3C分析の違和感
3C分析、ごめんなさい。
さんしーぶんせきって呼んでました。
だって、三枝師匠が好きなんだもの・・・
3C分析、ごめんなさい。
Cの1つはコンポタージュと思ってました。
だって、コンペチターが出ないんだもの・・・
こんなレベルの現役銀行マンの分際ですが、自行の3C分析をやったとき、答えが見つからない憤りとともに微かな違和感を覚えました。
この記事では、その違和感について綴っていきたいと思います。
違和感とは「3Cじゃなくて2Cでよくない!?」です。
■3つとも頭文字Cは奇跡
企業活動とは…
不特定多数の顧客に対し、競合に打ち勝つ自社製品・サービスを提供する総合格闘技。
この企業活動において中核をなす顧客と競合と自社。この3つとも頭文字がCってスゴくないですか!?
コンポタやコンソメを差し置いて、天下無双の三傑そろう3C分析。
その確固たる存在感に、私は身も心もすべてを奪われていました。
そう。個人向けローンの3C分析を行うまでは…
■ローンの3C分析
【ローンの3C分析】
自分の銀行が、競合に打ち勝ち、顧客にローンを提供するための市場環境分析。
やってみました。
まずは顧客(Customer)
ローン市場の動向、ローンを借りる人とは?
物価上昇や税負担。伸び悩む実質賃金など資金繰りに苦しむ人は多くいます。
そんな中、生活に必要な高額な買い物。車や住宅、教育などの資金は大きな負担に。
またギャンブルや交際費など消費性向の高い人、借金グセがある人も一定数います。
つまるところ、ターゲットイメージは『お金に困ってる人たち』です。
続いて競合(Competitor)
顧客を奪いあうライバルは誰?
まずは、ほぼ同質のローン商品を展開する他の銀行。
金利は高いけど、審査でOKがでやすい消費者金融。
WEB申込みに即融資、少額借入れに強みがあるネット業者も新たな脅威。
あるいは、親(にお金を借りる)や親戚に借りるケースも。
平たく言うと、ライバルは『お金を貸す機能を持つ存在』でしょうか。
最後は自社(Company)
と、ここまで来たところで気づきました。
「全然、オモロない」
実に面白くない!
顧客も競合も全く新奇性がない!
この問題は結構クリティカルで、新奇性がないと従来のマーケティング活動しかできず、従来の売上しか上げられません。
「ターゲットイメージ、違くない?」
「もっと根源的なライバルはいないか?」
改めて熟考してみました。
■3C分析の違和感
思考の壁にぶつかった際、私は自らが思い入れのある物事でケーススタディするようにしています。
今回は、肉まん。
(肉まんへの思い入れって…汗)
肉まん
ローソンには2つの肉まんがあります。
ノーマル肉まん160円と特選肉まん268円(2024年秋)。
「特選のほうがうまいっしょ」
「でも100円の差はなかなか…」
と考えた挙句、自制心が勝ってノーマル肉まんを選ぶ私・・・
と、ここがターニングポイント!
本当は、特選肉まんがいいけど、少し高いので我慢してノーマルを選ぶ、という消費行動をとる。
この我慢や自制心といった顧客心理。
これが、消費行動と消費に付随する『お金を借りる』という行動を制御しているということです。
我慢・自制心
銀行は『顧客はお金に困ったら誰かに借りる』と前提をおき、競合を考えがち。
しかし、当然『お金に困っても我慢する人』もいます。
むしろ我慢大国・Japanでは多数派。
つまり、最大の競合は『我慢という顧客心理』ということです。
違和感の正体
競合 = 我慢という顧客心理
これを、冒頭で示した3C分析の定義に当てはめると以下のようになります。
【ローンの3C分析】
自分の銀行が、我慢という顧客心理に打ち勝ち、顧客にローンを提供するための市場環境分析。
ご覧のとおり、ここには自社と顧客の2Cしかいません。もはや「3Cじゃなくて2Cでよくない!?」状態。
「2Cでよくない!?」
これは、先にお示ししたドラッカーの言葉とも符合します。
すなわち、私たちは顧客の心理・内在的論理・行動を徹底的に理解し、それに基づき自社のポジションを決定すべきということです。
■結論
もちろん3C分析を真っ向から否定するつもりはありません。
注意したいのは、分析順序と重み付け。
私たちは、目の前にいる顧客より、競い合うライバルばかり意識してしまいます。
しかし最も重要なのは、心情や内在的論理を含めた顧客理解。
顧客の分析を最優先かつ重点的に行うべきということです。
もし、まだ3C分析をやってない方がいたら
上記の教訓を参考に、さんしー分析の世界に・・・
「いらっしゃ~~~いっ!!」