨🟨🟨🟥殺伐🟥🟨🟨⬛⬛⬛⬛
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ー ー _ #
######## _ Y _ #
# @$ _ #
# d #
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「スッゾコラーッ! キルエレファント ナメんじゃねえぞ」
↓↘→P テッポダマ・タクティクス
(チャカを かまえて とつげきし
めいちゅうすると そのまま しゃげきする だげきなげ)
↓↘→↓↘→K た、たすけてくれ!ヤクザてんぐサン!
(ヤクザてんぐを でんわで よびだし
くうちゅうから しゃげきをしてもらう)
天狗度:👺👺
自分から呼んじゃったよ。
ヤクザ天狗=サンの存在と狂気に脅かされているというよりは目の前の敵からピンチを受けているらしいこと、また勝ちセリフ、通常技はそれほど天狗性が見られない点を鑑みて天狗度は2とする。
ケース15. 2022年12月 クリスマス
🎄ヤマヒロ🎄 が
クリスマスドネート で しょうかんされた
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######## 🎄 Y 🎄 #
# @🎁 🎄 #
# d #
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「たまには やすみらしい やすみを
とらねえとな・・・!
スキーに オンセンに オイランだ・・・!」
シュッ、シュッ、シュッ、シュッ!
しろいポンポンつきの ニットぼうを
かぶった ヤマヒロは、
そつのない すべりで りんかんコースを
すべりおりてゆく!
天狗度:なし
雪山リゾートでもヤマヒロ=サンの自我は脅かされている様子無くスキーを満喫している! 天狗度はなし。
ケース16. 2023年2月 バレンタイン
🍫ヤマヒロ🍫 が
バレンタインドネート で しょうかんされた
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「フゥーッ・・・ いちじは ニューロンが
どうなることかと おもったが
チョコの おかげで たすかったぜ・・・!」
じきあらしの なかに うかんでいた
ヤマヒロは、 じげんてんそうされた
バレンタインチョコを たべて
ニューロンを かいふくさせた!
天狗度:👺👺👺
磁気嵐の中に浮かんでいる点でなにもかも安心ではないし、ニューロンがどうなることかと思う事態があったことが明らかな時点で相当にピンク色の磁気嵐と狂気の脅威にさらされていたことが伺えるが、今この瞬間は少し回復しているようなので天狗度は3とする。
ケース17. 2023年4月 いせかいダンジョン
🔮ヤマヒロ🔮 が
いせかいドネート で しょうかんされた
🌋🐉🌋🗻🗻⛰🌳🏰🌳⛰🗻🗻🌋🐙🌋
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# @💰 _ #
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リデンプション そして アブソリューションと
なづけられた ロングソード にとうりゅうで
ボスモンスター ガスバーナを たおした
LV3せいきし ヤマヒロは、
きみと むらにかえって えいゆうとして たたえられた!
おおぜいの こどもたちや わかいしゅうが
かれを あこがれのまなざしで みている!
「まさか ただの ヤクザもの だった
このおれが パラディンに なれるなんてな。
これも アンタの おかげだ・・・」
天狗度:👺👺👺👺
聖騎士のレベルがあがっちゃうのはマズイでしょと思ったら、敵の名前はガスバーナ=サンで、とうとう武器がリデンプションとアブソリューション。そしてヤクザからパラディンになっちゃってるしその状況に納得してしまっている。これはもうアカンですねという風情が実に強いものの、自分の名前はたぶんまだわかっているようなので天狗度は4としたい。
ケース18. 2023年6月 がくえん
🏫ヤマヒロ🏫 が
がくえんドネート で しょうかんされた
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「おまえら きょうは ゲーセンいくぞ」
3ねん ふりょう ヤマヒロは
こうはいの タロ ジロ サブロをつれて
ゲーセンにむかう!
だが ゲーセンでは いままさに
シックスゲイツと ネザーこうの ふりょうが
いっしょく そくはつの じょうたい!
「ウッ・・・ ちょっと ハラが いたくなって
きたから やめに しようぜ」
かえった!
