100km走り終わった先に見えたもの
FNS 27時間テレビ 100kmサバイバルマラソン
この過酷な企画にOWVの佐野文哉さんが挑みました。
すみません、何か私が走ったみたいなタイトルですが、私は茶の間で応援していたただのオタクです。
さて、この企画への参加が発表されたのは、文哉さんの誕生日、5月25日。
最初は、なんだかすごいことになった……と漠然とした感情だった。
しかし、段々日々のトレーニングの様子が垣間見えるようになってくると、本当にとんでもないことに挑戦しようとしているのだと実感が湧いてきた。
身体を軽くするため、ダンスのためにつけた筋肉を落とし、元々メンバーの中では比較的細身だった身体が更に細くなっていく。
ある日、Threadsに「佐野文哉 体重40キロ台に突入」という投稿が流れた。
40キロ台⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️
女性でさえ、40キロ台は普通に細身なのに、身長171センチ 27歳の健康な成人男性ではなかなかお目にかかれない数字だろう。
体脂肪率は1桁だし、本当にこの人は一体何処までいってしまうのだろう……と思った。
(このThreadsの投稿はネットニュースにもなってましたね…)
日が経つにつれ、走るのは孤独 みたいなことを聞くことが増えた気がする。
毎日毎日毎日ひとりぼっちで20キロ30キロ走っていたのだ。そりゃ寂しいに決まってる。
でも、一日たりとも練習をサボったことはないと彼の師匠 宇野けんたろうさんが言っていた。
いつも仕事で帰宅が遅く、夜中2時を回ることも。それでもその時間から走り始め、3時4時に練習終了の連絡がくる日々だったそう。
朝7時に今練習が終わったと連絡が来た日もあったらしい。
本当にすごい、すごすぎて最早怖い。
だって、7時に練習が終わったってことは、多分帰宅は明け方だったのだろう。
もうそんな日は何もしたくないじゃん普通。
帰宅即お布団ですよ普通。
でも文哉さんはそうじゃない、ちゃんと走る。
「自分との約束を守った数だけ自信になる」
いつかのインタビューで文哉さんが言っていたこと。
こういうことか…と改めてこの言葉の意味を反芻した。
7/13 インスパイアトーキョーというイベントにOWVが出演した。
私は行けなかったが、QWVのみならず共演者のファンの方からのお褒めの言葉が沢山流れてきて、ニコニコしながらいいねして回った。
中でも、文哉さんがおひさま(日向坂46のファン)へ放った一言が大ウケしたらしく、それについてのツイートがかなり多かった。
その日の夜、文哉さんのThreadsが更新された。
「今日が終わってしまった事でいよいよ本当に切り替えなきゃだな~」
わ~~~~~~~~~~~~~~~~……ッ
そうか、今日がマラソン前最後の現場だったんだ。
本番は1週間後。きっとこの1週間は最後の追い込み期間になるのだろう。
どんな気持ちでこれを呟いたのか、勝手に色々想像してしまい、胸がギュッとなった。
あっという間に当日、7/20 日付が変わってすぐ、1週間ぶりにThreadsの更新があった。
(´;︵;`)
私はどうしても苦手意識があって、普段はほとんどメンバーのSNSにコメントをすることがない。(ごめん)
でもこれは何か言わなきゃ、と突き動かされコメントを残した。
月並みな言葉だけど、一歩分でも足を動かす力になればいいなと思って。
マラソンの会場は福島だった。リーダーの出身地。
現地にはうのけん師匠と本田くんも応援に駆けつけていた。
100kmという途方も無い距離。1000万という高額な賞金。
番組内でも目玉となるコーナーなのだろうと思っていたら、びっくりするくらい中継が入らなかった。
後日特番があるらしいが、リアルタイムでゴールに着くまでの過程を見て応援してこそ、その最後のゴールがより盛り上がるんじゃないのか⁉️とか思ったが、まあ仕方ない……
ありがたいことに、うのけん師匠が夜通し現地の様子を動画で見せてくれたので、何とか心を落ち着けることができた。
出場者みんなの様子が分かる動画で、QWVだけでなく、他の出場者のファンの方もきっとあの動画を頼りにしていたことだろう。
夜、関東はなかなかの悪天候だった。
雨音を聞きながら、一瞬の中継と師匠の動画の更新を待った。
どうやら福島はお天気らしい。本田くんがいてくれてよかった。ありがとう、晴れ男。
早朝には公式がツイートした「#CODEOWV作戦開始」という応援タグで盛り上がり、日本のトレンド1位をとった。
師匠の動画を見ると、選手同士何かお喋りして笑いあっていたり、しんどそうな人がいれば声をかけあったり、本当にチームとして走っているような和やかな雰囲気だった。
既にとんでもない距離を走っているのに、動画を見ると文哉さんはあんまり辛そうには見えなかった。
