5年間を一緒に歩いてくれた5人
とうとう来てしまったという気持ちを隠せないまま、この日を迎えてしまった。
過去に何組ものアーティストの卒業や解散を見送ってきたというのに、これまでのどれとも比べものにならないくらい、例えようのない、いかんともしがたい気持ち。
2022年11月4日、ミュージックステーションで海人くんはじめての主演ドラマで主題歌を歌えることになった曲「彩り」をパフォーマンスした日。あたたかい5人の雰囲気に酔いしれてへらへらと柔らかな灯りに寄りかかり、そのあと放送されていた「クロサギ」を観てうちのエースは何やらせても誰に見せても自慢できる最高な表現者だなあとほくそ笑むなどしていたその直後。
世界が一瞬にして真っ暗になった夜。
あれから6ヶ月と18日。
胸が潰れそうな日々だった。
そして5月20日、5人が同じ場所に並ぶ姿を見られるほんとうの最後となった「Beautiful Flower」を歌うあなたたちを見た。
あなたたちとわたしたち、ギリギリ保っていた均衡が、一気に弾けてしまった瞬間だった。
それでも最後まで歌うことをやめないでくれたことに感謝した、忘れることのできない夜になりました。どう見てもぽろぽろ涙溢れてるのに「いやぁ、あぶね〜ギリギリ耐えた〜」って強がりも全部全部、愛おしいあなたたちでした。
あの日から毎日のようにあなたたちのことを考えて思いついた気持ちを下書きに置いて過ごしてきて、今その蓋を開けて見返しているけど、あまりの量に自分でも今少しひいてしまった。まったくもって笑えない内容だったよ。
だからこそ、突発的な感情にまかせて吐き出さなくてよかったと胸をなでおろすものもあったり、あの時と今では少し考えが変わった自分もいたり。
まあ、それでいいんだと思う。
こうやって人は、時間をかけて自分の中に落とし込みながら生きてく。
自分以外が決めたことに、こちらが納得するかどうかは必要ないから。
ただ、本人たちが納得できていたのかがどうしてもわからなくて、飛び交う憶測やエスカレートしていくファンの声に、あなたたちはどんな気持ちでいたんだろうと苦しくなっていた。正直キツかったよね、どんな半年だったのかな。できれば、5人で過ごす特別な時間になってほしかった。
そんな、解決するはずもないことを頭の中で廻らせ続ける日々だった。
わたしにとってもみんなにとっても、それだけ大事件だったということなのだと、今思う。
Mr.KING vs Mr.PrinceからMr.KINGとPrinceとなり一度離れ、
再び一緒になってKing & Princeになったあなたたち。
Jr.の頃からだと8年、切磋琢磨をコンセプトに闘ってきたあなたたちこそ、身体の四肢を根こそぎ捥ぎ取られるような気持ちでしょう。
想像に難しくないことがとても悲しい。
それでもあなたたちが今日まで6人で、5人でやってきた数多くの挑戦が、充実感を得られていて、かけがえのない時間になっていたと願いたい。
苦しい時もあっただろうけど、それよりも楽しい瞬間が多かったと感じられていたらいいなと、思います。
それに、あなたたちが努力してきたことは、ファンを魅了し続けていただけではなく、他の仲間たちが各々に努力してきていた中で、改めてデビューの可能性の大枠を作り直した存在となっていたと思うし、やっぱり本気で世界を目指してみたい、歌やダンスを強化してみよう、役者としても通用する存在を目指そう、多かれ少なかれそんなふうに今日までの同期や後輩たち、それに先輩方にまで間違いなく影響していたと、特に今強く確信しています。
スタートラインこそヒロムが用意してくれたものだったけど、そこから先は紛れもない、誰かが敷いてくれたレールの上を歩いてたのではなく、あなたたちのその手で更地から掘り起こし手繰り寄せ開拓していった新しいレールがそこにできていたということ。あなたたちの挑戦をファンよりも近い場所で見てきた彼らが知っていると思うのです。何も感じていないはずがないと思うのです。
だから、もしもこの先道に迷いそうになった時はどうか、後ろを振り返って自分が走ってきた道を見てみてください。とてつもなく長い、誰もやってこなかった強さでできた軌跡が素晴らしい景色となって、そこに大きく広がっています。絶対に、あなたたちのやってきたことは間違いじゃなかった。
これからも挑戦は終わらないことはわかってる。でもどうか何年後も「あのときの俺ら最高だったよな!」そう笑ってお互いを称え合っていてほしい。
少し自分語りをしてしまおうか。