天狗度:👺
自我に不安はなさそうだし、危険を感じたのは上位ヤクザ性不良存在に対してなので、その点は天狗の国の脅威はなさそうだ。しかし、後輩がタロ・ジロ・サブロである点が若干の不安を喚起するため天狗度1とする。
ケース19. 2023年8月 クルーズせんプール
🌺ヤマヒロ🌺 が
なつドネート で しょうかんされた
🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝🏝
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######## _ Y _ #
# @$ _ #
# d #
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サーモンピンクと しろの
シマシマ サーフパンツを はいた
ヤマヒロが クルーズせんの
プールサイドで にっこうよくを たのしんでいる!
「ネオサイタマじゃ おてんとうさんの
ひかりも ロクに あびれねえ からな・・・」
せなかの あらあらしい
エレファントの いれずみが よくみえる!
「おう わるいが うちの ゾウに
オイル ぬっちゃ くれねえか?」
天狗度:👺
クルーズ船のプールサイドを満喫しているヤマヒロ=サンだ! 背中の刺青を「うちの ゾウ」なのすごくいいのだが、これもまたぬるぬるオイルマッサージの仲間…? ヤマヒロ=サンの自我は大変安定しているようなのだが、サーフパンツのサーモンピンク、つまりピンク色である部分がどうしてもひっかかってしまい、天狗度ゼロにはできなかったので1とする。
ケース20. 2023年10月 どくしょのあき
🍁ヤマヒロ🍁 が
あきドネート で しょうかんされた
📕📙📗📚📘📕📙📗📘📕📙📚📗📘
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ー ー _ #
######## _ Y _ #
# @$ _ #
# d #
##########
「フゥー たまには
ぶんかてきな ひとときを
すごしちまおうか・・・」
ヤマヒロは としょかんに しゅうぞうされた
ベースボールねんかんを よんでいる。
天狗度:なし
図書館の中には天狗の国はやってこない。良かった… ヤマヒロ=サン、野球すきだよね。天狗度はゼロ。
ケース21. 2023年12月 クリスマス
🎄ヤマヒロ🎄 が
クリスマスドネート で しょうかんされた
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ー ー 🎄 #
######## 🎄 Y 🎄 #
# @🎁 🎄 #
# d #
##########
「なんだ きょうは クリスマスか?」
ヤマヒロは じむしょの まどから
ゆきのふる ネオサイタマを みた。
そこへ クランの レッサーヤクザたちが
かえってくる!
「ケーキかってきましたぜ!」「はんがくになってたんで!」
「なんだおまえら ヤクザが おとこだけで
クリスマス ケーキくってたら
かっこが つかえねだろうがよォ・・・」
ヤマヒロは にがわらいしながら
ひとやすみして ケーキを たべた!
天狗度:なし
クランの若ェのたちに慕われるグレーターヤクザのヤマヒロ=サン。察するにこれは本編アトロシティ前の光景だろうか。苦笑いする姿のあたたかみよ…… 天狗度はなし。
ただ一点懸念はあり、ドネート時期には連載中の【ジ・アブソリューション】が中断しているタイミングなのだが、その【ジ・アブソリューション】ではヤマヒロ=サンは過去のネオサイタマらしき空間で、ヤクザ天狗としてクランの若ェのをニンジャの暴虐から救おうとして救えなかった。このドネート返信では、そうしたヤマヒロ=サンの後悔、あるいは願いを反映した光景である可能性を完全には否定できない。その場合は天狗度は跳ね上がることになるだろう。