練習が孤独だと言っていたから、もしかしたら一緒に走る仲間がいて楽しいのかもしれない、なんて思ったりした。
けれどもうじきしたら、全員がライバルになってしまう。順位なんてつけないで、みんなでゴールしてくれればいいのに。
そんなことを考えていたら、師匠から「ラスト5km始まりました!」のツイートが。
相変わらず中継は来なくて、高校生クイズをやっていたけれど、もう気が気じゃなくて問題が何も頭に入ってこなかった。
ラスト3km直前でようやく中継が入った。
今年から男女の体力差を考慮し、3kmスタートから3分間、女性が先に走りだすことができる。3分後、完全にペースメーカーが外れ男性も一斉スタートとなるルールが追加された。
3kmの合図で、唯一残っていた女性ランナー、金田朋子さんが走り出す。ものすごい勢いで男性陣に差をつけていく。
頑張って欲しいけどもうこれ以上進んで欲しくなくて、ぐちゃぐちゃな胸中で見守っていた。
3分が経ち、ついに男性陣もスタートに。
先行して走り出す人がいる中、文哉さんは集団を抜けることなくペースを保ったままだった。
金朋さんの背中は見えず、先行した人達の背中も遠くなっていく。
たった3kmで追い越せるのだろうかと、不安に飲まれそうになる。けれど、気が付けばどんどん差は縮まり、先行していた人達を飲み込み、ついに文哉さんが先頭に躍り出る。
その瞬間実況が入った。
「僕が頑張ることでOWVを有名にしたい。そういう想いで走っています!」
学生時代野球をやっていたけど団体競技は向いていないと、個人競技の陸上に転向した人が、
オーディション後、本田くんにグループに誘われ渋った末に1年限定の条件で入ることにした人が、今“team OWV”を背負って走っている。
もちろん、OWVのためは自分のためでもあるんだけど、その後ろには3人のメンバー、私たちQWV、お世話になっているスタッフさんとか沢山の人がいて、かつては個人主義だった彼が“誰か”のために、孤独な練習を耐えこの長い道のりを駆け抜けてきたのだ。
佐野文哉が優勝せずに誰が優勝するんだよ!!!!!!!!!!!!
マラソン前は、優勝という言葉に気負いすぎないで…と思っていたが、もう頭の中は“優勝”の2文字でいっぱいだった。
自分が走っているわけじゃないのに、心臓が恐ろしい早さで脈打っていて苦しい。
モシモシのいけさんとの一騎打ち。
モシモシは2019年5月に結成されたらしい。
OWVとは約1年違い。
芸人とアイドル、違いはあれど奇しくも同じ若手同士。
いけさんもきっと同じような想いを背負って走っていたんじゃないかと思う。
この100km目前でありえないスピードの追いつき追い越せデッドヒート。
あんな必死な形相の文哉さん、初めて見た。
絶対いける、優勝出来る!そう思ったけど、先にゴールテープを切ったのはいけさんだった。
その1秒後、ゴールに飛び込んできた文哉さんを本田くんが抱きとめる。
OWVとQWVの名を背負った大きな背中が画面に映し出された。
その瞬間が、あまりにも悲しくて美しくて、涙がこぼれてしまった。
あ~~~~~~~~~神様ってなんて意地悪なんだろう。
気持ちが、努力が足りなかったなんて絶対に言わせない。
頑張ってたとこ、ずっと見てたでしょ。
お疲れ様、悔しい、頑張ったね、ありがとう
色んな感情が渦巻く。
苦しい~~~~~~!!走ってもいないくせにな!!!
テレビって残酷で、順位が1つ違うだけで扱いがてんで違うなんてよくある話だから、文哉さんの努力が知られないままになってしまうのは嫌だ!という思いが強かったのかも。
けど走り終わってみたら、優勝こそ逃したものの、本当にたくさんの人が文哉さんの走りを讃えていた。
おひさま、ぽかぽかファン、日プ関連のグループのファン、赤坂ミニマラソンを見てた人、大阪マラソンを走った人、何も知らず偶然100kmマラソンを見てた人……
本当に本当に色んな人の心を動かしていた。
マラソンが終わって、OWVの公式SNSやYouTubeのフォロワー数が増えた。
中でもYouTubeは未だに(7/27現在)登録者数が伸び続けていて、マラソン前に比べ3000人以上の人が新たに登録をしてくれている。
これって本当にすごいことで、あー感動したなーで終わりにせず、そこから足を伸ばして仲間になってくれた人がこんなに沢山いるのだから。
人の心を動かすって簡単なことじゃない。
けどあの走りは確かに沢山の人の心を動かし、OWVという船に乗る仲間を増やしたのだ。
1番じゃなくても変えられる未来があるって教えてくれた。
佐野文哉さん、ありがとう!本当にお疲れ様でした。
でもやっぱ、走ってるより歌って踊ってる方が似合うよ。
あ~~~~早くOWVに会いたいなー!
(8/10に100kmマラソンの特番があるらしいですね。正直未だにラスト3km見ると心臓バクバクするのに、またクソデカ感情でしんでしまいそう)
おわり