ホンダ・日産の国内企業合併とUSSの国外主導合併に見る国民感情の行方
ホンダは他国企業に買収される可能性があるのではないかという懸念が広がっている。また、日産は経営難が続いており、買収される以前に倒産する可能性すら指摘されている。
こうした状況の中、ホンダと日産の「国内企業同士」による合併の話が進められている。この合併案には、両社の企業文化の違いを懸念する声もあるが、「国内企業同士」での合併であるため、日本国民の強い反発は起きていない。
一方、USスチールのケースは状況が大きく異なる。「国内企業と国外企業」による合併であり、しかも国外企業が主導する形で進められている。このようなケースでは、アメリカ国民から強い反発を招いている。特に、「USスチールと合併できるアメリカ企業が存在しない」という事実を知らない多くのアメリカ国民は、国外企業主導の動きを許容していない。
ここで再びホンダと日産の合併に話を戻す。この場合、「国内企業同士」の合併であるため、現時点では日本国民からの大きな反発はない。しかし、仮にこの合併が実現しなかった場合、日本国民も「何も知らないアメリカ国民」と同様に強く反発するような結末を迎える可能性があるのだろうか?