3. 天狗度の推移と傾向
ここから、各季節性ドネート返信の天狗度を取りまとめ、集計を加えながら天狗度の増減とその傾向について分析していきたい。
天狗度の全体推移
まず、これまでに評価した各季節性ドネート返信の天狗度をまとめた表が次のものになる。
天狗度の増減推移を見る限り、明確な増加あるいは減少の傾向性はなさそうだ。増減を繰り返して揺れながら推移していることが伺える。
また、目につく点として、天狗度が1以上の回は最大4回連続が見られるのに対し、天狗度なしの回は、最大で連続2回、多くは1回のみで次はまた天狗度が生じていることが多いという事実だ。一瞬天狗から逃れたかのように思えても、天狗の国は常にヤマヒロ=サンを、そしてわれわれを見ている。そういうことではないだろうか。
年ごとの平均天狗度
次に、各年ごとの平均天狗度を表にまとめてみよう
2020年から2022年にかけて減少傾向が見られたのち、2023年には反転して増加傾向に転じている。
ただ、2020年は私がヤマヒロ=サンの季節性ドネート返信を受け取ったのが2回のみであり、8月・10月分が欠けているため、たまたま天狗性の高いものを引いた可能性もある。
したがって、2022-23年の増加傾向が2024年にどうなるのか、やはりはっきりとは見通せない。未来はピンクの光の向こうにある。
月ごとの平均天狗度
月ごとの平均天狗度は次のようになる。これは各年同月の天狗度の平均である。
この表を見ると、2月の天狗度がもっとも高い。これまでのところ2月はバレンタインもので季節性ドネート返信の内容は固定されており、次項でも触れるバレンタインというイベント種のの季節性ドネート返信でヤマヒロ=サンの自我が脅かされがちであることが影響している。また、8月、12月は天狗度が低く、こちらもほぼ固定されているリゾート、クリスマスというイベント種別による傾向を反映しているものと思われる。
一方で、4・6・10月には恒例となっている特定の季節性イベントはないのだが、4月がもっとも高い。4月に2回行われたいせかいダンジョン回の影響も考えられるが、春は狂気を誘いやすい季節であることは平安時代から知られたことであり、古代詩にも春のもたらす心のざわめきが詠まれている。春に油断してはならない。
イベント種別の平均天狗度
イベント種別の天狗度はどうだろうか。まとめたものが次の表になる。
クリスマス系とは、「ふゆのホリデーシーズン」を含むクリスマスイベントの回を、リゾート系とは「クルーズせんプール」を含むリゾート系イベントの回を集計したものになる。「その他」は単発のものである。
このイベント種別では天狗度の高低が明確に表れている。バレンタインおよびいせかいダンジョンは非常に天狗度が高く、逆にクリスマス系・リゾート系は天狗度が低い。その他の単発イベントも低めであり、がくえんは中間程度となっている。
いせかいダンジョンはレベルアップ概念を導入した続き物の季節性ドネート返信となっており、導入から自我が危ぶまれたヤマヒロ=サンが、さらなる自我の危機を深めていくストーリーがこの結果に表れている。いせかいダンジョンというスタイルが呼び出す諸要素、例えば異世界転生もの様式が「お前を天狗の国へ連れていく」概念と結びつきやすく、さらに異世界ファンタジー職業としての聖騎士は天狗の国の聖戦士との親和性が高い。これらがいせかいダンジョンにおけるヤマヒロ=サンの天狗性自我危機につながったものと言えよう。救いがあるとすれば、いせかいダンジョンは2023年4月回でボスを倒し完結したはずなので、たぶんこれ以上の自我危機は訪れないであろうということだ。たぶん。そうだよね??
