ガーランド風豚肉と大豆のトマト煮込み
AoMにおけるソウカイ・シンジケート、シックスゲイツのニンジャ、ガーランド=サンをイメジした料理である。
ローズマリーの葉はあまりにもクナイウィップ
メインの薄切り豚肉のコマ切れと大豆で彼のカラテと奥ゆかしさを、全体を包むトマトの赤でシックスゲイツ任務のサツバツと先代ニンジャスレイヤーへのこだわりを、その他野菜類(見え隠れする緑色はブロッコリーの葉と芯である)のごった煮感でネオサイタマの猥雑を、豆とトマトという組み合わせにメキシコの風すなわちタフネスを、そして野生のクナイウィップというべきローズマリーで彼の武器を、器に盛りつける前の鍋ごとスタイルで健啖家ぶりを、それぞれ表してみた。
器に盛った状態でも写真を撮ってみたのだが、己に「これはガーランド=サンか?」と問いかけた結果「なんか足りない」との声が優勢であり、ここは鍋ごとの方がよりガーランドネスがあると判断した。
いかにして調理したか
・まず大豆である。
大豆はトーフ、納豆、ショーユ、ミソ、様々な姿を取る自在な可能性を持つ神秘の豆であるが、食べる前には加工の手間が若干必要だ。
今回はたまたま我が家の冷凍蒸し大豆ストックが尽きていたので、前日夜に乾物の大豆を水に漬ける過程から始まる。
もちろん、すでに加熱加工済みの缶・パック入りの大豆を使ってもいい。最終的に食べられる状態の大豆があればいい。健啖家ならそう言うと思う。分量も、私は蒸しあがったら今回使わない分は別途冷凍して後日使うつもりなので乾燥重量300gほど使ったが自分次第だ。今回の料理に使った分としてはおよそ1/3の乾燥重量100gほどになる。
なお、以下の調理過程では大豆以外の材料の分量はおおよそ「こんなものか」というタフな心でやっているので、ここだけ重量が示されてもレシピ的な意味は特にない。
ともあれ、このチイサイシワシワ乾燥大豆から、
一晩放置すると、このように水を吸って膨らんでハリのある大豆になる。なんかこのまま食べられそうな気もするが、健啖家でも多分さらに加熱をした方がいい。
煮るという手段もあるが、私は圧力鍋による高熱高圧蒸気行為を好んでいるので蒸し大豆にする。圧力鍋行為にはソウカイヤ性もあると思う。なんかこう、圧とか……力とか……そういうのによる有無を言わさぬなんか……
膨れた大豆を圧力鍋に入るサイズのザルに移し、ザルごと圧力鍋に設置した蒸し台に乗せる。そして圧力鍋行為である。私の手元の圧力鍋では7分ほど加圧しているが、そこは鍋の加圧力と好み次第だ。要は食べれられる状態になればいい。
圧力鍋の分銅から蒸気が小刻みに溢れるのを見るとき、私はなぜガーランド=サンのアジトらしき部屋が湯気の満ちたトウジ・ストリートにあるのかを思う。
加圧が終わり火を止めた圧力鍋は自然に冷えて中の蒸気圧が下がるまで放置する。その間は自由だ。鍋の側にいても特にすることはない。
そして大豆が蒸しあがった姿が次の写真である。見た目は色以外変わっていない。しかも色は照明とかカメラの気分とかで結構ぶれる。私もカメラロールの中から圧力鍋ビフォーアフターに悩み、そしてタイムスタンプで判別した。情報、それは大切。
先に言ったように、今回全部を使うわけではないので、使わない分はジップロック行為の上粗熱が取れたら冷凍庫空間で然るべき時を待ってもらう。これで大豆が食べたければすぐに食べられる状態になった。冷蔵室のパックドスシを勝手に食われたとしても安心だ。
圧力鍋に残った蒸した水分の残りは、大豆のエキス的なものも出ているので、煮込みにも使う。
豆の話が長くなった。今回の調理過程で一番所用時間が長かったことの反映である。
・肉。
ガーランド的な肉として、健啖家らしい塊肉にすべきか、無骨な武人めいた見た目の割に意外と融通の利くワザマエ感を示す薄切り肉にすべきか迷った。が、今回は塩コショウニンニクと共に炒める過程まで済ませた薄切り豚肩ロースが冷蔵庫のタッパーに入っていたので、これを使う。
私は肉類はおよそ2回分に相当する量の大パックで購入し基礎過熱処理までは先に全部まとめて済ませることが多い。暮らしである。
ちなみに、このタッパーに入れた分以外の肉はリンゴと煮て食べた。豚とリンゴもよいものだ。
未加熱の肉しかないが炒めるのも面倒、というときは、薄切り肉であればそのまま鍋に投入して煮ることもある。焼き目というメイラード反応うまさも肉の大切なおいしさ要素だが、肝要なのは食べられることだ。食用には要加熱の肉は、必要なだけ加熱されてることこそが重要だ。健啖家も同意してくれるのではないかと思う。
・野菜だ
タマネギとニンニクを適当に刻んで炒める。適当に切ったニンジンをタマネギ等炒め途中のフライパンに入れるなどもする。
この炒めプロセスも、面倒な時は省略し、切ったらいきなり鍋に入れて煮ることもある。要は加熱されて食べられる状態になればいいし、これらは非加熱でも食べられないこともない。面倒な時は細かいことは気にしなくてもいい。食べられること、それが何より重要だ。
・トマト缶の登場と煮込み
鍋に、肉と野菜、大豆を蒸した水分の残り、さらにとローズマリーにコンソメキューブ、トマト缶の中身、赤ワインを入れる。赤ワインの量は、トマト缶に残ったトマト分をすすいで洗い流す程度だ。が、それらを入れたら想定イメジより水分が多かった。主に大豆を蒸した水分の残りが多かった模様。
今のところ鍋に入ってるものは、タマネギとニンニク以外は煮崩れはさほど気にしなくていいし、タマネギとニンニクは溶けても問題ない。ゆえに、しばし蓋を開けて煮たてて水分を飛ばすとかする。
ぼこぼこと沸き立つ赤橙の鍋はサツバツナイトの特徴的なニンジャ装束も思わせる。
煮たてて水分を飛ばしている間は、時折鍋をかき回しつつ、ブロッコリーをレンチンしたりツイッターするなどする。ブロッコリーは森の部分が副菜になり、芯と葉が今回の煮込みの鍋に投入される。
こんなもんかと思ったところで火を止める。蒸し大豆とブロッコリーの芯や葉等を投入・攪拌し、味見をする。ガーランド的であるか確認する。若干キレが足りなかったので、コショウも適当に入れた。これでメキシコだ。ガーラン度が増した。
寄り分けておいたクナイウィップ性の高いローズマリーをあしらって完成である。
・できあがり
なかなかうまかった。ごちそうさまでした。