あなたたちがデビューする2年前の5月23日、わたしは特別な想いのあった人を亡くしました。生意気だけどとても才能のある人で、その才能を引き上げて大きくすることがわたしの役目だったかもしれないのに、なかなかできなくて、そして目の前から消えていなくなってしまった。それが、5月23日。やりきれない気持ちを誰にも打ち明けられず、というか誰にも話したくなくて、なんとか踏ん張ったけど及ばず、心が壊れてしまって。そこから長い休みに入り、家に籠ってとことんふさぎ込む生活だった。
ある日ふといつもと違う音が欲しくなって何年も見ていなかったテレビの電源を入れてみて数日後、画面に映っていたのが、バラエティー番組でMCやゲストたちを虜にしていた若く美しいハスキーな声の男の子。紫耀さん、あなたでした。
美しいだけでなく、内面まで綺麗なのが分かるほどの純粋さで人を魅了する、人をしあわせにするためにこの世界へ生まれてきたのだろうと、わりと真剣に思うほど一瞬で夢中になっていたのを覚えています。
そのままのめり込むように紫耀さんについて調べ、「キングアンドプリンス」という煌びやかな名前の6人グループのことを知っていった。
そして、発表されたデビュー日が「5月23日」。
ハッとして一瞬戸惑ったけど、そのあと音楽番組で初披露したシンデレラガールを見た瞬間、曲にも惚れてしまって、もうあなたたちを追いかけたい気持ちが止められなかった。眩しくて目がくらむほどだった。でも知りたくて仕方なくて観念したのを覚えてる。
地獄だった5月23日のことをもちろん忘れることはないけれど、あなたたちのおかげで、うれしい日に変わった。あなたたちがデビューしてくれたから、わたしは地獄から抜け出せたし、勝手ながら、何かしらの運命だったのかもと思えるようになっているよ。
大げさかもしれないけど、命の恩人です。救ってくれてありがとう。
カイが何か聞いてほしいことがあってトボトボと話し出すと、一斉にみんなのやさしい眼差しが向くのを見るのがだいすきだった。
永瀬が5人でいる時、その中でもたまにしか見せないはしゃいでいる姿と、そうなった稀な永瀬をうれしそうに輪の中心に入れる4人を見るのがだいすきだった。
紫耀さんの驚異的な身体能力に揃って口をぽっかり開けて慄いてる中に本人もいるのがおかしくておかしくて、そしてそれを自分の事のように大騒ぎする4人がだいすきだった。
神宮寺勇太さんのメンバーひとりひとり間違えないように心の奥を読み取りながら今必要なものを的確に見極められる絶妙な距離を常に保つ姿、みんなが楽しくなるためなら我が身を挺して笑わせることを厭わない姿に4人が次々と巻き込まれていく姿、かと思えば大切なことを決める時の冷静な判断と提案ができるあなたに4人が絶対的信頼を置いているのがわかる関係性がだいすきだった。
岸くんの一生懸命に生きる姿に思わず顔がニヤけてしまうことが多かったけど、結局はただただ岸くんがそこにいてくれさえすればOKな4人が、岸くんをだいすきな4人を見るのがだいすきだった。
冠レギュラーのキンプるやFC動画でバトル系の企画をやっても結局5人が5人を応援してしまうところがとてもとてもだいすきだった。
……。
神宮寺勇太さんのだけ長くなってしまったのは許してほしい。
そのだいすきな光景を公の場で見守らせてもらえることはもうないのだと思うと、さすがに堪える。けれど、ほんの少し、時々でもこんなことがあったよとファンにしかわからない方法でこっそり知らせてくれたらうれしい、なんて身勝手なことを願ってしまったりもする。狡いよね、自分よがりで。ごめんね。
デビュー曲シンデレラガールからリリースしたものはすべて1位。
ヒロムと約束したことのひとつ、ずっと果たしてきたことに誇りを持って生きていってほしい。King & Princeというチームで一緒に世界へ行くことはできなかったけれど、それは抱えなくていい。
むしろ、あなたたちが大人を説得して挑戦した新しいステージの作品で、あなたたちが目指す、大人を黙らせられる結果に届かなかったことが、今回のことを招いてしまったきっかけになったのではと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。もしかしたら、、、
キラキラな王子様としてデビューしたイメージをいい形で残しつつその先のステージへ行こうとしたのも個人的にはとてもいい決断だったと思うし、正解だったと思ってます。でも、あなたたちが想像していた以上にファンや世間に植えついていたね。もどかしかっただろうなと思います。