次に天狗度の高いバレンタインだが、バレンタインという行事そのものにぱっと見でヤクザ天狗=サンと結びつく要素は思い当たらない。しかしながら、ノー天狗度回もあるものの、自分を失うレベルの極めて高い天狗度を示す回を含めた高い天狗度が多くある。これはなぜだろうか。贈り物という概念が、ヤクザ天狗=サンの求める聖戦のためのドネートと結びついた可能性も考えられる。しかし、同じく贈り物が重視されるクリスマス回の天狗度は低い。
バレンタイン回では、ケース1およびケース16にみられるように、自我が不安定になったヤマヒロ=サンが、論理チョコレートの差し入れによって若干の慰めを得る形が複数回見られている。ニューロンを癒す甘味としてチョコレートが位置付けられているものと考えられる。ニンジャ研究第一人者であるリー先生も頭脳労働と糖分の関係を語っており、またチョコレートではないが類似の濃い色彩を持つオハギもまた、不安や恐怖あるいは強い衝動を緩和するダウナー系ドラッグ甘味として作中で描写されている。
したがって、ニンジャスレイヤー世界ではチョコレートがニューロンへ効く摂取物とみなされ、それを論理的に贈るという行為がかえって次の論理を導いている可能性がある。
「チョコレートを贈る」→「チョコレートが必要となる状況がある」→「ニューロンが脅かされている」
この理路によって、チョコレートを贈るという行為が自我の危機に陥ったヤマヒロ=サンという結果を生成してしまっているのかもしれない。だとすれば、良かれと思って贈ったチョコレートがむしろ彼の危機を産みだしていたことに……? そうした不安に筆者も怯えてしまう。なんということだ。しかし、ここでチョコレートを贈らなければ、ただニューロンの苦しみだけを抱えたヤマヒロ=サンが磁気嵐に翻弄されるがままであったかもしれないのだ。どうすればいいのか。
あるいは、これらの推察とは全く別の、我々がまだ知らない何らかのチョコレートないしは聖ヴァレンティヌス(ニンジャまたは天狗騎士の可能性がある)と天狗の国の関係があるのかもしれない。今後を刮目して見守るしかない。刮目して天狗の国チョコレートしんじつを目にした時、お前のニューロンはだいじょうぶか? チョコレートを齧って備えるしかないであろう。
4. 未来へ…
「1. はじめに」でも述べたように、この記事の私の目的は、「次のドネート返信のヤマヒロ=サンの自我はだいじょうぶだろうか……」という絶え間ない不安に対し、ヤマヒロ=サンの自我危機の傾向を分析することで心の受身のための備えを得ることであった。そしてヤマヒロ=サンの自我危機をもたらすもの、すなわち「ヤクザ天狗=サンに関わる諸要素によってヤマヒロ=サンの自我が脅かされている度」を天狗度として、データの評価と傾向の分析を行ってきた。
これまでの分析から推測できる季節性ドネート返信における天狗度の傾向は次のようなものになる。
「天狗度なし」の回はあまり続かず、すぐに天狗の国が近づいてくることが多い
2024年は、2023年より天狗度が高くなるかもしれないしそうではないかもしれない
春は天狗度が上がることが多い
バレンタインは特に天狗度が上がりやすい危険なイベント
さて、次に私が手にするであろう季節性ドネート返信は、現在進行している2024年2月バレンタインドネート返信である。
直近の2023年10月・12月は連続して天狗度がゼロであり、その次である今回は天狗度あり可能性が高い。そして2024年に入り、2023年よりさらに天狗性の高い年になるかもしれない。さらに春、そして2月のバレンタインというヤマヒロ=サンに深刻な自我危機が幾度も訪れたイベントである。
したがって、今私の目の前にヤマヒロ=サンの自我危機およびそれを目の当たりにした私の情緒危機が迫っている。コワイ!
しかし、この限られたデータによる分析で、十分な予測ができるものだろうか。記事を書いている間、この疑問は常に私のニューロンの一角にあった。
そしてそもそも、ヤマヒロ=サンの不安の根源であるヤクザ天狗=サンの狂気は予測できる類のものだろうか。予測可能な狂気とは形容矛盾に他ならない。やはりわからない。次はどうなるのか私は常に震えて待つしかない。
つまりこうだ。この現時点のデータでの天狗度分析によって、私は予測することによる不安と、予測できないことによる不安、双方を手に入れてしまったのだ。なんということだ。
もしヤクザ天狗=サンの狂気がヤマヒロ=サンに及ぼす影響の予測に迫れるとしたら、それはより一層の狂気への接触、それもヤクザ天狗=サンとヤマヒロ=サンとつなぐ、すなわち狂気とヤクザをつなぐ数である893件の事例の蓄積が必要となるだろう。
天狗度研究の深化には、今後の更なるデータ蓄積と分析が望まれる。
了