第56話「Fox part9/End」
登場人物紹介
妹者/本名:流石 妹侑(サスガ マユ)
長辺中学二年生、14歳。流石家の末妹。任侠映画に影響を受けた似非広島弁で喋ってしまうお年頃。フォックスによる流石組乗っ取り計画で手籠めにされる予定だったが、兄たちと一緒に戦う道を選ぶ。
【星羅眼】能力:魔法少女に変身する。箒で空を飛び、星を降らせる魔法を使えるはずだが、マジカル☆★釘バット片手にカチコミをかける極道魔法少女が誕生した。妹者自身の嗜好のせいだ。
盛岡
流石組の若頭、三十代後半。過去の恩義から流石組々長に忠節を誓う。強面な外見と裏腹に温厚な性格だが、暴力に躊躇はない。幼い頃より流石兄弟や妹者の面倒を見てきた兄貴分でもある。
フォックス/本名:狐塚 晴明(コヅカ セイメイ)
長辺中学校近辺で“Heaven's trip”を売り捌く密売人(プッシャー)の高校生、17歳。その正体は<陰陽天使>の名を持つ『A.N.G.E.L』の構成員。
関西を拠点にする博徒系暴力団、管狐組幹部「狐塚」の息子。盛岡によって東京進出を阻まれ、親分の顔に泥を塗った狐塚は管狐組から破門される。切り捨てられたヤクザの家庭で育ったフォックスは、他人を利用し、騙し、身代わりにする生き方を学んでいった。
【飯綱眼】能力:形代を媒介とした呪術攻撃。狐火、結界防御、妖狐変化、その応用範囲は多岐に亘る。能力を使うたびに浮遊する形代を消費し、再使用には幾ばくかの時間を要する。
◇
◇
『飯綱眼』:The Fox
黒歴史(Epic)に自ら呑まれたフォックスが変貌した異形の獣。
【形代の九尾】『飯綱眼』本体のダメージを代わりに引き受け、燃え尽きる尻尾。致命的負傷であろうと、尻尾の数だけなかったことにできる。
【空拳眼】能力:徒手空拳。その神髄は、黒歴史が授ける奥義にある。