今でこそ異様に声の大きい人たちが「King & Princeを世界へ」なんて言って必死だったけど、その大半が11月4日以前は「世界なんて行かなくていい、日本にいる私たちを大切にして、私たちだけの王子様でいて」の人たちだったと思う。だから5人は悩み続けてきたのに。世界へ連れて行くのはファンの努力じゃない、本人たちの才能や楽曲のセンス、パフォーマンス、人間性。そのすべてを全身全霊で磨いている最中だった。それをやりながらファンのことも置いてけぼりにしないようにずっと気にかけてくれてた。なのにほとんどのファンは、彼らのやりたいことより自分たちが理想とする彼らでいさせようとした。
だめだ、ここに関しては気持ちが大きすぎて、彼らが大切にしたかったファンを傷つける言葉が並んでしまう、やめよう。半年下書きに閉じ込めておいた意味がなくなってしまう。ごめんなさい。
わからないけど、5年がそのデッドラインだったのかなって。5年以内に何かを超えられていたら、、そんな想像をしてしまっています。3人が離れるきっかけがいろんな憶測の中でうごめいていることに嫌気がさしながらも、結局は自分もそんなことを考えてしまっていて、自分にも腹が立つけど。
そんなことよりこれからは、離れるしかなかったことに腹をくくった3人のことも、今まで以上に厳しい闘いになるであろうKing & Princeを残すことに腹をくくった2人のことも、どちらも尊重し受け止めたい。新しい形になってもこれまで努力してきたことがいつか実を結んで、報われてほしい。応援していきたいです。
宝物はそうたくさんなくていい、あなたたちだけで、あなたたちが残してくれるものだけで十分。濃密なあなたたちの青春を見せてもらえたこと、ほんとうにしあわせでした。
それに、今日からも2人がKing & Princeとして宝物を増やしてくれるし、3人もきっと。。求めてくれた人に常に誠実でありたい、応えたい、だからずっと応えてきた5人なので、きっと。
今日からは次の青春を、それぞれの場所で思いっきり高く跳んでいってください。望みはただひとつ、これだけです。
夢のような時間だったし、これからも夢は終わらない、続くと信じて。
正直、0:00に紫耀さんと神宮寺勇太さんがふわっといなくなってしまった瞬間はたまらなく寂しくて、ほんとうに魔法が解けたみたいな、今までのこと全部夢だったのかなと思ってしまうような感覚だった。
ただジャニーズの戦友たちやあなたたちと仕事をした企業、作品に携わられたのをきっかけに魅了されていたあらゆる関係者の方たちからの惜しむ声やエールが、やってきたことをすべて肯定してくれているのが感じられて、やっぱり素敵な人たちだってことを再確認できたのがたまらなく誇らしかった。
どうだろう、またいつか会えるかな。会えたらいいな。
5年間、いろんな、いろんなことあったね。
成長や変化がいちばん大きい20代のいちばん眩しい時期のあなたたちを見つめてこられて、どんどん出てくるパフォーマンスや見違えるほど大人になっていく表情に何度もワクワクさせてもらえたし、うれしいも楽しいも悲しいも寂しいもやるせない気持ちも、全部あなたたちと共有できた気がしていて、それもほんとうにしあわせな時間でした。
それから、この5年のあいだで直接受け取ったあなたたちの言葉たち。
その時のあなたたちに話せることのすべてをちゃんと伝えてくれていたと思っています。そこに嘘はなかった。
心からの敬意と愛を。
そしてこれからの新しい喜怒哀楽も、共有させてね。
5年間の終わりに。
平野紫耀さん、
あなたの逞しい正義感とちょっとだけ泣き虫な繊細さを愛しています。
永瀬廉さん、
あなたの照れ屋だけど健気で曇りのない実直さを愛しています。
髙橋海人さん、
あなたの日々強くなる精神と揺るがなかった覚悟を愛しています。
岸優太さん、
あなたの不器用で器用な人柄と謙虚な誠実さを愛しています。
神宮寺勇太さん、
あなたの柔らかな思いやりと筋の通った心意気を愛しています。
岩橋玄樹さん、
離れたところからでも5人を守りたくて批判を恐れず声をあげてくれた勇気と5人から愛されていたあなたのことも愛しています。
もうなにも躊躇うことなく言えます。
あなたたちを愛しています。愛させてくれてありがとう。
ダラダラと言葉を羅列させてしまったけど、やっぱりいちばん届いてほしい言葉は、楽しませてくれて、元気をくれてありがとう。
あなたたちだけは何があっても絶対にしあわせになってください。
結局これに尽きるかなとも思います。
そして、デビュー5周年、おめでとう。
じゃあ、またね!!!
追伸、紫耀さん。
最後に特大のおみやげ置いていったなあ。笑 好きだよそういうところも。